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ルーシーとはもちろんアフリカで見つかった猿人につけられた名前だ。発見当時、ビートルズの曲がかかっていたのだったかどうだか読んだ覚えがある。この2人の対談だからおもしろくないはずがない。ただ、初出が載っていない。「現代思想」に掲載されているような話も出てくるから、ひょっとしたら先に読んでいるのかもしれない。まあ、まったく覚えていないからいいか。西田幾多郎の「善の研究」はやはり数十ページ読んだあたりで挫折したままだ。今西錦司は2冊くらい読んだかな。こちらはちゃんと読んでいる。何しろとても読み易く書かれているから。中沢新一著「レンマ学」は後半まで読んでいるが、もうしばらくかかりそうだ。レンマがなんとなくわかりそうな気がする。ジレンマではないわけだから、二者択一ではないということ。ひところ流行ったファジィ理論とは関係ないんだろうか。それも、そのあいまいなのが日本人には受けが良かったのではなかったか。アニミズムとか、里山とか、マンガとか、いろいろと日本の文化がこれからの世の中で生きてくるのかもしれない。照葉樹林文化なのだろうか。稲作・漁撈というような話は出て来なかったなあ。河合隼雄とか梅原猛とかの仕事もずいぶん関係していそうだ。そして、岡潔。もうちょっと読んでみようかなあ。
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断片的でとてもエキサイティングだった。自然と人間との関係。構造即機能、空間即時間、行為的直感、縄文系と弥生系など、魅力的な言葉が満載。また、再読したい本の一つになった。
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本書の中ほどで
山際寿一さんが話される
ゴリラの雌たちに囲まれて
大怪我をされた時の
エピソードがでてくる
ー一頭のメスが頭を齧り、もう一頭が足を齧り、
もう抵抗しようという気がなくなってしまった。
しゃあないな、やつらがなすがままに任せておこう、
と思った時、その時の恐怖が消え去った。
そうすると
お互いを隔てていた壁がどこかで一か所抜けるのです。
向こうの態度も変わるし、こちらも精神的にスッと幕が上が感じがする。
そのお話しから
ーいろいろな動植物と会話ができる感性とは
のお話に拡がっていくのですが
いやぁ
その辺りの あれやこれやの
思考の題材になる
お二人のお話は
なかなか刺激に満ち溢れたものです。
ー未来のルーシー
人類の祖と言われる類人猿の
彼女ルーシーの名を使った
タイトルは読み進めるにつれて
なぁるほど度合いが
増していきます
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300万年前の人間の祖先ルーシーが進化するとこんな未来でいいのか、人間社会についての人類学の自然の在り方がとてもわかりやすかったです。鈴木大拙から西田幾太郎、今西錦司までの生態学、文化人類学につながる、仏教的な視点も説得力がありました。ユヴァルノアハラリを読んだ後だったので、サピエンス全史の日本大陸バージョンのような問題定義でした。日本人はどこに向かうのだろう。
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いやはや、まいった。
この本を深く知るには、まだまだ広い知識が必要だ。
中沢新一さんと山極寿一さんの対談形式のこの本。
導入部は、サル、ゴリラなどの社会生物学から始まる。
そして日本の古代史、日本人はどのようにして日本人たるか。の話題に。
食事をすることで生きる生物は、その食物が得られる環境で、同じDNAを持つ生物であっても、変容せざるを得ない。
環境と生物は、ダーウィンが言うように、環境から生物が変化させられたと言う進化論は、今では全く正しいと評価はされていない。
環境を変えることで、ホモサピエンスは生き延びた。
狩猟生活をしていた時代は、自然はそこから与えられたものに対して、還元しなくては守っていけないと考えられていた文化があった。次第に稲作文化が、中国南部の少数民族から日本に入り、縄文人も日本各地から見学に来たと言う事実が。
そこで必要量以上の食物が収穫できるようになると、人口の爆発的に増加。資本主義の始まりだ。
次に多くなった人口を統制するために言葉が使われる。
宗教も違った形になってくる。
古代、自然の中にあらゆる神が存在し、守り守られ生きてきた日本人は、いつしか統率されるために国家が生まれる。
そんな話題から、ダーウィン的な西洋人の自然に関する考え方や、価値観と、アジア、日本人のそれとは大きく違い、その違いは現代まで心の奥底、脳の奥底に流れている。そこを自然科学、哲学から解き明かす。
興味深い内容は羅列できない。
アニミズム、レンマ学、華厳経、相即相入、
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2021/03斜め読み。縦横に飛躍する思想で、一流の研究者はさすがに格が違うなあ、と感心させられた。残念ながら、浅学のため理解が及ばず、斜め読みに終わりましたが…。
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福岡伸一的「10代におすすめのSTEAM的好奇心を刺激する3冊」
https://fasu.jp/series/steambook/vol2/#2