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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
葉文潔という女性の過去が明らかになるにつれて、三体、これがSFのアメリカの最高の賞を受賞したことがよくわかりました。気になるのは、文体かな……。三部作ということなので、第二作は、気にならなくなるかな
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溜息しか出ない!学識教養の博覧強記!想像力・構想力全てにおいてケタ違い!呆気にとられるどころの話じゃない!令和元年一番の翻訳小説で間違いない!2007年原著刊行!2014年英訳で世界が抜いた度肝!異才異能型破り破天荒ヒューゴ賞!中華小説の「真打ち」ついに登場!もはや730年越しで襲来した元寇!「平成小説」を粉々に吹き飛ばすディープインパクト!私はその爆風に宙の果てまで吹き飛ばされ頭の中真っ白!同じ人間の頭の中から考えだされた小説とは到底思えない!しかし思えば水滸伝西遊記三国志演義金瓶梅!中華の想像力に果てはない!中国に12年!世界に5年!遅れを取った無念!でもようやく日本人も読める!でもこれ三部作だから心から続刊訳出が待たれる!もう私『黒暗森林』英語版ペーパーバックを買おうかと魔がさす!あの学識レベルを私の英語読解力じゃ読みこなせるわけないと踏みとどまる!何はともあれ『三体』続編邦訳を待つ!
溢れる思いでマイク握っている風に韻を踏んでみました。
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2100万部というモンスターな部数に、これを避けては通れないだろうと即購入。おそろしくハードルを上げてくる販促をどう乗り越えてくるかと半分不安もあった。
ストーリーテリングという点においては未熟さを感じる。世界を壊すことを望んだものたちの、その思いというのはそれほど強烈には伝わってこないし、今回主人公というより狂言回しを演じた人物については、行動原理が見えてこない。おそらくSF、文学としての完成度という点では、同じ中国だとケン・リュウのほうが優れているとさえ感じる。
しかしこの風呂敷の広げ方はなかなか。終盤の三体人が出てくるあたりからトンデモSFとも称される真骨頂が発揮され始めてゲラゲラと笑いながら楽しく読み終えた。この手の話だと、最初は数百年のオーダーだったのが、何やらの進歩で数年で済むようになっちゃいました、というのもありがちで、そうなるのではないだろうか、今回あっためたキャラを使い捨てることはないんじゃないかと予想したが甘かった。どうやらこの物語は、本当に「450年後の滅亡を待つ人類」を三部作かけて描くらしい。5年後に隕石が降ってきますどころではない、450年だぞ、という。これは確かに、続きが気になって仕方がない。
似たところで言えば『巨神計画』と似た読後感がある。ただ本作には、あの本にいたような「バカ」がいないというのはポイントなのではないかなと。誰もが全力である。そこに爽快感がある。
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劉 慈欣って人の三体を読んだ。本当に面白かった。
三体は中国を舞台としたSF小説でスリル感満点で激しく興奮させてくれるし、異星人からの返信がきた時なんかは思わず声を漏らしてしまい隣にいた女性に奇異の目を向けられたのは秘密の話ですが、読了後には胸騒ぎにも襲われました。今ヨーロッパで緑の党なんかが躍進してるのってもしかして…。
この作品三部作の1つのようで早く続きが読みたいくて堪らない。どうやら自分はこれから三体の続きが発売されるまでこの感情と戦い続けなければならないらしい。
あーーー辛抱堪らん‼︎
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やっと読み終わった~(笑)
終盤にかかって、やっと物語の全体像を把握できた(笑)
地球文明と三体文明の接触編。
専門用語やら理解不能な粒子やらの話しで頭がクラクラしたけど、深く理解なんてしなくても
十分にワクワク出来るし面白かった。
発展を続ける文明と化学。
地球人による森林、自然破壊。
現代人が侵し続けた(今も侵し続けている)罪が
上手くSFに絡ませてくる所が興味深かった。
三部作の一作目。
早く発動編、完結編を読みたい!!
