紙の本
不良娘・普通の子・お嬢様のトリオが巻き起こす・巻き込まれる事件たち。
2019/07/20 04:31
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投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯に「葉村晶より不運で、頑丈で、影の薄い三人組――」とあり・・・更に「若竹七海が描く、ほのぼの学園ライフ・・・・・・がただの青春ミステリなわけがない!」とも書いていて、「あぁ、ブラック要素、容認されてるんだ」と言葉に詰まる感じになる。
いや、ブラックなところとか落ち込むような読後感とかキライじゃないんですよ。キライじゃないんですけど・・・自分の中にあるらしい基準を突きつけられて悩みます。
葉崎山高校に通うミサキはすべてが全国標準内に収まる通称<歩く平均値>。
テンコは成績優秀・品行方正を絵にかいたようなお嬢様ながらこの世のあらゆる不運を浴びる体質で、もう一人のユーリは地を這う成績を気にしない義理人情に厚い極悪ヤンキー。三人がいるところを「プラスマイナスゼロが歩いてる」と言われてしまうが、まったく違うからこそ三人は親友・・・と気安く口にできないシャイな間柄、と書けば学園青春小説(連作短編)だが、「で、どうすんのさ、あの死体」から始まっちゃうので、確かにただの青春ミステリではない。
テンコの不運っぷりがただごとではなくて、いや、そこはコメディ要素だとわかってますよ、中途半端より極端に振り切ったほうがいいのもわかりますよ。でも自分の共感力のせいなのか想像力のせいなのか、なんか笑えない・・・なにもそこまで、とつい感じてしまう。ユーリの単細胞ぶりも痛々しい。
でも本作に出てくる死体その他については「ひどい!」とかは思わないんだよな・・・自分のはっきりしない基準がわからない。
もっとキャラを書き込んでほしかったのかしら。ひとつひとつが短編だから仕方ないんだけど、三人の何気ない描写が少ないので、ありきたりの友情ってやつをかみしめられないのよね~。
“卒業旅行”でやっとそれっぽくなるけど、それで高校生活最後だもんね!
もっと続き、読みたいな~。
でも青春はいつか終わるから青春なのだろうか。過ぎてしまえばそれははかないほどに短くて。
紙の本
つまらない
2023/06/04 11:54
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
夏の海岸の話なんて、中途半端な終わり方で、
結局どうなったの?って感じ。
極端なキャラクターにバタバタさせて話を進めただけ。
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個性豊かな女子高生3人組の活躍?が楽しかった。
テンコちゃんの、ありえないような不運も、それを
「神様の試練」と本気で信じているような姿がまた♪
とはいえ、ブラックな雰囲気が漂うのは、やっぱり、
若竹さんならではかな。
手品師さん、どうかご無事でw
学校祭のあれは、なんとなく想像がついていたので、
当たって嬉しかった。
3人組の後日談もよかったしね。
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不運に愛される美しいお嬢様・テンコ、義理人情に厚い不良娘のユーリ、“歩く全国平均値”ことミサキの、超凸凹女子高生トリオが、毎度厄介な事件に巻き込まれ、おだやかな町・葉崎をかき乱す!学園内外で起こる物騒な事件と、三人娘の奇妙な友情が詰まった青春ミステリ。
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不運な令嬢、テンコ、歩く平均値、ミサキ、不良娘、ユーリ。
ベタな登場人物と思いながらも、次の展開はどうなるのか?と一気に読んでしまった。
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不運なお嬢様と不良娘と歩く全国平均の三人の女子高生トリオの青春ミステリ・・・といっても若竹作品だからどす黒い話が・・・と思ったらかなりコメディよりでした。サクッと読める感じも悪くない。こういうお話も書くんですね。
ただ、このポプラ文庫の特徴ではあるんでしょうけどね。紙が厚いんですよね。だから、こう、一見したよりもボリュームがちょっと少なめ。もっと三人のドタバタを楽しく読んでいたかったけど、割とすぐ終わっちゃうってのが寂しいところです。
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帯に「葉村晶より不運で、頑丈で、影の薄い三人組」とありました。そんな登場人物は可哀そうだなあ、と思いながら、なるほど、それぞれ一人ずつ受け持っているんですね、と納得。キャラクターがよく絡み合って、とても魅力的なトリオになっています。
最初はなんだか赤川次郎さんが書きそうだな、と思いながら読み始めましたが、そうではなく、やはり若竹七海作品、帯の言葉が生きてるなあ、と深く実感。多様な叙述で楽しませてくれました。
私は「悪い予感はよくあたる」がとても面白く感じました。そのあとも、叙述とトリックの絡まり合いが絶妙だと思いました。
高校生3人、卒業後のエピソードもありましたが、彼女らが厄年を迎えたときとか、成人したときとか、そんな節目節目の物語も読んでみたい、と思います。とても面白かったです。
