紙の本
「妻が椎茸だったころ」
2020/09/04 10:12
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kittihei - この投稿者のレビュー一覧を見る
『NHK国際放送が選んだ日本の名作』と銘打った短編小説アンソロジーの第2弾。第1弾が面白かったので、続けて読んだ。赤川次郎、江國香織、角田光代、吉本ばなな―などの短篇が詰め込まれた一冊。その中で、私のイチオシは中島京子の『妻が椎茸だったころ』
まず、タイトルが秀逸。主人公は、定年退職二日後に妻に先立たれた夫。料理も何もできない彼は、妻が生前申し込んでいた料理教室へ妻の代わりに行くはめに。乾燥椎茸を戻すことすら知らなかった彼の心の葛藤、変化が面白い。あたたかい気持ちになれる話。
正直な話、中島京子は今まで名前すら知らなかった。知らない作家の本をいきなり読むのは当たりはずれが大きい。その点、いろいろな作家の作品がちょっとずつ読めるのはいいと思う。
紙の本
1日1編読めば健康的
2023/09/30 06:33
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
アロエへの偏愛あふれる、よしもとばななさんのショートショートが良かったです。大切な人との別れをポジティブに捉えた、「妻が椎茸だったころ」も優しい味わいがあります。
紙の本
ホントにごほうびをもらった気分
2023/08/18 17:25
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投稿者:Alive - この投稿者のレビュー一覧を見る
角田光代さんの「旅する本」が読みたくて手にとりました。赤川次郎さんの昭和時代の会社事情がわかるお話、中島京子さんのタイトルからは想像できない思いがけないお話、田丸雅智さんの美味しそうなお店のお話。江國香織さん、吉本ばななさん…収録されているすべてのお話が楽しくてちょっとしたごほうびをもらった気分になりました。日常生活を離れ旅人になったつもりで、喫茶店で読みました。短いのですぐ読み終わるのも良き哉。
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投稿者:JUN - この投稿者のレビュー一覧を見る
8名12作の短編集。
どれもじんわりと温かくなる作品ばかり。
こんな時代だからこそ
コロナで暗くなりがちな今だからこそ、
ほんの少し背中を押してくれるような
頑張れ、って伝えてくれるような
そんな何かを届けてくれる本です。
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自分の心になかなか余裕がなくて読み終わるのにすごく時間がかかった。やっと完走できた!
後半特に好きな話が多かったなぁ。
「妻が椎茸だったころ」「誕生日の夜」が特に好きで、それぞれの作家さんの他の作品も読みたいと思った。
短編だと、こういう出会いがあるからいいと思う。
大切な人との思い出、別れを書いた話が多いからか、全体的に泣けた…
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すぐに読み終わってしまう様な短編にも、書き手ごとの個性が見えて面白い。
SNSやYouTubeもいいけど、短くてもプロの書き手が書いた文章を、ごほうびとして楽しめる文化はやはり大切にしたい。
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8名の著者が綴る物語一つ一つが素敵でした。
私はよしもとばななさんの言葉遣いがとっても好きで、世界を丁寧に切り取ったような言葉にはいつもキラキラした気持ちになります。
読みやすくてオススメです!
