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わかりやすくて、面白い。
M-1は好きで、2001年の第1回から見ている。敗者復活も大井競馬場に見に行った。
客としても、「このコンビが歯医者復活として選ばれるんだろうな」と思った思い出もある。
このコンビ、なんで勝てないんだろう、と思ったこともいっぱいある。
その思ったことが、文章として答えてもらったような本。
ちょうど南海キャンディーズ山ちゃんの本「天才はあきらめた」を読んだ後、それに触れられているのもよかった。
この本を読んで、佐久間Pはゴッドタンでお笑いを語る回をやったというのも、うなづける。
M-1をまた違った視点で見れた。
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言い訳 関東芸人はなぜM1で勝てないのか
言い訳世間を引っ張り挙げて教育し、切り捨てるような物ではなくて、どちらかというと分析。
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この本の存在がなぜかすでにおもしろいんですが。この本の存在がもうボケでしょ。
徹底的にM-1のことと出場者のことが書かれているんだけど、あああれね、と全部書かれていることの映像が頭の中で流れる自分も、実は相当M-1に詳しいのでは。
4分で全てを表現する、掴みを素早く! って何気にプレゼンの勉強になるのでは。
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ちゃんとしたネタとは、他の人でも演じることのできるネタ
強い言葉でツッコむ時は、その前に二人の関係性を示す必要がある
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「大阪は漫才界のブラジル」
「M-1は100メートル走」
「関東の日常言葉は感情を乗せにくい」
「M-1は新しいもの至上主義」
「南キャンは子守唄、オードリーはジャズ」
今や最も注目を集めるお笑いイベント「M-1」について、関東を代表する漫才師の一人であり、昨年のM-1審査員も務めたナイツ塙が語り尽くしたのが本書。
いちいち腑に落ちるし、時に眼から鱗が落ちました。
私は、M-1を第1回から欠かさずテレビで視聴しています。
視聴後は、興奮の余りブログに決勝出場者のネタの感想を書き綴るほど。
ど素人が評論家気取りで書く感想ほど「イタい」ものはありませんが、止められないんだなぁ。
生放送を見るだけでなく、折に触れてVTRも見返します。
M-1は出場者だけでなく、お笑い好きの視聴者にとってもワクワクするコンテンツですね。
ですから、こんな本を待っていました。
2時間の一気読み。
まず、M-1は吉本芸人のための大会だということを再認識しました。
特に関西芸人が幅を利かせているのは周知の通り。
第1回優勝者の中川家が「M-1はしゃべくり漫才の大会」だという先鞭をつけたのが大きかったのだとか。
たしかに、第1回の優勝者によって、その賞の性格が決まるということはありますね。
で、しゃべくり漫才だと、やはり関西芸人に有利です。
「サッカーで言えば、関西は南米、大阪はブラジルと言ってもいいでしょう。ブラジルでは子どもから大人まで、路地や公園でサッカーボールを蹴って遊んでいます。同じように、大阪では老若男女関係なく、そこかしこ日常会話を楽しんでいる」
とは言い得て妙。
では、関東芸人は関西芸人に勝てないのか。
そんなことはありません。
風穴を開けたのは、アンタッチャブルでした(2004年)。
さらに、敗者復活から劇的な勝利を収め戴冠したサンドウィッチマン(2007年)、パンクブーブー(2009年)と続きます。
3組に共通しているのは、「しゃべくり漫才」ではなく、「コント漫才」だということ。
関西弁と違って感情を乗せにくい関東の言葉でも、「コント漫才」なら十分、関西芸人と伍していけることを、この3組の優勝は示しました。
さらに、M-1は「新しいもの」を評価する傾向があります(特に松本人志はその傾向が強い)。
その意味でM-1は「お笑い界の新人賞」だということができます。
その点、スリムクラブは新しかったと塙は評価しています。
M-1は、最長でも4分という短い時間の中で、どれだけ笑いを取れるかの勝負です(この点でも、しゃべくりに秀でた関西芸人に分があります)。
にも関わらず、スリムクラブは実にゆったりと、間も大きく取ったネタを披露したのです(文字に起こすと、NON STYLEの「溺れている少年を助ける」約2000字に対し、スリムクラブの「葬式」約800字!!!!!)。
M-1でこういうネタは当時新鮮だっただけに、驚きとともに腹を抱えて笑った記憶があります。
「笑いの神様」である松本の「時間が惜しくないのか」という評は、スリムクラブにとって最大の賛辞だったでしょう。
塙は「M-1史上、最大の革命」だと言っています。
革命といえば、南海キャンディーズもそうでした。
「オカッパメガネのあやしい男と、それに負けず劣らずあやしいでっかい女」(本書より)が出てきた時の「キワモノ感」は忘れられません。
