紙の本
いちばん悲しい
2022/11/04 22:35
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
殺害された被害者男性の妻、被害者の、妄想癖のある不倫相手、事件を追う女刑事、真相を追う過程で浮上してきた女性とその妹。女性達が、皆、闇を抱えていた。
病んでいる女性達が、自分こそ「いちばん悲しい」と訴えている。それぞれの立場からの主張が、どんどん毒を放ってきて、渦を巻いているようだった。巻き込まれたら、底へ底へと引きずり込まれる感じ。
なんだか、どろっとした読後感だった。
紙の本
じとじとを吹き飛ばす
2022/07/01 20:33
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
雨の日の死体から過去のキャンプ場へとリンクしていく展開が秀逸です。どん詰まりのような女性たちにウンザリしつつも、我城薫子刑事のカラリとした謎解きに救われました。
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しんどい
2021/06/19 12:23
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投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なかなか女性たちの、しんどさが伝わってくるので、読んでいてしんどい部分もあり、精神的に落ち込んでるときは、きつい。
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母がしんどい系イヤミス。
親が子に無償の愛をそそぐなんて嘘っぱちだ。子はいつだって親を愛したいのに。
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プロローグですでにわくわく。人の不幸は蜜の味というのは本当だなと思うと同時に、こんなにわくわくしている自分が嫌になる(笑)。タイトルとジャケットも秀逸。
雨の夜の刺殺体。被害者は男性で、どう見ても怨恨。うだつの上がらないサラリーマンなのに浮気していたことが判明。しかも不倫相手は彼が離婚調停中だと信じていたうえに偽名を使われていた。妻は冴えない夫に浮気する甲斐性があるとは夢にも思わず。
どろどろです。妻と愛人ほか誰にも共感できません。好きになれそうな登場人物といえば女性刑事ぐらい。コンビを組むのは暴言だらけの男性刑事ですが、シリーズ化でもされたらこのコンビは意外に良くなるかもと思えます。
女性刑事の言うとおり、犯人にたどり着くまでどこを向いても「女」に当たる。女の嫌な部分をありったけ見せつけられます。「私がいちばん可哀想」と言いたがる人に限ってそうではない。
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闇が描かれてる。こういうのが好きな私にぴったりだった。大事なのは殺した犯人、動機よりもその関係者たちの心だっていうことがびっくり
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雨の中、滅多刺しにされて殺された戸沼暁男。
浮気相手で婚約する予定だったという佐藤真由奈。
戸沼暁男の妻である杏子。
その娘の史織、息子の優斗。
梶原と我城が捜査を始めるが…。
みんながみんなタイトルのとおり、いちばん悲しいと思っていて、同級生に唆されたり、職場の人に唆されたり、姉に唆されたり。
一年前にあった事故で女の子が亡くなっていて、その母親である渡瀬川瑠璃がとにかく怪しいのなんの。
たった一言が人を殺めてしまう時もある。
たった一言で殺人を犯してしまう人がいる。
本当に、いちばん悲しいのは誰だったのかな。
戸沼暁男を殺した犯人だよね、きっと。
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読み終わってみるとこのタイトルはピッタリだなと思う。
まさにみんなが"いちばん悲しい"話。
人間ってそういうものだよね。
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自分が「いちばん悲しい」と思う女性達が入り乱れ、殺人事件の真相に辿り着いて行くミステリーになっています。
登場人物達がとにかく濃い。
妄想ちゃんと呼ばれる愛人、佐藤真由奈。
夫を殺されていても悲しむ事無く男に走る土沼杏子。
キャンプでの不幸な事故の裏に隠れている女性達の怖さに慄く。
そして、殺人事件の捜査を担当する刑事の梶原と薫子。
誰一人として共感出来ぬまま読了しましたが、人間の持つ「毒」の恐ろしさに辟易しながら一気読みでした。
何とも言えない読後感となりましたが、終始引き込まれるイヤミスで次作も楽しみな作家さんです。
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殺人事件に関わる女性たちの悲哀。
書き下ろし。
プロローグ
第一章 残された女
第二章 姿なき悪意
第三章 忘れたい出来事
第四章 かわいそうな母親
第五章 いちばん悲しい
エピローグ
妄想癖が激しい佐藤真由奈の不倫相手・戸沼暁男が殺される。暁男の妻・杏子は真由奈の思い込みによる行動で残された母子の生活がめちゃくちゃに。
捜査する所轄刑事の我城薫子と本部の梶原は、戸沼家族が参加していたキャンプで、女の子が事故で亡くなっていたことを知り、遺族の渡瀬川邦一、瑠璃夫妻に接触する。
瑠璃の生い立ちが明らかになるにつれ、疑惑の目を向けていく捜査陣。
それぞれが「自分が正しい、可哀想」と被害者感情が高まるにつれ、事件を迷宮に誘い込む。
ミステリーでもあり、被害者感情が豹変していく様が恐ろしくもあり、面白かったです。
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自己憐憫に酔いしれ、誰もが悲劇のヒロイン。
私が一番可哀想。
私が一番悲しい。
私は何も悪くない。
狂気ではなく、当たり前のようにそこにある感情という所が薄ら寒い。
ドロっとしているのにサラッと読めてしまう不思議な感覚。
「こんど生まれたら、お姉ちゃんのあかちゃんになれますように。」
その言葉と想いが悲しかった。
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この作家の作品には特異なキャラの人物が多い。
そもそも人間は自己本位なものなので「『いちばん悲しい』のは自分である」と思い込みがちだ。
それでも異常すぎるだろう、佐藤真由奈。思い込みが激しく依存体質の「構ってちゃん」は少なくはないが、ここまでのスケールの持ち主には会ったことがない。
渡瀬川瑠璃とその妹・葵もまた異常でやはりお目にかかったことがないタイプだ。そうでありながら実際にいるかもしれないと思わせるところに作者のうまさがあるのだろう。
人間は理解できない存在に恐怖を感じるものなので、ホラーとしては十分楽しめた。さらに事件解決に至らないエンディングが、ミステリーとしては新鮮でよい。(薫子には気の毒だが)
まるでアルフレッド・ヒチコックの映画のような作品だった。
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家族にも疎まれている冴えない中年男性が殺されることから始まる。若い不倫相手、妻など容疑者として浮上し、、とありがちな話の冒頭だが、事件は意外な展開に。女性の内面を抉るイヤミスとのことだが、確かに意外で読後感の悪いイヤミス。しかし割と既視感のあるテーマのように思われた。
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面白かった。
まさかそんな結末だったなんて…。
前回同著者のを読んだときと同様、
驚愕の裏に哀しみがあった。
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自分も女であることの
恐ろしさと尊さがないまぜになっていく
共感したくないのに心のどこかで共感できる
湿気の多い日陰の中で行われる女性だけの不幸せ選手権
もう
まさきとしかさんの泥沼にハマって抜けられませぬ