紙の本
肉親が絡んだ犯罪の数々
2023/05/30 16:56
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家という人々は、よくこんなにアイディアが浮かぶものだと感心します。短編7編。黄色い風船、が良かった。刑務官がここまでできるのかという、設定が面白い。
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コンビニの店員が男にナイフを突きつけられるなか、電話の音が響いた。『でていいか』店長が差し出したメモを見ても、男はなぜか何も答えなかった―(「文字盤」)。自首という言葉を聞くと、あの出来事が芹沢の頭をよぎる。刑務官が押さなければならない3つのボタン―(「ラストストロー」)。など全7編。家族とは、いったい何か?短編ミステリーの名手が放つ、情感豊かな犯罪小説集。
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「オンブタイ」を読み終えた瞬間、真っ暗な画面の右下に「世にも奇妙な物語」のロゴが浮かぶテレビが見えた気がしたんだ…
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どれをとっても失望しない犯罪小説集と書かれた帯に惹かれ購入。
いやいや、怖い話が多くないですか?
でも、ほんとに内容は秀逸。なんか読まされたぁと思った。
家族なのに、家族だから?どちらもありかもしれないけど、妹を殺そうとするなよ。とか。血縁
32-2 はこのままの運命?つらい。
ラストストローと最後の黄色い風船は、後味が良くて、最後はすっきりしたかな。
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教場シリーズが好きで長岡弘樹をもっと読んでみようと思って。
最後に「なるほど、そういうことか」と思う短編集。
頭をひねって辿り着く結末が面白い。
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家族や血縁が関係する作品7つから成る短編集。
なんとなくオチが読めてしまう展開も中にはあったけど、それでも最後まで一気に読んでしまった。
「オンブタイ」が、良い、これはとても良い。
話の展開も終わり方も、ジトっとしたミステリーがお好きな方におすすめ。
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ちょっといまいち
読後感がよくない(笑)、設定に納得いかない(笑)
家族をテーマに、7つの物語からなる短編集。
■文字盤
コンビニ強盗が店員にナイフを突きつけていた時に、電話が鳴り、店長が「でていいか」と書いたメモを見せながらも、強盗が答えない。
その理由は?
そして、その犯人は?
という展開。
しかし、動機がちょっと納得いかない。
■苦いカクテル
老父の介護に疲れた主人公の女性と妹の物語
父の死の犯人として、法廷で裁かれる姉。その弁護を務める妹。
そして法廷で明らかになる真実
これはよかった
■オンブタイ
酒を飲んだ後の自動車事故で同乗者を死亡させ、視力を失った男の物語。
男の末路はということですが、こんなことってある?
いまいち
■血縁
幼いころから姉に虐げられてきた妹の物語。
過失で老女を殺めてしまった妹、しかし姉がそれをかばう形に
ことの真相は?
ということですが、これ、かなりいまいち。
こんな姉妹関係ってあるの?
動機もよくわからない。
■ラストストロー
死刑執行を担当した退役刑務官の物語。
当時、死刑執行ボタンを押した二人と合わせて、毎月7日に集まって近況を語り合うが、今月は3人で集まれないかもという展開。
これは、重い話ではあるけれど、よかった
■32-2
一代で財を築き上げた母親に対して、その娘、婿、妹の物語。
とてもブラックな話ですが、これも現実感があまりない。
妹も変..
いまいち
■黄色い風船
これも刑務官の物語
死刑囚がガンのようだが、診断結果は健康。
その理由は?ことの真相は?
といった展開
これもちょっといまいち
ということで、読後感がいまいちです。
残念。
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切っても切れない絆
血縁をテーマにした短編犯罪集
コンビニ強盗はなぜ手書きのメモを読んで何も反応しなかったのか…「文字盤」
介護する父親を殺したのは…「苦いカクテル」
交通事故を起こした男の話…「オンブタイ」
姉の嫌いな妹と妹の嫌いな姉…「血縁」
3人の警察官の…「ラストストロー」
完全犯罪工作…「32-2」
犬に懐かれる男と死刑囚…「黄色い風船」
個人的には「オンブタイ」が一番面白かった。
視覚のない世界の恐ろしさ
そして最後にわかる恐怖
小説だからこそ描ける究極の推理小説だと思う!
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バリエーション豊かなミステリー短編7話収録。
一口に人の縁といっても様々。
良縁もあれば悪縁もあり、血の繋がりがあれど憎しみを抱く事があれば、他人とはいえ力を貸して貰える事もある。
7話の内、印象に残ったのは以下。
〈オンブタイ〉
まずタイトルの語感から?と引っかかる。自業自得で視力と部下を失った男。そこへ現れる謎のヘルパー・タミちゃん。トリックは割とあっさり分かるのだがオンブタイってそれか!となることうけあい。
〈黄色い風船〉
看守と死刑囚の交流が描かれつつ、犬の能力が鍵になり真相が明らかになる。
…何でだろう、今ひとつ記憶にあまり残っていない。
恐らくだが全体的に淡々とまとまり過ぎてしまっており、登場人物のキャラクターだったり設定の突飛さも無く「あぁこの話こうだったな」と記憶に引っかかる手掛かりが少ないからだと思う。
2刷
2021.10.26
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7つの短編集。どれも短編の醍醐味が味わえるけどなんとなく後味悪いものを感じて読了するものが多かった。ちょっとした推理や心情を読み取ったりそいういうことかと腑に落ちるということでは納得。
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「血縁」ということからもわかる家族をテーマにした短編集。
ちょっとした部分に巧妙な細工がある感じがする。
家族にも親子、兄弟、姉妹…色々ある。
そして、それに関わる様々な事象。
血縁関係であるからこその付き合いの難しさがある。
家族だから…家族なのに…それぞれの色々な立場で感じ方は違ってくるかもしれない。
2024.1.18
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はじめての長岡作品。
短編集だと気がつかずに購入し、しばらく寝かせてあった一冊。
予想以上に夢中になり読了。
どれも短い物語のなのに、とにかく読み応えがある。人間のエゴが根底にあり重いテーマだった。「やはり」と言っていいのか人間はそうそうきれいなものじゃない。もちろん自分を含めの話だ。大人になればなるほどぶつかる困難は増えそんなときに色々自分を見つめ直す。自分が優しくあれるかどうかは、試されどころでもある。
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父の本棚から拝借した一冊。
長岡さんの作品は恐らく初めて読みますが、教場の作者と知りなるほど納得。
短編集は久しぶりでしたが、ゾクリとする人の怖さを描いたもの、ほっこりと心が温かくなるもの、それぞれにレベルが高く、全体のバランスもよいと思います。
文体も好きだったので、他の作品も読んでみたいです。
2020年17冊目。
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短編集
既読もあったけど、それ以外にインパクトがあったな。苦いカクテルって、非現実ではあるものの姉妹の親への想いが伝わって来て良かったし、ラストストローのどんでん返しも鮮やか。
逆に、32-2の意味がわからなかったり、黄色い風船のアクロバチックさは少し好みでは無いな。
でも、どれもキレの良い作品だ。アイデアが光るね。
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※
血縁もしくはそれに限りなく近く、
それ以上に濃い人と人の繋がりが
引き起こす犯罪にまつわる物語。
文字盤
苦いカクテル
オンブタイ
血縁
ラストストロー
32-2
黄色い風船
個人的には、苦いカクテルとラストストロー、
そして黄色い風船の葛藤を抱えながらも
人との関係を無にしない読後感が好みです。
オンブタイと血縁は、ちょっとゾッとする
粘度を感じさせる話。
32-2は趣向の変わった奇妙さを感じました。
文字盤は少し苦くて切ない感想。