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豊かさ(幸せ)は自分の身体が感じ取るものだ。という考え方が、本書の軸であると思う。武士道に学ぶべきところがあるのは理解できるが少し抵抗があります。絵画はネットで写真で見るよりも、実際に美術館で目で見て身体で感じると感動も大きいので、この身体と精神の連動性というのか、身体を使う、そういう感動や体験が幸せに繋がるという考えは面白く思いました。
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脳が人間性の根本であり、身体を統括すると考えられていたが、人間の臓器はもっと有機的に結びついており身体全体で考えて生きている事が明らかになってきている。胃袋も考え、臓器も考え、手足も考えを脳に送っている。胃と肝臓、腸と心臓、それぞれの臓器同士も信号を送り合う。身体全体で考え、記憶する。
幸せも脳だけで感じている訳ではない。身体全体で感じているのである。頭でっかちになった現代人は幸せも頭で考えて、何となく物足りなさを感じている
実のところ、齋藤孝は三色ボールペンだの、声を出して読みたい日本語、語彙力こそが教養であるなどなどそんな本が目につくので国語学系の学者かと思っていたら教育学者であるらしい。なるほど、日本語を声に出して読む。日本語をノートにまとめる。三色ボールペンで視覚化する。
本書からは呼吸法や禅、ヨガなどを通して身体感覚を取り戻す。身体と脳を使って豊かさを取り戻すヒントがもらえるでしょう。
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著者自身のライフワークである身体論の
研究にたどり着くまでの道のりを、哲学
の歴史を振り返ることにより、哲学その
ものも理解できる一冊です。
西洋的な心身二元論と、東洋的な精神に
基づく心の一元論の考え方を融合させる
ことにより、精神と身体のバランスを取
ることが、健康的に生きることにつなが
るという考えが理解できます。
そしてそれこそが豊かな人生であること
も納得できます。
「真の哲学とは、世界を見ることを学び
直すこと」を体現できる一冊です。
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現代のストレス社会で幸せに生きるために必要な「技」とは?哲学・身体論・教育学を駆使した齋藤孝集大成!
第1章 生きることの豊かさを感じるために必要なこと(いつの時代も「憂き世」は変わらない?「生きづらさ」の正体 ほか)
第2章 心と身体―西洋近代を追体験してみる(西洋近代を克服するために;われ思う、ゆえにわれあり)
第3章 日本人は身体をどのように考えてきたか(武士の身体に学ぶ;武蔵が悟った「空」の境地 ほか)
第4章 教育と生き方の技法(「論より身体」の教育学;教師の身体が変われば、教室が変わる―身体の関係性 ほか)
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身体と言葉、そして哲学
それぞれの環境、個人にとっての豊かさとは。
どんな状況であれ、豊かに生きることは可能ではないか?斎藤孝さんの本はどれも人の温かさを感じることができる。
この本を読むと、気持ちが、ふっと軽くなる。
深く考えることも大切だとは思うが、考えることに疲れたような我々、は、身体で感じることを大切にしても良いのではないだろうか。
身体と言葉の結びつきを大切にしながら生きる。
哲学の書籍も多数紹介される。
これをきっかけに古典を読むのも良いかもしれない。
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哲学を通じて生きることの豊かさをどう感じるかを考える本。自分には哲学と言うものに抵抗を持っているのか、中々スッと頭に入って来なかった。ただこれで終わりにせず、何度も何度も読み込んで少しでも豊かに感じる考え方を身につけていきたい。
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幸せ=豊かさと定義し、
理性的になりがちな現代人に、
身体的な可能性に着目する様促す本
エクササイズ、ヨガ、呼吸、音読、これらが身体と精神にもたらすポジティブな影響は実感できてるからこそ、今後より大切にしていきたい
何より子供達の自然さ、身体で感じる力を伸ばせる母親になりたいと感じさせられた一冊
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人生を豊かにするためには、語彙力を増やすこと、そしてそれを実際に声に出して使ってみること。
「自分の得意な動詞を見つけて、技化する」という方法は面白いと思った。自分のなりたい姿に「なりきる」ために、頭で考えるだけでなく、本当に真似をしてみる。身体を動かすことで、実感しやすくなる。
今はスマホで、指先だけで何でもできるような時代だが、そんな時代だからこそ、身体を動かすことが良い気分転換になって、新しい経験知を得られるのかもしれない。