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紙の本
もし自分のルーツに戦争犯罪者がいたら?
2020/01/25 13:56
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の先祖、――といっても祖父母だが――はハンガリーの貴族だった。祖父は戦争に出て、ソ連の捕虜となり十年間収容所にいた。祖母は、故郷はドイツに占領され、戦争が終われば今度は体制が変わって地所を失い、かつての小作の農民の家を間借りしながら子を育ててきた。夫の帰還と共にスイスへ逃亡した。冷戦終結後、父はハンガリーに戻った。
著者は生まれ育ちがスイスで、ずっとそこを本拠としているが、どこか根無し草の感覚が抜けない。そんな所で、同僚から見せられたのが、自分と同じ姓を持つ人物の、戦時中ナチの協力者として、ユダヤ人の虐殺に関わったとされる記事。記事には大伯母、祖父の兄の妻の名前。
根無し草の感覚はどこから来ているのか。自分は、父は、単に祖父母の血を引いているだけで何の罪のないのか?
やがて、著者は祖母と知己であったユダヤ人が収容所から生き延びていているのを知る。祖母とその生き残った女性の手記や著者自身の調査、独白と想像を交えての辛い歴史が語られる。
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