紙の本
面白かったです
2021/11/19 10:34
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投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
文筆を生業とする女性(名前は最後まで出てこなかった)と年上の女性喜和子さんとの交流の物語です。話は主人公が上野で偶然喜和子さんと出会ってからの出来事を追憶をたどるように進んでゆきます。同時に、喜和子さんが欲してやまなかった帝国図書館にまつわる物語も、挿入という形で同時進行してゆきます。自由と本を愛し続けた喜和子さんの物語がとても切なく、そして明治の世から終戦までを上野のお山から見続けた帝国図書館の物語がとても幻想的でした。
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国立国会図書館
2019/07/18 15:30
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
老女の記憶か創作か。戦中に幼少期を過ごした女性と関わった人々が、当時の時代背景と事情と共に女性の過去に思いを寄せる心温まる書。ドラマ化または映画化希望。
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図書館で会おう
2019/07/06 19:58
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説家の女性と老女の不思議な出会いから始まるお話。
老女の幼少期をたどりながら帝国図書館の歴史を紐解いていきます。
戦後の混乱期を精一杯生きてた人たちの話が興味深い。
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明治に誕生した図書館と、江戸時代から続く上野の町と、昭和生まれの女性ふたりの歩みを綴った傑作小説
2019/06/27 11:26
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投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
図書館が舞台ではなく図書館が主人公の小説です。舞台は上野、かつての帝国図書館を辿る「今昔物語」。図書館が主人公の小説を書いてとねだる喜和子さんと作家の私。喜和子さんを取り巻く人々との温度のある交流が心地よい。文豪、戦争、そして市井の人々の生涯を見つめてきた図書館が愛しくなる。喜和子さんという魅力的で強い女性が、なぜ図書館を心の拠り所にしたのか考えると勇気が湧いてきます。文豪逸話がたくさん出ていて面白い。児童文学読みとしては、『かわいそうなぞう』へのカウンターになっている面も見逃せません。
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図書館の物語
2019/05/05 07:55
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本に囲まれてうらやましい!などと思っていたが、何も読書している訳ではなく、色々大変な事も多いだろう。この本を読むと図書館での過ごし方を考えるかもしれない。
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【本に学び、本を守り、本を愛した人々の物語】私が年の離れた友人から依頼されたのは「図書館が主人公の小説」だった。上野に出来た日本初の国立図書館を巡る本と人の歴史物語。
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国際子ども図書館はなじみの図書館なので今に至るまでの歴史を物語の中で感じることができ新鮮でした。
2重構造になっていることで時代を追う描写に奥行きが生まれ、ぐっと入り込む感覚、時代に翻弄されたのは人だけではなく本も同じであり、もし、彼らに命が吹き込まれていたならば私たち人間が語ることができないほど様々な情景を目にしてきたことであろうと思いました。
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始まりから、一人の女性に振り回される物語。少しずつ、年月を経たせながら発覚していく事実が、少しミステリーな雰囲気を醸し出している。
彼女はその部分だけが自分を作ったことにしてしまったのだろうか。自由を得た彼女は、何を思ったのだろうか。金欠の歴史を持つ帝国図書館と樋口一葉が結ばれる未来はあっただろうか。
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喜和子さんとの出会いから始まり、帝国図書館の歴史をはさみながら、喜和子さんの過去を紐解いていく物語。
mondeさんの「路地裏bookshelf」を使った表紙が素敵で、題名と表紙だけで即決購入してしまいましたが、すみからすみまで私の好きなものが詰まっていて、本当に楽しくて幸せな読書時間だった。一気に読んでしまうのがもったいなくて、あと一章で読み終わるところで一晩寝かせたくらい。
帝国図書館の成り立ちと歴史を辿りながら、戦争、老い、母と͡娘の確執、LGBT、そんな現代社会の問題もえぐっていて面白い。
一葉の足跡を辿る喜和子さんのわくわく感、すごくわかるな~。
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高校生の娘がカバーに一目惚れでとりあえず買った。
小説家志望の主人公が、上野の公園でであったふしぎな年配の女性喜和子さんから、日本初の図書館の誕生とその図書館にかかわる人や図書館に通ってきた文豪らのエピソードをきいていきつつ、上野という土地と喜和子さん自身の謎に迫っていく物語。
年配の女性の数奇な過去といえば中島京子の十八番。使命を帯びつつ常に金欠に悩まされ国の非常事態には図書館行政が停滞しという図書館の苦難の歴史をめぐるうんちくもまた楽しくきかせ、文化の街上野は昔からあるのかと思いきや、東京文化会館ができるより前にはかなりしっかりした自治組織さえあるバラック集落があったとか、興味深い話に目から鱗が何枚落ちたことか。
合言葉は「いつか、図書館で会おう」
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夢見る図書館と夢見る喜和子さんのお話。
題名に「図書館」って入ってなかったら読むことのなかった本でしたが内容もストーリーの流れもよいお話でした。途中ちょっとミステリ風?って思ったけど、他人の人生を調べるなんて当人以外からしたらミステリなの当たり前だなと思ったり。
ちょっと喜和子さん理想のヒトかもしれない。
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昨年たまたま上野の国際こども図書館を訪問し、その素晴らしい建築物を知っていたので、この本を読むのに大いに助けになった。帰り道も日暮里駅までの上野桜木あたりを通り、風景や建物がとても印象に残っており、東京のこの辺りは底力があるなぁ、素晴らしいなと感銘を受けた。
行かれたことのない方はぜひ行ってみてください。
この本から得られるものが倍加するのは間違いないです。
そんなに遠い昔でもない日本の姿、当時を知る方々からいつまでもお話が伺えるわけでもないのだなぁ。
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とにかく表紙が魅力的。表紙とタイトルの情報で、内容は全くわからないままに読み始める。
星には表紙のインパクトを含む。こんな風に星をつけたのは初めて。
内容も、少しずつ謎が解き明かされていくのと、”夢見る帝国図書館”?がどうなっていくのか気になって、すいすい読めた。
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なんだかわからないけど、とてもよかった。
すごく面白い!とかそーゆーのではないのだけど、ぐいぐいと引き込まれ
良い本を読んだなという気持ちになった。
他の本でも思ったけど、昔に日本は本当に男尊女卑の国だったのな~と
ちょっと悲しくなる。
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辻村深月さんの「東京會舘とわたし」もそうだが、近代の歴史的建造物を通して、この国のおよそ150年を振り返る事ができる。
一つは、主人公が後に書いたと思われる小説「夢見る帝国図書館」のパート。文明国家の象徴として建てられた帝国図書館の視点から、建設や蔵書構築に奔走した福沢諭吉や永井荷風の父らや、この図書館をこよなく愛した文豪たちの在りし日の姿が語られる。
もう一つは、教科書などに載ることのない、市井に片寄せあって暮らす人々の戦後の歴史。主人公が偶然知り合った「喜和子」というチャーミングな老女。彼女が断片的に記憶する戦前から戦後に掛けての上野界隈の話は、私が自分の母から聞いた「昭和30年頃はまだまだ上野には浮浪児が沢山いた」という話と重なり感慨深かった。
喜和子さんが亡くなった後、主人公は上野のかつての姿と彼女の人生を調べていき、喜和子さんの娘と孫に分かった事を伝え、家族のわだかまりがとけていく…。
喜和子さんの物語の合間に、夢見る帝国図書館の話が挿入されている。
喜和子さんの人生を振り返る事で、戦前、戦後間もなくの女性達の地位の低さや、性的マイノリティの存在を知る事になる。
この本の後に読んだ「1982年生まれ キム・ジヨン」と合わせて、色々と考えさせられた。2019.9.22