電子書籍
この本に出逢えてよかった
2021/03/25 19:58
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投稿者:梨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「情熱大陸」を観て、三浦瑠麗さんに興味を持ちました。政治のことはよくわからないけれど、賢い女性の考えていることが知りたかった。思ったより過激な描写もあり、胸が苦しくなりましたが、それ以上に心に響く言葉が多く綴られており、一気に読んでしまいました。読後感が爽やかで、幸せな気持ちになりました。
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
新進の政治評論家。女性としての彼女が書いたエッセイ風、文学風味の自叙伝。冷静にものごとを割り切って、議論を切り分けて整理するのが得意なエリート。ここで出てくるのは『女』の側面。性的な経験や出産経験、死産のことが生々しく語られる。今となっては女としての自分とも付き合っていけるという。孤独ということも同じぐらいに重要なテーマになる。そんなに期待していなかったが、文章もこなれていてなかなかだと感じた。きっと好き嫌いは分かれるだろうけど。
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三浦瑠麗さんの過去を知った本でした。
テレビで見かけるようになった頃ははっきり物を言うところが苦手でした。
今はむしろ三浦瑠麗さんだったらどういう考えなのかな?と思ってテレビに出ているとその発言に注目するようになりました。
今は好きです。
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前から読みたいと思っていて、著者をニュース番組でよく見るようになって、更に読みたくなって、図書館で順番待ちして、借りて読んだ。
普通では経験しない辛い、悲しい出来事に遭遇した事も含め、赤裸々に自分のことを書いていることに驚いた。
著者は言う「大なり小なり誰だって傷を抱えて生きているのだ」
この本は辛く哀しい経験をした人達に希望と勇気を与えてくれる。
印象に残った文章
⒈ 私が人生で求めてきたのは、愛されることよりも、むしろ愛することだった。
⒉ 抗いがたい結果を受け入れ、最後には流れに身を任せる。
⒊ 私は娘に、世界で一番好きだよ、と日に三回は言う。
⒋ 女である自分を否定せずに「自由」を手にするには、常に素直すぎるほど素直に語り振舞う必要があった。
⒌ あなた自身を、出来事や外部に定義させてはいけない。あなたのことはあなた自身が定義すべきなのだから。
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非常によかった。
三浦さんの周りの方との関わり方、とくに旦那さんと、娘さんとの関わり方について、自分も近々母になり何かに迷ったときの一つの選択肢として覚えておこう、と思った。
過去の多くの辛いと思われる出来事について、この手の話って、悲劇のヒロインになりがちだと思うのだけど、そういう感じが一切なく、辛かったんだろうなとは思いつつも感情移入しすぎることなく読める点もよい。
人は大なり小なり辛いことあると思うけど、私も大なりのほうで、いろいろあった人生なので、三浦さんのように有名人になったら、私の半生こんなでしたって語ってみようと思う。そんなことを想像して楽しんだ。(有名人になる予定は全くないけれど。)
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多様で無原則になりがちな今だからこそ読む価値のある本。自由からも社会からも逃走しないスッキリとした人生観が貫かれている。
あったこととの向き合い、「いま」大事なもの、そういったものがしっかり感じられる。
ボリュームも直接著者を知らない他者が傾聴するには丁度いい位だと思います。
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夢中で読みました。哀しい過去も、生きづらい自分の存在も、全て受け止め、言語化し、透明に表現しています。うなりました。産むこと、生まれること、女性性、人間としての立ち位置、女性を専門とする診療科の医師として、非常に参考になりました。
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2019/06/03リクエスト
辛かった経験を、お涙ちょうだいにしてないところが、よかった。
ところどころ、私なら?と思うこともあったが、彼女の生きてきた人生なのだ、強くないけど強く生きているひと。
実母とは、そもそも何が原因でこのようになっているのか、一番知りたかった。
同じように何人も身内を亡くし、母親と絶縁状態なので、興味がある。
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自分の中の女性性とどう付き合うか。
年を経る毎に、ほどよい距離感を覚えていくような気がしている。
エッセイなのですっと読める分、筆者の壮絶な経験と核のようなものが短時間で入ってきて消化不良になりそうなのに、それでも余韻が心地よいのは、やわらかい文章と、女性であることを肯定されているからだろう。
読み手にも受け入れる土壌がないと、読むのに辛い部分もあるかもしれない。
メモ。
一般的な女性性からはみ出た自我とどう付き合うか
帰責性と因果関係を混同しない
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女として生きることへの屈託を抱えた人の文章こそが、自分の胸を打つのだと最近気がついた。自己を語る没入感と、徹底して女を分析する観察眼。どちらかがある文章というのはたくさんあるのだけれど、両方を併せ持つ文章はそう多くない。そしてフェミニズムが私に与えてくれるようで与えてくれなかったものを、なぜか三浦瑠璃さんの文章は与えてくれる。日本のフェミニズムには優れた研究者や書き手がいっぱいいるのに、どうも全てが忘却の彼方で、一般のところまで何も降りていないところを見ると、純粋にこういう屈託の複雑さを描きうる書き手がいなかったのでは、とまで思えてくる。本作中に出てくるけれど、女性性を押し殺して壁を作り世界に対して不機嫌かつ攻撃的に接することも、女同士の世界に(多くは母と娘という関係だろうけど)自閉することも、自分の現実ではそうそううまくいかないということを大抵の女は経験的に知っている。女性について語る人で、そういう大抵の女の感覚を汲み、共感を当たり前のように示せる人はあまりいないように思う。母である人が、真剣に女であるということを観察すると、このような言葉になるのか。そして、私はその言葉に救われる自分に心底驚く。私たちは常に、譲ることを、与えることを弱さだと考えてしまい、それを警戒するあまり、いつも壁を作り他者を排除していたのだった。
女として生きることは、やはり枷を負うことだと思う。しかし同時に、生きる上での枷は、女であるということだけではないのだとも分かってきた。そういうことに向き合う時、人が行き着く先はきっと孤独なのだ。
祖母から母、自分、そして娘へといった女系の連続性には、ひやっとする。文章中には男性の影があるようで、ない。女として生きることへの屈託は、やはり母との関係なくして語れないのだと悟る。同時代に生きる女性で、その文章と、生き方を尊敬できる人がいるということは、素晴らしくて、心あたたまることだ。
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自身の過去を語りながら、その経験や社会、自分と向き合う、脆くて力強い自伝、エッセイ。女性の生き方を語っているが、男性の自立や女性や他者と向き合う姿勢を考えさせられる。肩書きやステレオタイプな社会からの定義を外して、好きなひと、そうでない人と付き合えたら面白いだろうなと思った。
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どんな人でも、大なり小なり傷を負った人生を送っていて、それをどう消化するかが先に繋がっていく。
自分を定義すること、過去を受け止めて自分を見ること、そう簡単なことじゃない。
でもそれができたら、孤独の意味も、女であることの味わいも、楽しめるのかな。
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「あなた自身を、出来事や外部に定義させてはいけない。あなたのことはあなた自身が定義すべきなのだから。」
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共感出来る部分が多々あった。
性被害にあっても口に出せない人はかなり多いとおもう。
それがまた性犯罪者をのさばらせてしまうのだと思うしので、被害にあったことを口に出して言える人は本当に偉い。
性犯罪は本当に悪質であり、絶対に許してはいけない。
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彼女の佇まいや凛とした美しさは、まさに彼女の生きてきた道筋なのだなぁ、と思った。
ここまで自分をさらけ出して描くのには、相当の覚悟がいただろうけれど、やはりそれは、彼女がイマを生きているからこそ、の足跡なのだろう。
不器用で純粋な人。