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諏訪信仰についてわかりやすく書かれた本。書名はちょっとふざけているようにみえるが、かなり複雑な諏訪社についての入門書としてふさわしいのかもしれない。しかし、日本の神さまは明治以降に整理されてしまうまではかなり複雑に、重層的に信仰されていたことがわかる。天神系に負けた逃げてきたタケミナカタと戦って負けた洩矢の神とか、蘇我氏に負けた物部守屋とか負け組の伝承ばかりなのに諏訪の神は軍神・武神とされたというのも面白い。さらに、この本では今まで気になっていたミシャグジ(神)についても書かれているのでいろいろ参考になる。神長官守矢史料館にも行ってみたいもの。
ただ、若干の不満としては下社関係がほとんど書かれていないところ。金刺氏についてほとんど触れられておらず、上社・下社関係がどう推移していたか不明。文明年間に戦に負けた後どうなったのか気になる。
あと、中で言及されている『先代旧事本紀』というものの存在も気になってきた。偽書かどうかはともかく、考えてみれば本居宣長が注目する以前は『古事記』よりこちらの方が史書として重視されていたはず。日本書紀とともに旧事本紀というものを考えないと中・近世についてはわからないことも多いのではなかろうか。
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諏訪大社について気になっていたので、入門にはピッタリの本だった。
そして、長い歴史があるだけあって、おもしろい。えーそうだったの、そんな事あったの!の連続。しかも解りやすい。
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今年は寅年で御柱祭の年。不思議な祭りを理解したく読みました。建御名方神の伝承の不思議。上社下社の歴史、大祝、神長官守矢家の歴史、ミシャクジと祭りの関係など不思議が理解できます。一度読んでもわからず。復習して現地を訪れたい。