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ラテンアメリカの幻想小説。
ぱっと読んだ感覚ではヨーロッパっぽいな〜という感じがしたのだが、読み進めるうちに、『あ、これ、ヨーロッパじゃないわ……』という感覚に変わっていった。土地柄ってあるなぁ。
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んんん、難しい。
訳はわかりやすく注釈も読みやすい。その辺の配慮は絶妙だ。
となれば、難しいと感じているのは内容で、難しいというより、面白みがわからない。同郷のボルヘスも合わんかったしなぁ…。
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古代エジプト王墓発掘を巡る怪異譚や、ミステリアスな女性にまつわる男の破滅譚、マッド・サイエンス的な科学と幻想の融合したような物語、全部が全部好みの作品というのは難しいだろうが、また新たな作家、作品を知ることができて、古典新訳文庫に感謝!
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科学と幻想は相容れるのだということが嬉しい。似非科学、科学、魔術、妖術、カトリックと地域の伝承、いろいろなものが混ざり合っている。その科学も百年後の我々からすると科学と似非科学が混ざっているのだが、それがもとの文章の中で描かれていた科学と似非科学、現実と幻想の曖昧さを、メタ的に我々の現実までもたらしている。
黙々と読み進めるうち、まるで子どものころ何かに没頭していてふと我に返った時に、明るかった空がすっかり黄昏れて、部屋の中は暗くてなんとなくものの輪郭が見えるだけ、誰かがいても誰なのかは判らない、そんな心許ない感覚を思いだした。
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ジャーナリストが書いた幻想小説なんか面白いか?と半信半疑で手に取ったが、
これはすごい。
すごい知識量。知の怪物と謳われたボルヘスとはまた少し異なった類の博識。
「オメガ波」あたりはSF小説としても通じそう。
好きだったのは「イパリア」「ディフィニティーボ」「円の発見」「ウィオラ・アケロンティア」「オメガ波」。
やはりラプラタ系はスペイン語の持つ独特のふしぎな語感がより一層異世界感を高めてくれて好きだ。
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本のページ数も少ないが、話の一つ一つがとても短く、起承転結の起承あたりで話が終わる感じ。かなり読んでてガックリくる。世界観は非常に興味深い作り故に、より「なんか裏切られた感」がつきまとう。しばらくすると、タイトルの「アラバスターの壺」に行き着く。ちょっと長めでその分わかりやすく面白さもアップ。その次の「女王の瞳」も同じく。それを越えると、何だか慣れのせいか距離感が縮まりはまってくる。すっごいこの「光文社新訳文庫」のイメージにぴったりの本。
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ルゴーネス:アルゼンチンの作家 遺跡で発掘されたアラバスターの壺の香りを嗅いだ貴族が死んだ。壺の中には王の呪いが込められた死の香水が入っていた。その香りを纏う女シャイトが現れる。幻想的な話。