ネタを見終わって、「新しい笑いが誕生した」と衝撃を受けたのも強く記憶に残っています。
本書では、いろんな意味で物議を醸した昨年のM-1までをカバーしています。
塙は、最終決戦で和牛ではなく霜降り明星に一票を投じました。
その理由は「強さ」だったとプロローグで語っていますが、「なるほどそうだったのか」と感動しました。
M-1ファンには必読の書。
個人的には、ものを作る全ての人に参考になる本だと思いました。
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面白かったので一気に読んでしまった。昔はボギャ天やオンエアバトル、「第一期」のM-1などをよく見て、「◯◯は面白い」「◻︎◻︎はウケてたけど何が面白いのか分からない」など通ぶっていたが、面白いと称される芸人さんがなぜ面白いのかというのを分かりやすく解説してあって、すごくためになった。面白かったのはお笑いの世界も日々アウトプットというか、ネタを作り続けること、芸を磨くことが大事という、どんな仕事にも共通するような普遍の真理が当てはまるということ。「書く」ことを仕事にしているだけあって、過不足のない、ちょうどよい説明も心地よかった。
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ふわっと観ていたM-1ですが、読んだあとまた観たくなった。
ナイツの漫才は好きですが、塙さんの活字表現力も同じくらい好きになったし、エピローグでは最後泣きそうになったくらい。
売れるって才能だけじゃなく、それ以上に努力が大事ってところは、社会人全てに言えることだなと。明日の活力になった。
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面白い。一気に読み終わった。
笑いの構造に対する冷静な観察眼。
自分が感じていたぼんやりした思いをここまで言語化されると、感動を覚えます。
この感じは20代のころに初めてドラッカーを読んで以来でしょうか。
ただ冷静なだけでなく、お笑い、M-1グランプリに対する恋心にも似た熱い思いが随所に表れています。
とても良い本を読ませていただいたなと。
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過去のM-1の分析がナイツ塙流で展開されている。漫才師を、短距離走者か長距離走者か、はたまた、速球タイプか否か、など、表現も彼らしく、また的確でもあると感じた。
笑いが好き、特に漫才が好きな人には、読んでもらいたい一冊。好き嫌いは別にして。
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ナイツ塙の漫才論。M-1審査の裏側に留まらない幅広い内容でむちゃくちゃ面白かった!テレビではキャラクター的に真面目に語るイメージが無いから尚更。南キャンやオードリーに行く前にハライチのノリボケ漫才に個別に言及しているのが新鮮。注目の若手として四千頭身の名前を挙げているのも興味深いなー
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一冊通して塙さんの、漫才への情熱がすごい。仕事とか、趣味とかのレベルを超えて、なんかもう本気で甲子園目指す高校球児とか、インターハイ常連校の選手たちみたいな。部活っぽい熱量を感じた。でも熱さも保ちつつ、分析というか見つめる眼は冷静で。だからこそ説得力があって、あーなるほど、と納得できることも多い。
コンビの実名や出場年、ネタを挙げながら包み隠さず分析し、解説している。これを読むと、お笑いの難しさ、M-1の厳しさがビシビシ伝わってくる。褒めて認めることもあれば、苦言を呈することもある。でもその根底にはどの芸人ももっとウケてほしい、という願いもあるような気がして、塙さんの優しさも感じた。
ちょっと技術論っぽいところもあって、お笑いスクールのテキストっぽさもあった。お笑いスクール通ったことないけど。
M-1グランプリの第1期のチャンピオンの全ネタと08年の決勝戦の3組のネタを見てから読むことをオススメします。ネタを知っているとより一層、理解度が深まると思うので。
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度が過ぎるくらい面白かった。
普段あんまり言語化されることのない「M-1」「漫才」「笑い」ということについて、明快に言語化されていて、目からウロコの連続だった。
さすが冒頭で「起きている間中、どうしたらウケるかその一点のみ考えていた」という塙さんだけある。
そういえば、M-1でも初参加にも関わらず審査員として一際安定して的確なコメントを言っていたことが思い出される。
あれは当然偶然ではなく、然るべくしての安定感だったということがよく分かった。
本の終わりや後書きもとても気持ちよく終わっていて、オチを大事にする芸人ならではの美しさを感じる名著だった。
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8/9発売「M-1」の漫才を徹底解剖する一冊!