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特徴的な女子高生3人組による短編集。ミステリーになるのかな
両極端ではありますが、とてもバランスの取れた三人で、読んでいて飽きない展開でした。
最後の話の最後で語られる独白に共感。
三人それぞれの個性と長所が表されていて、そこに気づく主役の子に脱帽です。
できれば続編も読みたいです
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でこぼこ3人組女子高生の話。テンポがよく面白かったけれど,ちょっと突飛すぎるように感じるところも多々あった。
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プラスとマイナスとゼロ。違う個性同士がうまく噛み合ったトリオが、いろんな事件に巻き込まれる。私はテンコみたいな人の側にいて不運に巻き込まれるのは嫌かな。いい人なんだろうけど。
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「葉崎市シリーズ」の5冊目。今度はポプラ社になった。
葉崎市の山のてっぺんにある葉崎山高校に通う、お嬢様テンコ、不良娘ユーリ、歩く全国平均値ミサキの女子高生トリオが出くわす出来事。
プラスとマイナスとゼロの3人の、コミカルで時に鋭い掛け合いを楽しむ。不運に愛されるテンコは葉村晶みたいなもんだな。
出くわす事件は他愛もないように見えてちょっとした毒を含んでいるところがこの作者らしい。
文庫版のために書き下ろされた最後の2話には珍しくそうした毒がないが、3人の仲良し加減がいい感じに描かれていて、これはこれで余情あり。
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葉﨑市シリーズ五作目。
「卒業旅行」というタイトルを見て最終章だと思い、
一度本を閉じた。
主人公は丘の上にある高校に通う女子高生。
学園祭、じゃなくて収穫祭で豚汁を作って売ったり、
卒業式で卒業生にかくし芸を披露したり、
海岸で友達と三人でクリームソーダを食べたり、
死体を発見したり、幽霊を見たりと、
高校生活を満喫していた。
そして、その親友たちと仲良くなるきっかけの心温まる話、の後の「卒業旅行」。
この著者の作品を読んだことがあれば、
ここから急降下が始まるのではないかと恐れるのは当然だ。
と、身構えた割には「卒業旅行」はどんでん返しでもなかったし、
最終章でもなかった。
と言っても、どんでん返しがなかった訳ではない。
葉﨑市シリーズの中で最もありえないお話の連続だが、
それでも面白かった。
中でも、クリームソーダの話が一番かな。
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葉崎市のシリーズ。
メインが高校生なせいか、後味そんなに悪くないのでさくさく。
色々めちゃな分もあるけどコージーとして楽しめたかなと。
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始まりは、どう考えてもユーモア青春小説。葉崎市の女高生凸凹トリオならぬプラス・マイナス・ゼロ3人組が、不運にも下校時に死体を発見してしまう。ところがしばらくして、発見者のテンコがその死体の「幽霊」につきまとわれてしまう。
テンコは金持ちお嬢様にして容姿端麗成績優秀性格良好なのに、不運にも「不運」を引き寄せる体質がある。しかも、べらぼうに。もう1人のユーリは超貧乏暴力優先の不良体質。ミサキは家庭容姿成績体力全てにおいて平均点の謂わば「ゼロ」の位置。その3人が何故か山の上のこじんまりとした「特別な」高校で仲良くなって、テンコの持ってくる様々な不運ミステリーを解決してゆくという、連作短編集である。なんとなく怪異色の少なくミステリ色の濃い諸星大二郎「紙魚子さんシリーズ」と言った感じ。
ポプラ文庫なので、葉崎市シリーズの第5弾目の作品とは気がつかずに買ってしまった。ユーモア青春小説とは言いながら、おそらく殺人事件は二回起きているし、火事は起きるは、怪我がなかったから良いものを二階から何人も落っこちるは崖から落ちるは、テンコに至ってはいったい何百回「糞まみれ」になった事だろう。読んだことのない人がこのレビューを読んだならば「意味わからん‥‥」と思うでしょうが、まぁそういう小説です。
シリーズとしては、何処にでも出てくる角田港大作家先生も登場している。このテンコミサキユーリ3人ならば、またシリーズの何処かで出てきてもらいたいな。
若竹七海を年間10冊を読もう目標の5冊目。うーむ、今年も達成は難しそう。
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いつもだけど、やっぱりずっともやっとするし、すかっとする。
何回読んでもテンコが好きじゃないし、あの考え方のひん曲がり方が苦手。
人巻き込んでおいて神の試練て…
極端だけどキャラが濃いふたりより、平凡だと思ってるミサキの推理力とか達観の仕方とかの方がよっぽど個性的だと思う。
平凡って自覚が引いてみることに慣れたのかもだけど。
話の内容よりも「お礼が言えないやつはクズ」「謝れないやつは(見た目が可愛くても)ブス」とか極端な言葉にすかっとした。
ひとりで出来てると思ってる人間は信用ならないし、高校生でそうなってるのすごいな。
面白くて、また読んじゃうんだろうな。