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著者が大阪府知事時代、大阪市長時代に行った組織をマネジメントを追体験できる内容。良い意味で非常に刺激的である。
特に著者の場合は、対立する組織に長として入っていった訳で、我が身にそのようなことが起こった場合にどのようにマネジメントし、組織の価値を持続させていくか、という点においては、『米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方』にも合い通じるところがある。
読み進めて得心できるところが多く、マネジメントの教科書としてこれから何回か見返すことになるかと思う。
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読了。オープンな場で徹底的に議論させて、決定したらその方針に必ず従うってのは日本の組織に必要な考えだと思う。
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大阪府知事、大阪市長時代に何をしたのか?
がテーマ。
大阪都構想に賛成の人はもちろんですが、反対の人こそ読むべきでしょう。
それにしても、この方は常人ではありませんな。
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38歳で大阪府知事になった。いまの自分と同じくらいだ。
大阪都構想の目的、取組の仕方がわかり良かった
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リーダーシップの事例、リーダーシップ論の勉強として。政権奪取論も読んでいたから、スッと入っていける部分がかなりあったかも。
やはり橋本徹の文章は読みやすく、かつ個人的には納得感のある話ばかり。自分の立場を考えること、相手の立場を考えること=想像力を働かせること、理念に加えて実行プランまで考えること。これまで自分が仕えたダメな上司が、どうしてダメだったのかもよく分かった(笑)
自分がいつか何かを率いるとき、リーダーの立場となるとき、また読み返したい本。
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【感想】
誰もがご存知・橋下徹が書いた本。
よくテレビやYou Tubeなどでお見掛けするが、その鮮烈かつ論理的なプレゼンテーションは身震いするほど見ていて胸がスカっとする。
本ッッッ当に、この人の地頭の良さと論破力には敵う気がしない・・・・・
で、この本に関してはタイトル通り自身の「実行力」について掲載されていた。
ただ、あくまでも大阪府知事あるいは大阪市長という立場・目線での内容に終始なっており、勿論エピソードも殆ど政治や地域経済に関する事ばかりが記載していた為、そっくりそのまま自分に活かせるものではないかなーとも思った。
けど、「公務員ってこういう仕事までしているんだなー、有能な人材ばかりやん!」と、読んでいて素朴に感じた。
本書の概要として、巻末のこの文章がもはやすべてを語っていると言っていい。
※以下引用
「物事を実現するには、まずは大きな方針・ビジョンを立てること。これは抽象的なものです。
そしてこれを具体化し、実行するプランを作ります。
しかし、そのためにはまず組織体制を整えなければなりません。
具体的な実行プランを作成したら、今度はそのプランに基づいて実行していくことになりますが、そのときにも実行するための組織体制を整える必要があります。
繰り返し言いますが、案・プランと組織体制は常にワンセットです。」
「アイデアを口にするだけではダメなのです。実行しなければなりません。そのためには実行プロセスをたどることが必要なのです。」
PDCAとは、誠に「言うには易し、行なうには難し」だね・・・
いくら知事・市長であったとはいえ、大阪という摩訶不思議な環境・組織において、ビッグプロジェクトを何本もしっかりと実行した橋下徹は流石だなと思った。
要するに、実行するにあたってしっかりと準備するのは当たり前として、周りを固めつつスピード感をもって着実に達成しろってことですね。
自分にできるだろうか。。。
【内容まとめ】
1.橋下流「君主論」というべき、マネジメントの要諦と仕事術。
2.一番大事なことは、「部下ができないこと」をやれるかどうか。
トップが仕事をする上で大事なことは、「部下と良い関係を築くこと」ではない。そこはどうもならないことだと、ある程度ドライに考えた方がいい。
「誰もできない仕事をやる」、また、「仕事をやり遂げる」という事が信頼関係を築く上では重要なファクターである。
3.反対意見にしっかりと耳を傾け、心に余裕を持って柔軟に修正・改善しつつ、「最後決まった案には従ってもらう」というルールを徹底すること。
「リーダーはボトムアップで部下の声を吸い上げろ」という考えがあるが、部下の意見に乗っかるだけではトップの意味がない。
各メンバーの自己主張が強くなって収拾がつかなくなり、対応しにくくなってしまう。
4.人がついてくる最大の理由は「共感」
5.単にニュース知識を頭に入れて物知りになるのではなく、自分の意見も必ず付けて持論を言えるようにすること。
・日々のニュースに対して持論を持つことが、ビジョン作りにつながる。
単にニュースに目を通すのではなく、そこから課題・論点を見つけ出す。
新聞やテレビなどの様々なニュースに対して、漫然と読むだけではなく「自分はこう考える」という持論を頭の中で構築する作業をする。
6.「比較優位」の思考法
一つの案のメリットやデメリットばかり強調しても、より良い選択にはつながらない。
両案のメリット・デメリットをそれぞれ挙げて、比較優位な方、よりマシな方を選ぶという思考が必要。
【引用】
38歳で大阪府知事、42歳で大阪市長に就任し、4万8千人の組織を動かしてきた橋下徹。
年上の部下や並みいる反対派をいかにして説得・掌握し、どう大阪の大改革へと舵を切ったのか?