歴代王者のストロングポイントや必勝法、そして彼の道場破り宣言とは?
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分析面白かった。
アンタッチャブルを評価してるのも嬉しいし、三四郎に厳しいのも微笑ましい。
審査員としての審査基準を語ってるのは偉い。
お笑いを見ていてちょっと釈然としない文化にも切り込んでいて爽快。
「昴生も澤部も一緒にいると体調が良くなります」
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「M-1グランプリ」。芸歴15年までの漫才師がその年の漫才の頂点を目指し、毎年数千組の芸人が挑む、お笑い界最大のビッグコンテスト。その激戦を勝ち抜き、決勝に進めるのはわずか10組。
著者の塙氏は、言わずと知れたナイツのメンバー。「ヤホー漫才」を引っ提げ、2008年より3年連続決勝進出の実績を持つ。また昨年初めて審査員を務めた。著者自身がネタを書き、「20分以上のネタをやらせたらナイツが日本一」と自認する一方で、自分たちのスタイルが4分間で決着する「M-1」のシステムにそもそも向いていないことを承知の上で挑んだ「M-1」。その体験を通して、M-1を制するための技術論をノンフィクションライターの中村計氏が聞き出していく。
本書はまず「M-1」漫才の徹底解剖から始まる。これまで歴代チャンピオンがいかにして栄冠に輝いたのか?必勝法があるとしたら何か?等を存分に饒舌に語る。
その分析の裏には、ナイツ自身がチャンピオンになれなかった敗因が明確に存在する。負けてはじめて知る戦い方、しゃべくり漫才のルーツである関西勢に勝つにはどうすべきか?「漫才の母国語は関西弁」に立ち向かう「関東芸人による非関西弁によるオリジナリティ豊かな漫才はあるのか?」等、あくまでもM-1を制覇するための鋭い考察に溢れた現代漫才論となっている。
【塙の説くM-1制覇のための10箇条】
①「うねり」がないと話にならない!
客席が笑いで爆発する感じ。
M-1は、うねらせたものが制す。
②ツカミは出だしの30秒!
いきなり客をつかめるかどうか。
これがあって、うねりを呼ぶことができる。
③コンスタントに7,8割の笑いは必要!
4分間は短い。常に笑いを取れるように配分すべし。
④ラスト30秒を笑いのるつぼに!
笑いがドッカンドッカンきてオチとなる。
⑤関東の漫才が制する秘訣はコント漫才!
しゃべくりでは大阪には勝てない。
サンドイッチマンのようなコント漫才に徹すこと。
⑥4分間の無駄なく使え!
M-1は短距離走。寄席の漫才とは一線を画す。
一気に笑いをつかみにいくこと。
2005年チャンピオンのブラマヨネが好事例。
⑦自虐ネタや内輪話は使うな!
ハゲデブブスは要らない。ネタで勝負。
⑧ネタにはスッと入れ!
とりわけキャリアのあるコンビは自己紹介的マクラは
不要。
⑨鮮度と斬新さのあるネタが高評価される!
経験に培われたネタよりも新しさ&インパクトに
得点が集まる傾向あり。
⑩チャンピオンになるには2本のネタが必要!
1本目で高得点取るも2本目でコケた2009年の
笑い飯の急失速を反面教師に。
こうやって列記すると、いたって当たり前のように思うが、この10箇条をきちんと押さえつつ爆笑を誘い、自分たちの笑いのスタイルを感じてもらうには並大抵ではない。捉われる余りに自分たちの目指す漫才やスタイルを見失う危険もはらんでいる。
そこで、ネタあってのスタイルか?スタイルあってネタなのか?という2大命題がもたげてくる。例えば、ブラマ���の「ケンカ漫才」、チュートリアルの「妄想漫才」、笑い飯の「ダブルボケ漫才」に見られる独自のスタイル。著者も、現在の「ボケて訂正、ボケて訂正」の機関銃よろしく小ボケを連射するスタイルを確立するまでは試行錯誤を繰り返した。ようやく出来上がった時には、これはウケると確信したと言う。要するに、「自分がコレだと信じられるネタこそ最強」であると坦懐する。
表紙カバーには「令和の漫才バイブル」という惹句が踊る。確かに、M-1が漫才の巧拙を評価するコンテストという枠を超えて、「もっとも最新かつ先鋭のお笑い」を披露する場であり、プレゼンの場となった今、著者の掲げる10箇条を、鼻で嗤い、がしがしと踏破するぐらいじゃないと、笑いを革新的にクリエートしていけないってことなんですな。今から12月の決勝がすっごく楽しみ!