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試読版の献本企画で頂き、読ませていただいております。ありがとうございます。
『折りたたみ北京』に収録されている『円』
(『三体』の一部を短編に仕立てたもの)を読んでいたので、期待は大きかったです。
『三体』は空間的にも時間的にもスケールが大きく、
また世界観も非常に面白いエンターテイメント小説でした。
どう面白いって、いやいや、これはぜひ『三体』を読んでほしい。
迷われている方はぜひ『円』から。
『円』は早川書房さんのnoteに無料公開されています
。(2019/7/6現在)
読めば作者さんの神がかった発想力を感じることができるでしょう。
私はSFを読むとき、どうしても物理学等の説明が理解できず
置いていかれる気分になるのですが
本書は専門家が非専門家に説明するという形式をとっているため
置いていかれることはありませんでした。
物理学がわからなくても、話者がなにを言いたいのかはわかる、といった感じです。
人類に絶望した人々の悲しみを描きながら
同時に、人々の優しさや逆境に立ち向かう強さが描かれ
人類の多様な面やキャラクターたちの個性を感じつつ物語は進んでいきます。
テンポの良いストーリーに、ページをめくる手が止まりませんでした。
非常に読みやすく、少年漫画のような熱い終わり方に
先が気になって仕方がありません。
三部作、一気読みしたかった~~!
***
以下簡単にあらすじをまとめます。
内容をもっと知りたい方は読んでください。
ただ、個人的には何も知らないところから読むことをおすすめします。
あらすじにもある通り、文化大革命で主人公の父が殺されたシーンから始まる本書。
時勢の激流に飲まれるがまま、天体物理学者である主人公(女性)・葉文潔(よう・ぶんけつ)は微妙な立場に立たされながら、
宇宙に向けた巨大パラボラアンテナを有する基地で研究に没頭します。
文潔が主人公のパートでは、彼女の半生と
文潔が人類に絶望するに至った経緯が描かれます。
対して、もう一人の主人公(男性)・汪淼(おう・びょう)はナノマテリアルの研究者。
ナノマテリアルの技術でどのようなことができるかというと、髪の毛より細いワイヤにトラック一台を吊り上げることができるほどの強度を持たせることができます。
ある日、汪淼は突然会議に招かれ(半強制的に出席させられ)ます。
なにもわからぬまま出席した王淼の前で「戦闘地域」などとただならぬ言葉を交わす出席者たち。
文化大革命も終わり、平和な時代となった現在、戦争の影など一向に見えないのになぜ…?
状況は五里霧中のまま、汪淼は半ばやけくそで会議の方針に従い謎の「敵」を探ることを決めます。
物理学者たちの自殺。
汪淼の視界に現れた、科学では説明のつかないカウントダウン。
起こるはずのない「宇宙の瞬き」…。
殺されたある科学者がプレイしていたゲームを手掛かりに、
汪淼はやがて戦争の全容にたどり着きます。
葉文潔をはじ���、人類に絶望した人々によって
惑星<三体>の異星人に届けられたメッセージは、
遠い未来に地球を揺るがす大災厄を招くこととなります。
――すなわち、人類の滅亡です。
三部作ということなので、次回作以降で<三体>の異星人と
人類が実際に出会うことになるのでしょう。
いったいどうなってしまうのか?