橋下流「君主論」というべき、マネジメントの要諦と仕事術を公開。
p5
あるべき姿を説くことも、勿論必要。
しかし、今求められているのは、そうした「あるべき姿」に近づくために、手を動かし、足を動かし、脳みそに汗をかいて「実行していくこと」ではないでしょうか。
p16
トップが仕事をする上で大事なことは、「部下と良い関係を築くこと」ではない。そこはどうもならないことだと、ある程度ドライに考えた方がいい。
一番大事なことは、「部下ができないこと」をやれるかどうかです。
「誰もできない仕事をやる」、また、「仕事をやり遂げる」という事が信頼関係を築く上では重要なファクターである。
p37
・「最後は従う」を守ってもらうと、多様な意見を取り入れられる。
「周囲にイエスマンばかりを置くな」というのは一理あります。
しかし、「最終的に決まった事には従う」という点を押さえていないと、意見が平行線をたどって、いつまで経っても結論が出なくなります。
反対意見にしっかりと耳を傾けて、心の余裕を持って柔軟に案を修正・改善しつつ、「最後決まった案には従ってもらう」というルールを徹底すること。
p56
「リーダーはボトムアップで部下の声を吸い上げろ」という考えがあるが、部下が言っていることに乗っかっているだけのトップでは意味がない。
この考え方だと各メンバーの自己主張が強くなって収拾がつかなくなり、対応しにくくなってしまう。
しかし、リーダーが現場の実務の細かなことにまで口出しすると、大概失敗する。
p84
・「部下ができないこと」を実行するのがリーダーの役割。
マキャベリの君主論
「統治者は最初に衝撃的な大事業を行うべき」
自分にしかできず、組織にインパクトを与えるような仕事を行う!
p98
・組織は口で言っても動かないが、何かを実現させるとメンバーの意識が劇的に変わるもの。
できると思い始めたら、何も言わなくても皆が率先して自らどんどんチャレンジしていく。
p105
・人がついてくる最大の理由は「共感」
p119
・日々のニュースに対して持論を持つことが、ビジョン作りにつながる。
単にニュースに目を通すのではなく、そこから課題・論点��見つけ出す。
新聞やテレビなどの様々なニュースに対して、漫然と読むだけではなく「自分はこう考える」という持論を頭の中で構築する作業をする。
単にニュース知識を頭に入れて物知りになるのではなく、自分の意見も必ず付けて持論を言えるようにすること。
p144
・チーム作りにおける「失敗の本質」
人を集めたら、その中で決定権者・権限者を決めておかなければなりません。
「意見がまとまらなかった時は、最後はこの人の決定に従う」ということを決めておく。
大胆な改革とは、強烈な反対の声が上がるもの。だからこそ決定権者はしっかりと定めておかなければならない。
p157
・「比較優位」の思考法
築地→豊洲の移転問題
大阪湾岸部のカジノ誘致案
現状のぺんぺん草状態と、カジノ誘致という新しい案を比較して、この地を今のまま放っておくよりもカジノを造った方が比較優位である、よりマシだという考え方。
一つの案のメリットやデメリットばかり強調しても、より良い選択にはつながりません。
両案のメリット・デメリットをそれぞれ挙げて、比較優位な方、よりマシな方を選ぶという思考が必要です。
p205
・「ホラクラシー経営」「ティール組織」
役職の階級がない、上下関係がない組織、という意味。
ホラクラシーは、格子(こうし)を全部取っ払ってしまう組織です。
ホラクラシー組織がうまくいくケースもあるかもしれませんが、僕は組織というのは「縦」と「横」で格子を組んでいくことが必要だと考えています。
p221
・大阪都構想について
大阪市役所と大阪府庁は違う国のように仲が悪い。
今里筋線と阪急電鉄をつなげるという合理的な選択・実行すらできない。。。
鉄道だけでなく、高速道路も市役所と府庁の所管が違うとつながらない。
一事が万事で、何から何まで大阪市の境界線で分断されている。
インフラだけに留まらず、経済政策や産業、観光、災害、感染症などの対策についても、常に大阪市と大阪府の境界線で分断されてしまう。
