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量子コンピュータそのものの説明もありつつ、結局のところ何の役に立ちそうなのかという点を深堀りしている。
その姿勢は様々な企業へのインタビューからも浮かび上がってくる。
アニーリングについては「量子コンピュータもどきでしょ?」みたいな評判もあるが、本書で書かれていたようなサンプリング用途、最適なものを一つではなく最適解近傍を複数もつというやり方はなるほどと膝を打った。
エンジニア向けとしては最近出たMDR湊さんによる本が大変わかりやすかったが、
本書はさらに「エンジニアじゃなくても量子コンピュータの価値を理解できる」というところまで踏み込んだ感がある。
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量子コンピューターは間違いなく「いつか来る未来」だ。一方で研究を超えた商用化という観点からすると、量子コンピューターはまだまだ実現が遠い存在である。昔は50年後といわれていたのが、今は曲がりなりにも動いているのがすごいのだけど。
本書はその量子コンピューターの現状と、日本での研究・利用段階を、実際に利用しているデンソーの研究者がメインとなってまとめたものだ。最初の章で理論的な説明を行い、次の章では実際に研究が行われている色々なテーマが紹介されている。
ある程度量子コンピューターの知識を持っている人には、第1章の内容はやや物足りないだろう。一方で、量子的な振る舞いについての知識がない人には、理解が難しいに違いない。現在使われているコンピューターとの比較のためには原理的な説明が大切なのだが、理解へのハードルはかなり高い。
実務家にとっては応用可能な問題を理解することの方が大切なので、第1章よりも第2章のほうが面白いだろう。自分も、思ったよりもずっと日本での研究は厚みがあるのだな・・と感じた。うまく設定すれば、組み合わせ最適化問題と解釈可能な課題は多いので、クラウドで安く利用できるようになれば、まだまだ応用例は広がるだろう。
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量子コンピュータに関するトレンドが詰まった本。
専門的な技術の話はほとんどなく、現時点での活用など、ビジネス寄りの話が多めです。
ボリュームは若干多めではあると思いますが、文体も読みやすく、それほど感じませんでした。
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著者が所属するデンソーやリクルートコミュニケーション、京セラなど10社ほどの量子コンピュータの取り組み(構想含む)がとても興味深く、どのような用途で使われるかか展望できて良かった。しかしながら動作原理についてはゲート方式についての言及がほとんど無く量子アニーリングについても説明がいまいちでよくわからなかった。まぁ、私の理解力の問題かもですが。
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量子コンピュータに興味を持ち購入
共著者の大関氏は他にも多数著書をもっており、東北大の専門家であるため購入
技術者というより、初学者、ビジネスパーソン向けに書いてある
企業が取り組んでいる実例も豊富に書いてあるので、参考になると思う
この本はあくまできっかけレベルを作ってくれる本という前提で読むのがよい
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量子コンピュータの特集の中で、仕組みの話ではなく、活用の話が書かれてた本。各社での取り組みが書かれている。
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何より読みやすい。
この手の書籍がたくさん出て市場規模が大きくなるのは楽しい。量子技術が加速していく、この時代に生まれた事は幸運。
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会社のプレゼン材料として使わせていただきました。量子ビットの仕組みから実用化案までわかりやすく書いていました。
量子コンピュータの基礎がわかりました。どこに適応するかていうアイデアも注目やな。夢広がる、、
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量子コンピュータで世界がどう変わるか知りたい人におすすめ
【概要】
●1章 量子コンピュータを取り巻く世の中の動向
2章 量子コンピュータが何か
3章 自動車業界および製造業の未来がどう変わるか
4章 量子コンピュータで変わる未来の展望(13の企業から)
5章 新しい分野でどうイノベーションを起こしていくのか
【感想】
●量子コンピュータのことが細かく丁寧に書かれている。
しかしながら、自分で納得いくところまでは理解できなかった。
説明されている内容を読んで更問いが生じるからである。
したがって、他の本も読んでみてまた読み直せば理解が深まるかもしれない。
●情報は2019年時点のものであるので、新しい本で情報をアップデートさせる必要がある。
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以前(といってもかなり昔に)、サイモン・シンの「暗号解読」を読んで感動したんですが、
その時、唯一理解不能だったのが、
最後の方で出てきた「量子コンピューター」の話。
※暗号解読
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4105393022#comment
文庫版もあります
https://booklog.jp/item/1/410215972X
https://booklog.jp/item/1/4102159738
そんな苦手意識のあった量子コンピューターですが、
以前、著者の一人の講演を聞いて、その講演がとても分かりやすかったので、
著者の本も読んでみました。
さすがに、ほぼ素人の自分には、全部は分かりませんでしたが、
それでもできるだけ分かりやすく書いてある部類の本なのでしょう。
量子コンピューターといっても2種類あって、
その内の一方(アニーリング方式)は既にカナダの会社が開発済み。
量子コンピューターだからと言って、何でもできる訳ではなく、
膨大なシミュレーションが必要な計算に対してアニーリング方式には強みがある。
この辺りがダイジェストかと。
最後の方で、日本企業が量子コンピューターをどう活用しようとしているのか、
実例(構想)がたくさん出てくるので、ここを読むと
量子コンピューターの応用が何となく理解できるかと思います。
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本書は
・量子コンピュータについて、専門用語を極力廃した言葉で説明して欲しい
・仕事に量子コンピュータを用いることで楽をしたい/量子コンピュータを用いることでどのように楽できるか知りたい
・SDGsの課題に取り組みたい/解決したい
と考えている人にお勧めの本です。
著者
寺部雅能
執筆時はDENSO、現在は住友商事に所属。量子コンピュータの第一人者としてQX(Quantum Transformation)プロジェクトを推進している
大関真之
東北大学大学院教授。(株)シグマアイ代表取締役CEO。量子コンピュータの種類の一つ「量子アニーリング」の専門家
2019年7月20日初版