予めあらすじを知っていても、
間違いなく読み応えのある小説なので
おすすめしたいです。
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中国発の記録的ヒットSF小説
物語の舞台は中国、2人の重要人物が登場する。1人目は、葉文潔という女性天体物理学者。
話は文化大革命の時代から始まる。
文化大革命は、1966年から約10年間にわたって中国国内で起き思想改革運動であり、権力闘争。資本主義化を止め、社会主義文化を創り上げるという思想の元、若者や労働者を扇動し、資本主義的な文化を徹底的に破壊した。たくさんの知識人や対立する政治家が弾圧され、結果的に中国国内を大混乱に陥れた。文潔の父は物理学者であったため、革命運動に巻き込まれて惨殺される。文潔自身も強制労働施設に収容され、絶望の中で日々を過ごしていた。
そんなある時、文潔は天体物理学の知識を見込まれ、謎の基地へ半ば誘拐され、そこで進められるプロジェクトに参加することとなる。文潔としては、社会から完全に隔絶されたその基地で生きることは、むしろ望むところだった。後に分かるが、ここで行われていたのは、中国政府が極秘で進めていた地球外生命探査プロジェクトだった。文潔は自分の専門知識とこの基地の施設を利用してとんでもないことをすることになる。
さて、舞台は40年以上進んだ現代に移る。2人目の重要登場人物が、汪淼という男性技術者。ナノマテリアルという超硬度を持った素材の開発者である。汪は急に軍から呼び出され、ある依頼を受けた。最近、有名な科学者たちの自殺が相次いでおり、関係の疑いがある科学団体の潜入捜査をして欲しいというのがその依頼。その自殺した科学者の中に汪の知っている科学者がいて、汪は捜査を受ける事にする。捜査するうちに科学者の間で非常に不可解な事件が起きていることが分かる。また、その疑われている科学団体のある会員が「三体」というバーチャルゲームをプレイしていて、それに何か意味がありそうだと感じ、プレイし始めることになる。このバーチャルゲームは「三体」という世界を体験するゲーム。
そもそも「三体」とは何かというと、天体力学の
「三体問題」というものがあり、三つの天体が万有引力を相互作用させながら運動するとき、運動の軌道を導き出す一般解を導きだそうとしても解は存在しないとされる問題。つまり、その様な状態にある天体の動きは予測できないということ。
そんな三つの天体を太陽として持つ惑星があったら?というアイデアをベースにしたバーチャルゲームで、汪は三体の世界を体験することになる。(三つ太陽がある世界は過酷!)
何を目的に、誰が作ったゲームなのかは全然分からない。物語が進むにつれ、徐々にその謎が解き明かされる。
以下、重要なネタバレ有り
↓↓↓↓
ここまでが主な設定で、ここからは核心にせまる部分。
地球外生命探査をする基地で、世界に絶望していた文潔は、ある時、誰にも秘密であるメッセージを宇宙に送った。それは、世界を征服して欲しいというもの。
そのメッセージを受け取ったのが、はるか遠い三体世界の異星人だった。汪がバーチャルゲームで体験した世界は実在していて、科学者が気づいた異変や自殺事件は、実は三体世界が地球に干渉していることが原因で起きていた。
ここからどうなるのかは是非読んで���しい。
本作は、三体世界と人類との接触のはじまりであり、読後は早く第2部を読みたいという気持ちでいっぱいになった。
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なんとなんと、ゲラ本?プルーフ?いただいて読みました!
だったら褒めないとダメなのかな、めちゃんこ。
とも思ったけど正直言うね。
極めて、微妙。
極上の読書って時間忘れるじゃないですか。それは、ある。えって思うくらいスムーズに読めた。ただし。振り返ると斜め読みしてないのにしたのかな、ってくらい、内容が引っかかってこない。
わかりにくいかもしれないけど、袋とじが本に何箇所も隠されてて、それを開かずに終えたんじゃないかと思うんだよね、心理的に。
この本、内容が難しくて、物理学とか宇宙工学とか、まあそんな、音でしか知らない世界の用語がたくさん出てきて、もちろんそれがわからなくても読み進められるけど、きっとわかったらその、袋とじを開けたくらいにボリューミーな世界が広がったはずなんじゃん、って、思う。だから読み終えて、納得は行ったけど損したような気分になったんだよね。うーん。自分が悪いのかもだけどさ。
あと、そのほかでいうと、登場人物とその背負ってる世界に比べて枚数が少ないんじゃないかな。誰に気持ちを寄せて読むか、悩むくらい誰も、およそ、掘り下げられてない印象。だからわたし的には誰にも寄り添えずに、背伸びしながら走り抜けるしかなくて、立ち止まれない分、気持ちが沁み入らなかった。
人間模様が好きな人よりもむしろ、伽藍仕立てのスケールを楽しむ物語なのかも。巨大で細かい職人技の詰まった、寺院を眺める感じに近いかも。
歴史とか技がわかると、より楽しめる的な。
そうだ、あたし、修学旅行でも寺見物は苦手で、さーっと一通りみてはぼんやりしていたかもなあ。
…あ、じゃなかった。感想感想。
というわけで、世界観や規模感、圧倒されたい人にはオススメ。オーケストラみたいな荘厳さと、大袈裟なくらいのゴテゴテ感。これはなかなかの圧巻。逆に、心の機微だとか情愛とかを感じたい人には、あまり勧めないかな…雑にくくると、あなたの人生の物語に呼応しちゃう人には勧めない。ってことに、なるかも。
あ、でもでも、読めてよかったか?って聞かれたら間違いなく良かったので、プレゼントに当ててくれたどなたかには、感謝です!