だから僕は、大阪府庁と大阪市役所を一旦解体して、大阪全体を所管する大阪都庁をつくり、大阪全体のリーダーとして大阪都知事を誕生させようとした。
p245
物事を実現するには、まずは大きな方針・ビジョンを立てることです。これは抽象的なものです。
そしてこれを具体化し、実行するプランを作ります。そのためには組織体制を整えなければなりません。
具体的な実行プランを作成したら、今度はそのプランに基づいて実行していくことになりますが、そのときにも実行するための組織体制を整える必要があります。
繰り返し言いますが、案・プランと組織体制は常にワンセットです。
アイデアを口にするだけではダメなのです。実行しなければなりません。
そのためには実行プロセスをたどることが必要なのです。
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橋下さんはトランプ大統領の行動力を評価している。世の中がざわつく規模のことを実行するとは、それだけ実行力があるということだ。実行プランまで策定する道のりが描かれていて、行政や政治に限らず、物事を動かしていくために必要な要素が分かった。この本を読むと、学者やコンサル、さらにメディアも理想を言ってるにすぎないと痛感する。
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2019/6/15 読了
時間を置いてもう一度読み直したい。都構想にさほど関心を持っていなかったけれど、府、市がここまで懸命に考えてくれたことだったと痛感した。政治に興味を持てる本だった
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# メモ
## 一章
- 「仕事をやり遂げた関係」から信頼はスタートする
- とうこうようかい
- 「決まったことには従う」という合意があれば、反対意見を無理やり潰す必要はなくなる。むしろ積極的に議論ができる。
## 二章
- 現場の問題は現場に解決を任せる
- 自分にしかできないこと、判断・決定に時間をかける
- 「何が問題か」を見つけるのが仕事
- そのためのインプット
- 50/50の問題は、とにかく「決める」
- 最初の「メガトン級のインパクト」が重要
- 口先だけでなく、徹底的にやる
## 4章
- 放っておいたら動かないようなことについて、具体的な行動を起こす原動力を作る
- 実行プランなきビジョンは無意味
- ビジョンと組織作りはワンセット
## 5章
- 「ダメ出し」ではなく、比較優位を考える
- 良い忖度と想像力
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【気になった場所】
リーダーに必要な要素
・仕事をやり遂げたことへの信頼関係
→部下との人間関係は、組織マネジメントにおいて決定的な要因ではない
部下には穏やかに対応する
反対派をあえてそばに置く
→どんな意見も徹底的に聞く
→決まったことには従うという原則が前提
現場とリーダーの仕事を仕分けする
→リーダーは小さな問題には目をつむり、現場が気づいていない大きな問題を探り出す
→専門的知識を有する現場だからこそ、思い込みや予断で見えてないこともある
→現場と話し合いながら、決断していく
誰もが決められない問題を決めて責任を取る
→リーダーが決めたという体裁が必要
→その道のプロが何百人と集まって決めかねていることを、本来リーダーが一人で絶対的に正しい判断をできるわけがない
→自分の判断基準を日頃からメンバーと共有しておくことが前提
→判断基準の元となる自分を知ることが大事
リーダーが本や新聞を読む理由
→知識の吸収でなく、問題解決力を磨くため
→つねに持論を持つよう頭の体操をしておく
部下をやる気にさせる
・最初に大きな問題を一つ解決する
→一つ何かができると、皆の意識が変わる
・問題を解決すべく徹底的にやる姿を見せる
・チャレンジできる幅を示す
ビジョンの作り方
・逆張りの法則 これまでの方針を全否定する
→今うまくいってなければやる価値はある
→当然メンバーは嫌がるため、理屈が必要
→現場が納得すれば物事は円滑に進む
・日々のニュースに持論を持つ
・簡潔で具体的なビジョンを作れ
