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いやぁ、流石は直木賞受賞作というべき作品。
表題作である「海の見える理髪店」を舞台にした、店主と客のやりとりとそのラスト、亡くなった娘の成人式に、娘の代わりではなく本人として妻と一緒に出席を試みる「成人式」。泣いてしまうわ!
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読みたいと思いながら読めていなかった本。
全6篇
1.海の見える理髪店
2.いつか来た道
3.遠くから来た手紙
4.空は今日もスカイ
5.時のない時計
6.成人式
どれも印象的な作品。人間関係や心情の動きが絶妙に描かれている。
どの作品にも懐かしい、レトロな雰囲気があり、登場人物が生きてきた時代の厚みや大きな変化を感じる。
また、それぞれの章の主人公により、語り口や価値観が異なることも読者が物語に引き込まれていく要因であると思う。
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海の見える理髪店/いつか来た道/遠くから来た手紙/空は今日もスカイ/時のない時計/成人式
出会った事を思い出す。そのひとときが優しい空気を造る。
茜もいつかきっと思い出すのだろう
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表題作が特に素敵でした。
どの作品も読みやすく、ハラハラドキドキするような展開はありませんが、しみじみとあたたかな気持ちになれます。
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直木賞受賞作品の文庫化ってことで入手。荻原浩作品は数作目だけど、どれもテイストが違っていて、かつ本短編集も、通底するところは一緒だけど、結構経路が異なる6作が収められている。ホラータッチやミステリタッチもあったりで、それぞれに味わい深い作品集。器用な作家さんなんだな、って思いながら読み進めた。一番のお気に入りは、ベタだけど表題作。言われてみれば”やっぱり”みたいな感じなんだけど、最後数頁で明かされる真実に、心底感動させられました。
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直木賞ということで購入。
まさかの短編にびっくり。芥川賞は短編のイメージあったんだけどな。。
とりあえず読みすすめる。文体きれいで好感。読みやすいし、どの話も悪くはない。
ただ、全体的にパンチがないなって感じ。
ついでにいうと、オチが途中で大体分かってしまうっていうのが、意外性がなく退屈。とくに直木賞受賞作は結構早めにオチがわかってしまって、なんか物足りなかった、デジャヴ感があったのは、どこかでこの話を聞いたことがあったのだろうか?それとも似たようなありきたりの話だったんだろうか?
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直木賞受賞作。
表題の「海の見える理髪店」と、最後の「成人式」がとても良かったです。成人式は家の中で読んで良かった…ボロ泣きでした。
何か勘違いをしていて、それぞれの短編がどこかでつながってくるのかと思ってしまっていたので、あれ?これどうやってつながるんだろう?と気になりながら最後まで…
何でそんなふうに思っちゃったんだろう?
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初めての萩原浩さん。2016年直木賞受賞短編集。6つの家族の過去と現在にまつわる話。昔大好きだったラジオドラマを想い出しました。読みやすく夜にラジオで聴きたくなりました。
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あまり自分の好みとは合わず、読了するのに時間がかかった一冊。表紙、タイトルで想像していた内容とは違った印象。
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45
ほっこりものだと思ってたら、違いました。
どんなジャンルも書けるのね荻原浩は。
ゾクっとするし、救いようもないし、けど笑えてほっこりする そんな短篇が詰まってた。
表題作は淡々としてるところがまた怖くて、でも最後の言葉がじんわり来ます。
わたしのお気に入りは成人式。
周りからバカにされようともやらなきゃいけないことはある。
あと、空は今日もスカイはめちゃくちゃしんどい。
真新しいものとかスカッとするものとかを求めたら物足りないけど、読みやすくて面白かった。
20190612
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表題作はじんわりしたムードで、それでいて最後にあっと驚かされる仕掛けがあって、とてもよかった。他の作品も中には後味の悪いものもあったが、大方素朴でいい感じだった。
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少しだけミステリーの香りをまとわせた、普通の情景を描く、ただし、少しだけ訳ありで影をまとった平凡な人の。ちょっとした触れ合い、会話、偶然さえあれば、それでも明日からも大丈夫。そんなショートストーリーの短編集だ。
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2016年直木賞受賞作品。
家族の生と死が6つの短編の中で様々な角度から描かれている。時折、現れる果物の描写も印象的で物語の結末はどの作品も前向きな気持ちにさせる。本を読むのが苦手な人にもお勧め!
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色々な事情のある、家族のお話。
読んでて暗い気分になったり、怖かったり
なので、最後の「成人式」は
最愛の子供を亡くした夫婦が
悲しみから抜け出せずにもがきながら、それでも前に進んで生きていこうとする強さを感じて
頑張っている二人が微笑ましく読後心がほっこりして
最後のこのお話が一番良かったです。
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直木賞受賞作
解説の斎藤美奈子氏のとおり、家族の物語でありその「過去の発見」ないし「過去との決別」というべき物語だろう。
過去と向き合うっていうことは、未来に向けて踏み出すこと。いいかえると、止まっていた時間が動き出す瞬間を描いていると言えるんだろう。
荻原氏の今までの作品とは、また違った雰囲気と言えるのではないだろうか。