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水が消えた大河で ルポJR東日本・信濃川不正取水事件 みんなのレビュー

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紙の本

信濃川の水資源開発を巡る巨大企業の不正に迫るノンフィクション

2023/12/06 07:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本有数の大河「信濃川」が、10年ほど前にその中流域で川が干上がるほどの状況になっていました。その原因は中流域に建設された東京電力とJR東日本の水力発電所による大量取水でした。水力発電所と聞くと、黒部ダムのように山深い渓谷に堤高100m以上のダムという印象を持つ方が多いと思いますが、信濃川中流域に建設されたこれらのダムは堤高は20mそこそこ。そこで取水した川の水を水圧鉄管で下流へ送り、落差を確保して発電するという「水路式」という形式です。このため、川の水は本来の河道ではなく、水圧鉄管をバイパスするので、川が干上がってしまうという現象が起こります。
干上がった川は、もはや川魚も住めませんし、河川環境は完全に破壊されてしまいました。
JR東日本のダムでは、地元自治体と結んだ水利権を超える量の川の水を取水しながら、取水量のデータは水利権ギリギリとなるようにデータの捏造までなされていました。本書はこのJR東日本の違法取水を認めさせ、干上がった川を元の状態に戻すまでの取り組みを追ったノンフィクションです。
JR東日本の発電所で発電された電気は、首都圏の山手線などの運行に供されていました。地方の自然環境を破壊して、首都圏のエネルギー供給に充てるという、福島原発と同じ構図です。
なぜ、このようなダムの建設が進められ、日本有数の大河が干上がるほどの取水を地元自治体が認め、さらにはデータの捏造がなされるほどの状況に至ったのかを地元関係者や、自治体首長経験者などへの取材で明らかにしています。著者はカヌー愛好者との事で、川との親しみを感じるが故に、河川環境を回復する過程に興味を抱き、丹念に取材している様子がよく伝わってきました。

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紙の本

現場の事実を疑うこと

2021/04/14 10:47

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

河川からの取水により水の利用については河川管理者から許可を得て行われる。許可を得た利水者は取水量を測定し、定期的に報告する義務が課せられる。測定方法については申請時に一括して許可内容に含まれる。しかしながら、不正取水(量を多く取る)の事例には枚挙にいとまがない。許可水利量の最大値を超えてはいけない。仮に多く取水してしまっても報告にはごまかして最大量を記載する。これが常態化すれば違法が続く。
 今回の信濃川の例では取水量があまりに大きく、しかも減水区間の生ずる水路式発電方式だったことが要点だ。通常義務づけされる維持流量にしても魚道の設計についても河川管理者の技術的審査がどのように行われたのだろうか。著者は趣味のカヌーを楽しみながら水の無い大河信濃川を見て問題意識を強くしたことが切掛で取材が始まったという。慧眼に敬服する。
 昭和の時代の終わり頃、水路式発電によって河川から河川水が取水後バイパスされてその直下の河川に大幅に水量が減じたり、無水になっている場合、既設の発電所であっても維持量流量の検討を行った上で取水量を減じて維持流量を放流する内容に水利権を変更する時代になっていた。
 不正取水のことが大きくクローズアップされているが、水利権審査を行う立場の河川管理者は不正取水を糾弾するだけでなく、自らも教訓を糧とすることが必要だろう。

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2021/09/11 00:03

投稿元:ブクログ

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2023/01/01 11:42

投稿元:ブクログ

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