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Twitterで盛り上がってたところにプルーフプレゼント当たしりました。
もらったから褒めるわけやないけど、コレおもろい。三部作一作目ってことで壮大な序章って感じもあって上手いこと後引くし、これ一冊でも十分楽しい。まぁちょっと風呂敷広げすぎちゃうか?ホンマにちゃんと畳めるのか?って不安はあるけどそれはこの先を読まないと何とも言えんしね。
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やっと出た日本語訳。地球三体協会が実在したら、自分は降臨派、救済派どっちの末席につくだろう。オバマがハマるのも分かる気がする。
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話題の中国SFが邦訳。
SFのジャンルとしてはファーストコンタクトものに分類されると思うが、着眼点が面白かった。ゲームというアプローチは今時だなぁ。
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2019/7/7 読了
今年100冊目の本。
世界観に圧倒される。別の世界にのめり込むような不思議な感覚になった。
そこそこ分厚いのに、読み終わったら三体編?は序章にしか過ぎないよう。後書きを読むと中編、後編とどんどん分厚くなるよう。これからどうなるのかどきどきする。
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確かにべらぼうにおもしろかった。しかしこれ、序章にすぎないじゃないですか。早く続きを読ませてくれよ!!
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筆者の劉慈欽は「文化大革命」の最中に生まれた。小説を書き始めた中学の頃まで彼のような広い視野を持つ者には生きることでさえ、さぞかし苦しかっただろうと想像される。
そんな絶望的な環境で抑圧されてきた怨念を第一部の主人公、葉文潔の生き様に重ねているように感じた。そこに物理学、コンピュータサイエンス分野における欧米への劣等感と憧れが作用して想像力の炎となって「三体文明」という怪物を生み出し、「科学を殺して物理学は存在しない」とマウントを取ることで筆者自身をカタルシスに導こうとしているように見えた。
劉さんが本心をどの登場人物に投影させているのかはわからない(誰にも投影させていないのかもしれない)が、少なくとも長くその人物を心の中で育んできた訳だからその人物像なり世界観(SF的設定)なり巨大システムなりに筆者の思想が透けて見えてくるものだ。
作中に「沈黙の春」を象徴的に登場させて、「人類すべての行為は悪であり、悪こそが人類の本質。人類が自ら道徳に目覚めることは、自分で自分の髪を引っ張って地面から浮かぶことができないのと同様に有りえず、道徳に目覚めさせるには人類以外の力を借りる必要がある」と主張している。「沈黙の春」の著者レイチェル・カーソンは環境問題に警笛を鳴らしたが、劉さんが描く地球三体協会の「降臨派(人類を滅ぼすために三体星人の力を使うことを願う一派)」の主張はもっとラディカルで、ユナボマーに近い。
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年末年始を利用して一気読みしました。すごい本に出会ってしまった…スケールが大きすぎて圧倒されました。物理の知識がもっとあればより楽しめたのかもしれないですが、そうでなくてもストーリーそのものが面白いです。