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松尾匡さんの著書。
この人の本、読むのは初めて。
「経済政策は大事=経済は成長しなくちゃいけない」という至極当たり前の提言をされている。
私は安倍政権は全く指示していない。
人として1ミリも信用できないので。
しかし、安倍さんが行ったアベノミクスで失業率が減り、若者の就職率が改善したことは評価している。
この本にもあるが、私が物心付いた頃はすでにバブルが終わり、長期不況に入っていた。だから「好景気」を一度も経験したことがない。私より若い人はなおのことだろう。そんな世代からすれば、アベノミクスは評価せざるを得ない。
やってることはシンプルだ。
「株価を上げて幻想を見せる」
それだけで、雇用がこれだけ改善された。
政府の一番重要な仕事は、この本でも語られてる通り「雇用」だ。その上で、十分な賃金が労働者に配分されれば、間違いなく需要が高まり経済成長する。複雑な経済理論を持ち出さなくても、シンプルで誰でもわかる・・はずだ。
しかし、わからない人たちがいる。
政治家だ。
今の与野党見回しても、「経済」を真面目に考えてる人が見当たらない。野党は本気で「ゼロ成長で良い」とか考えてる節があるし。アホか。与党内のポスト安倍のメンバー見ても、経済政策はないに等しい。財務省に騙されて、すっかり財政均衡が・・とか言ってる。紙幣を発行できる政府(日銀)が、一般企業や家庭と同じわけないだろうが。。
つまり、今は選挙で選ぶ選択肢がない。
「経済」は国民が気にする一番の関心ごとだ。
この本でも数値で証明されている。というか、普通の生活送ってれば当たり前の話だ。まず自分の給料が上がらないとどうしようもないのだから。
若者には安倍指示者が多い。しかし、若者が右傾化してるからじゃない。単に「他に選択肢がない」だけだ。何故こんな簡単なことがわからないのだろうか?
この本はマニュフェストが書いてあるので、基本的には「政治家向け」に書かれた本だと思う。政治家であれば、医療・保険やら教育・介護やら軍事やら外交やら色々とやることはあるが、まず自分の「経済政策」を掲げるべきだ。そこが一丁目一番地なので。
その経済政策がなく、ゼロ成長を期待すらしてる今の野党は選択肢にすら上がらない。冗談抜きで、私にとって存在しないことと同じになってる。全政治家はこの本読んで、経済政策の重要性含め、選択肢にすら上がっていないことをしっかり理解すべきだ。
松尾匡さんは、れいわ新撰組の山本太郎氏の経済ブレーンらしい。
何故、れいわ新撰組がこんなに人気があるのか?「ボピュリスト」なんてレッテル貼ってる暇があるなら、野党連中はその理由をよく分析すべきだ。
(消費税5%も全く非現実的じゃない。上げられたものを下げられないと考える方がよっぽどおかしい。)
マニュフェストは全面的に賛成ではないけれど、経済政策が重要だということはよく理解できる。この本は200ページもない短い本なので、できるだけ多くの方が読んでくれることを願う。
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2020/12/01:読了
面白かった。
左派・リベラルが、政権をとるためには、新自由主義を否定するだけでなく、将来を見通せる経済の回し方を政策としてきちんと持たなければならないと、最近思っていたが、その1つの回答になるような本だった。
グルーバリストでない、日本のための政策といっていいと思う。実際に実行するには、グルーバリストたちの様々な邪魔が入って、なかなか、うまくいかないとは思うが、こういう筋が入った状態で、政権をとるような状況になって欲しいと思う。
左派・リベラルの経済政策は、この人のグループの他にも、いくつかあるみたいなので、調べて読んでみようと思う。
山本太郎氏の軍師は「反緊縮」の立命館大・松尾氏 野党にじわり侵食 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/politics/news/191109/plt1911090003-n1.html
日本のリベラル左派が民主主義を救うのは無理かもしれない
https://ironna.jp/article/3682
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選挙で勝てないのはなぜか、ってことで「経済政策作戦会議」、2019年6月に書かれたもの。こういうの上手く取り込んで支持を広げてるのが維新なのかなぁ〜と暗い気持ちになった。