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第一弾を読んでとても良かったので
引き続き第二弾も手に取りましたがどれも心に響き、
心温まる作品ばかりでした。
赤川次郎さんの作品は超ショートストーリーでしたが、
ミステリー作品の一つでも読んだかのような
スリリングさも兼ね備えてラストにはしっくりとした
温かさがこもっていて良かったです。
江國香織さんの「晴れた空の下で」は
江國さんらしくアンニュイな世界感の中にも
ほのぼのとした亡き人を想う気持ちが表現されていて、
冒頭にもある
「わしらは最近、ごはんを食べるのに二時間もかかりよる。
入れ歯のせいではない。食べることと生きることとの、
区別がようつかんようになったのだ。」というのが
より後からじわじわと心に沁みました。
「南ヶ原団地A号棟」も私としてはこうゆうタイプのものが好きで、
「となりの芝生は青い」というのが各々の子供たちで伝えているのが
子供らしくて微笑ましかったです。
角田光代さんの「旅する本」と原田マハさんの「誕生日の夜」は
底本で読んでいたのをまた思い出しながら読んで、
まるで旅する本と同じような気持ちになってより愛着のある作品となりそうです。
田丸雅智さん、中島京子さんの作品は初めて読みましたが、
田丸さんの作品は美しい光景の描写で懐かしく想う故郷の気持ちがとてもよく伝わりました。
中島さんの「妻が椎茸だったころ」はタイトルがユニークで
印象的ですが、亡き妻のレシピ帳を元に料理を始めた夫が今まで知らなかった亡き妻のことを知ったり、
料理をすることで新たな世界が広がったりと
しみじみとした思いにさせられました。
森浩美さんの「最後のお便り」は涙無しでは読めないような
ラストシーンになり、小さな頃から言われていた母親からの口癖などはいくら歳を重ねてもふとしてきた時に出てきて
それが永遠の愛情になっているのだなと思えました。
よしもとばななさんの「みどりのゆび」も家族の方が
いなくなってしまうという内容ですが、
植物の描写をこのように描いているというのが独特の
世界観でしたが、生命の表現の仕方もまた独特な
表現でされていたのに納得させられたのと同時に
植物と人との命の繋ぎ方を感じさせられた作品でした。
第一弾よりもぐっと心に入り込んだ感動と
心の温かさや優しさを感じられた一冊でした。
アンソロージーでも十分に楽しめましたが、
本格的にじっくりと読みたい作品もあったので
これをきっかけに他の作品も読んでみたいと思いました。
これも再読ができるように手元にいつでも
取れるようにしておきたい一冊です。
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このラジオ、聞いてみたかったー!
全部お行儀が良いというか、人の声を通したらさぞ温かみが出るだろうなあ、という作品ばかり。
特に好きだったのは角田光代さんの「旅する本」と中島京子さんの「妻が椎茸だったころ」。
「旅する本」は、同じ本でも読む側の具合(年齢とか精神状態とか)によって受け取り方が変わるよね、っていう、本好きが激しく共感しそうな本の良さをお話しに含め込んだ話。どうしても手放せない大事な1冊に対する思い入れを想起させられたー。
「妻が椎茸だったころ」は、私の初・中島京子さん。温かみのある作品で、もっと他も読んでみたいと思ったー。
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短編集。
タイトルの通り、全てのお話の読後感が良く、晴れやかな気持ちになった。
赤川次郎
小学生の頃よく読んでいた。
世界観も昭和。懐かしい。
江國香織
くすっと笑えた。
ほんわかとしたいいお話だった。
角田光代
本が旅するなんて不思議!
田丸雅智
特に感想なし。
中島京子
ちょっと不思議でちょっと切ない話。
料理への愛が伝わってきた。
原田マハ
こういう話も書くのか!と新鮮な驚き。
面白かった。
森浩美
丁寧な表現に泣いてしまった。
吉本ばなな
後半の開放感と言ったら!
気持ちよかった。
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1日10分のしあわせの続編。大御所から新鋭
まで掲載された選りすぐりの短編集。特に印象に残った作品:「仕事初め」、ショートショートのような結末。「妻が椎茸だった頃」。料理に向き合う事で亡き妻に想いを馳せる主人。「最後のお便り」。最後のラジオ収録と実母の危篤が重なり…。どのお話も短い中に世界があり、長編に負けない熱量を感じる。何気ないシーンの切り取りと見るより、この1シーンから物語が広がっていくような、不思議な感覚がした。
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『1日10分のしあわせ』の方が良い作品が多かったように思う。
良いなと感じたのは『海酒』『妻が椎茸だったころ』『最後のお便り』
やはり歳だな。
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NHKのラジオで朗読された小説を集めた短編集。
中島京子さんの「妻が椎茸だったころ」が特に良かった。
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どのお話もほっこりと後味よく心に残る。
特に田丸雅智さんとの出会いが1番の収穫。海酒、綿雲堂、どちらも美しく温かいお話で妙にひかれるものがあった。寝る前のお話で娘に簡単に綿雲堂のさわりを話すと「くもほしい!」と興奮していました(笑)
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好きな作品と、そうではない作品とがあったけれども、楽しく読めた。
久しぶりに読んだ、赤川次郎の短編はとても良かった。
ラジオも聴いてみたい。
色んな作家の作品が読めて、その人が書いた別の本も読んでみたくなった。楽しみ。