紙の本
子から孫へ読み継がせたい
2019/08/01 20:12
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投稿者:タンポポ旦那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「皿と紙ひこうき」や「キャベツ」での、この著者の思春期の感性の捉え方、描き方には新鮮な驚きを感じさせられたが、本シリーズでも同じ。特に本作では、登場する大人達が持ち続けている瑞々しさに憧れさえ覚える。この“しなやかさ”は著者自身が内包するものなのだろう。
年を重ねるにつれ進む身体の硬化と共に、“凝り”が残る精神や“意固地”になる心を自覚しているだけに、「ひぐま」と彼女を巡る人々は眩いばかり。作中で言えば、「冷やし葛うどん~」の章。10代のように柔らかでしなやかな心を蘇らせたいと切望してしまう。また、私にとっても、母の味が思い出され、涙する一篇でもあった。子供たち、そして孫までも読み継がせたい、描き続けて欲しいシリーズだ。
紙の本
数々の児童文学などを発表されてきた石井睦美氏による面白い一冊です!
2020/08/27 10:46
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『五月のはじめ、日曜日の朝』(新美南吉児童文学賞)、『ジャックのあたらしいヨット』(産経児童出版文化賞大賞)、『皿と紙ひこうき』(日本児童文学者協会賞)などの傑作を次々に発表されている石井睦美氏の作品です。同書は、人見知りの「ひぐま」こと樋口まりあが、米、粉、砂糖などを扱う商社「コメヘン」に入社して9か月が経ち、秘書業務に加え、社長の来客相手に急きょ出すことになるおもてなし料理作りにも奮闘しているという物語です。心温かな人々に囲まれ順調な日々を送りつつ、「自分にはなにか足りない」とも感じていたまりあの頭に、あるアイデアが浮かびます。そのアイデアとは一体何なのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読みください。同書の内容構成は、「1 筍はいち早く」、「2 111個のフォーチュンクッキー」、「3 恋と野心とギムレット」、「4 葛そうめんに葛まんじゅう」、「5 そばの花咲くころ」、「6 から揚げの秘密」となっています。
紙の本
初本と同じ、好印象。
2019/07/13 01:46
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投稿者:優乃 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一冊目が良かったので期待しつつ読みました。
同じくいい期待を裏切られず読み後爽快。
本当にこういう企業って存在するのかな?
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人見知りのまりあが、食品商社「コメヘン」に入社して九か月――。慣れぬ秘書業務に四苦八苦しつつも、彼女の頭にはあるアイデアが浮かんでいた。
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人見知りの「ひぐま」ことまりあが、食品商社「コメヘン」に
入社して9か月。秘書業務に加え、社長の来客への
おもてなし料理作りにも奮闘している。順調だが何か
足りないとも感じていた彼女の頭に、あるアイディアが
浮かび…。
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1作目と合わせ技で読む。
お料理を扱う本は、やっぱり好き。
新米秘書のひぐまちゃん。
それをかわいがる周囲の人々。
良い人しか出てこんやんけー。
こんなすてきな職場、どこにあるの?
でも、ただ幸せな話というわけではなく、
時々、おぉっと思ったり、ほろっとしたり。
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レシピがあるかといえばそうでもなく、前置きはながいが、料理とそのエピソードが浅く、何も考えずに読むにはいいかもしれません
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入社9ヶ月目の、ひぐまこと樋口まりあ。
前作よりも人とのつながりが見えてきて、だんだん楽しめるようになってきました。
料理の腕も上がっているようだけれど、その過程が見えてこないのが残念。失敗したところも描いていれば、説得力があったのに。ひぐまちゃんは不思議な力を持っている、という言葉を社長さんに言わせたのはとても残念。ひぐまの努力がますます見えてこない。
それでも前回よりもずっと楽しめたのは、私も「コメヘン」の会社に馴染んできたからかな。社員の個性が出てきて、来客のエピソードも良かったから。
最後の「から揚げの秘密」は、これまでの総決算みたいに展開して、とても楽しめました。
・・・と思っていたら、シリーズ3作目「もちじゅわ中華まんの奇跡」が出ていました!
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ゆかりさん、結婚しても変わってなくて嬉しいです。義父母との関係もすごくいい感じで。
そしてひぐまちゃんも成長している。
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「ひぐまのキッチン」シリーズ第二弾。
“ひぐま”とは、樋口まりあの愛称。
いきなり、お馴染みのゆかりへのSOSで始まるが、だんだん、まりあが自分で考えて仕事を進めるエピソードも増えてくる。
社内の人間関係でも、お昼のランチ仲間の恋バナに付き合うゆとりも生まれ、しかしまだまだ男女の機微にはうといまりあである。
そんな中、粉物を扱う会社なら避けては通れない事件が・・・!
今の教育現場が抱える、あだ名、食物アレルギーなどの事情も描かれる。
主人公の樋口まりあが“ひぐま”と呼ばれることへの、何らかの説明も含むのかもしれない。
まりあが勤務する「コメヘン」の社長・米田の人柄の良さを始めとするスペックの高さが半端ない。
米田に憧れ、そのためにコメヘンに入った、自分も起業したいという山本梢(やまもとこずえ)。
でも、夢はあっても・・・
あの「スーパー秘書」のゆかりでさえ、もう40歳だから早く子供を産まなくてはと焦る。
やはり人生は一筋縄ではいかない。
でも、この作品はマイナス思考では描かれない。
「食フェス」という、賑やかなイベントで幕を引いたのも良かった。
1巻で昼食を出したお得意様がたびたび話題に上ったり、まりあと関わってくるコメヘン社員の個性も次第に浮き彫りにされたりと、先が楽しみな展開。
このような、「悪い人」が出てこない作品は心の健康を保つために必要だと思う。
『筍はいちはやく』
『111個のフォーチュンクッキー』
『恋と野心とギムレット』
『冷やし葛うどんにあったか赤飯』
『そばのおいしい時期(ころ)』
『から揚げの秘密』
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短編集。
米や小麦などを扱う商社の新米秘書が主人公。
食べ物の描写やエピソードにそれほど惹かれなかった。面白くなくはない、という感想です。
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お米も扱う食品会社で秘書をやっている人が、社長に会いに来るお客さんにどういった料理を振舞ったらいいだろうか、ということでストーリーが展開していくような話で、タイトルのイメージとはかなり異なる感じだった。
でも、どの話も料理が人と人をつなぐキーアイテムになっていて、ホッとするような話も多いなぁ、と思ったりする。
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番外編かな?本編を知らずに読んでしまった。
秘書という仕事に触れたことがないから新鮮な視点だった。ただ、なんというか、料理は女、って固定観念がチラ見して複雑…
それを言えば秘書だってそうか。
本編を知らないので急に話が始まった感じがするが、この本単体でも読めなくない。
米粉の会社だったり、そこで働く秘書が主人公だったり、普段は接しない世界線を見れておもしろかった。