プロジェクト運営について
・人を集めたら、その中で決定権者を決める
→意見がまとまらなければ、その人に従う
・決まった内容を実行する仕組みを作る
→意思決定と執行は別物
トップに自分の提案を通す方法
・比較優位と熱い思いの合わせ技で話す
→トップは比較優位で考えている
→3つの案を出し、比較させる
=最善案、その対極の案、中間のマイルド案
・1つ上の枠組みの目線を意識する
→部分最適でなく全体最適の案を出す
→いかに想像力を働かせられるか
情報を制する者は、組織を制す
→強い組織は、縦割りで権限と責任の所在を明確にした上で、情報共有という横串を通す
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橋下さんほどの人でも、最後の決断がわからない事が多々あるらしい。最後は自分の信念に基づいて決断をする。
信念を日頃から意識してるから、ぶれが少ない決断ができるんだろうなぁ。
能力の高さと実行力を兼ね備えた上に、メディアも有用に扱える。
ここまで条件揃えた人がトップに立つというのは本当に稀な事なんだろう。
大阪都構想が実現していれば日本ももっとダイナミックになってたと思うと残念な思い。
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本のタイトル通り、結果を出す仕組みの作り方が詰まった本だった。
大きな組織やチームで成果を出す際に必要な心構えや能力を説くビジネス書。大阪府知事、大阪市長だった際の自らの経験や実績を具体例として引き合いに出してくれるので説得力があり、読んでいても楽しい。大阪城でレッドブル主催のモトクロスの大会を開いたエピソードは役所というお堅いイメージのある組織でいかに著者とそこで働く人たちが道無き道を切り開いていったかということを想像して、妙に感動してしまった。
また、大阪府や大阪市ぐらいの組織規模を考えると何か壮大な、あるいは常人には真似できないようなことをやってのけたような印象を持っていたが、書いてある内容は非常に現実的かつ実用的だ。
具体的には、以下のあたりかな。
・組織の決定権者を決めること、
・反対意見は受け入れつつ最終的なトップの決定には従ってもらうこと、
・全体最適で物事を見ること、
・組織が動ける簡潔でメッセージ性のあるビジョンを作り、それを実行できる体制を整えること、
・実行にあたっては現状を含む複数案を検討し比較優位で決めること、
・具体的な実行プランの詰めを怠らないこと、
よくよく考えてみると、組織で働く上での基本要素かもしれない。仕事の仕方に絶対的なルールなんてないし色々なやり方で成果をあげている人や会社もあるので、本著に書かれるやり方だけが全てではないとも思う。
それでも、(上手く表現できないが)民主主義を基礎とするこの社会で、日本人的な組織の中で、成果を出しつづける王道はこの本で強調されていることではないかなと思えてくる。
何より、批判やコメントだけして責任を持たない評論家ではなく、成果を求めて行動に移す実行者であることの重要性を説き、現にそれを役所のトップで体現してきた著者に尊敬の念を持った。
他の書籍も是非読んでみたいと思う。
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これまで、橋下徹氏はビックマウスな人だと思っていたけれど、この本を読んで認識が変わった。組織体制・マネジメントについて、「確かに…」と思うところが多い!
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この本が1,000円以下は安すぎるくらい良著。
リーダーとしての振る舞い方、ビジョンを実行するための設計図の作り方。この2つがご自身の経験を基に丁寧に説明されてる。
活かしてやる!!
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橋下さんの政治家としての実行力が書かれた本。
リーダーとして参考になる部分が多い。
欲を言えば、「なぜ、実行力が身に着いたのか?」が知りたい。全ての事象に対し、当事者として考える事だと思うが。