紙の本
プロ意識
2021/08/01 09:05
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投稿者:チェリまほっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
それぞれの登場人物が高いプロ意識のもと協力して謎解きしていくのが非常に興味深かった。今まで何気なく見ていた樹木に親近感が湧いた。もっと他の樹木に関するストーリーも読みたいと思った。
紙の本
みどりの窓口
2020/04/27 11:07
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
樹木医・柊紅葉が役所の緑の窓口に持ち込まれる相談やトラブルを職員天野・岩浪のコンビと共に現代の家族の抱える問題点を樹木を通して解決していく6篇からなる作品。
今までの下村作品とは全く違うが、読みやすく勉強になることが多かった。
紙の本
興味津々で購入
2020/06/06 13:59
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投稿者:**** - この投稿者のレビュー一覧を見る
期待が大き過ぎたのか、軽めの内容に少しがっかりしました。
続編に期待。
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区役所の土木部署「緑の窓口」に配属となった天野君(及びイケメン)とヒロインで樹木医の柊紅葉による樹木トラブル解決の短編集。
樹木視点で見れば普通の良いストーリーなんだろうけど、役所視点で見ると、緑の窓口なのに土木職がいない、得体の知れない自称樹木医に仕事を依頼してしまうなど、職場崩壊しているようにしか思えない。
わざわざ区役所設定を作らない方がよかったのでは?
ライトノベルやライトレーベルならまだしも、講談社文庫には似合わない内容。
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会話力に難ありな樹木医の紅葉と彼女に惹かれる優しい天野、横で賑やかす残念イケメン先輩、を主体とした凸凹な雰囲気が微笑ましくてとてもすき。
紅葉の個性って凄くあからさまに、たぶん何らかの障害だ、と思わせて確信していたのだけれど、そういう感想が探しても見当たらなくて、ちょっと自信が薄れてい……る……。
紅葉の母娘問題の着地が受け入れ切れなくて、読了直後は三つ星に減らそうかと思った。
それは思い直したけれど、とりあえず最後の最後で、とても残念な気持ち……。
著者が男性だからその辺り優しいのかもしれないとつい思ってしまった。
確執のある母娘ってもっとこう、こう……。
天野が導き、母親の事情を勝手に理解する。母親は待っているだけのお姫様なのか。
何より、自分が前向きになる為でも、都合良く勝手に買い被ると相手が生きている場合痛い目に遭うよ……。と思う。
何せ確信していたので、母娘エピソードを通して紅葉の病名?が明らかになるかと思いきや、そんなことはなかった。
紅葉本人は、何故か対話が上手くいかないものの「空気を読めない」を心底びっくりして全否定しちゃうという全くの無自覚みたいだけれど(驚いた。でも考えてみればわからなくもなかった)、
天野に対して言葉を選んでいる風な母親も、本当に気が付いていないのか?
放置だから気付けなかったのか、ある程度違和感がある上で自己都合で放置か。
問題意識がそもそもない可能性まではあまり考えたくない……。
(とりあえず確信していた上での感想である。)
……自分、子供だなあ。
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樹木医が探偵役のミステリということで、役場の樹木医(とその相棒?たち)がその知識を活かして民間トラブルを解決していくお話。これまでに読んだ下村作品の印象は「シリアスで重厚」という印象があったので、やけに爽やかで明るい雰囲気の表紙にビックリ。
実際、話の雰囲気やキャラの造形なども穏やかでラブコメっぽい要素もあるなど、なんだか違う人が書いたみたい。
ただ、そのテイスト故か犯人?とその動機はある程度予想がついてしまったかも。基本、悪い人がいない世界観に感じたので、紅葉とその母の関係のように、一見険悪そうに見えて実は……とか、善意のすれ違いみたいなのを予想しちゃいます。
でもソメイヨシノの章は、桜の母の真相を予想できなかったのと、比較的身近な存在のソメイヨシノの知らなかった特徴に関心しきりで、めちゃめちゃ興味津々で読んでました。
トータルとして悪くない内容でしたが、やはり「シリアスで重厚」な作品のが好きかも。樹木医を題材にしたサスペンスみたいのは難しいだろうけど(笑)
あと、杉とアジサイについて……岩手の「みちのくあじさい園」という、あじさいで根元を埋め尽くされた杉林があるらしく……ここは水源が豊かだから大丈夫なのかな?重箱隅ですが、ちょっと気になっちゃいました。
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市役所新しくに設置された樹木に関する相談窓口「緑の窓口」に異動になった天野くんと、たまたま知り合った樹木医の柊紅葉さんによる樹木関連の日常の謎
まがりなりにも森林生態系の学問を修めた身として、樹木に関する知識が少しはあったので、よく理解できるものもあったりツッコミを入れられるものもあったり
でもまぁ、個別の品種の特性までは知らないからなぁ
収録されているエピソードは6つ
・スギを診せてください
・クヌギは嘘をつきません
・モッコクの落とし物です!
・ソメイヨシノは実は、
・チャボヒバを前に無力です…・・・
・全ては、樹木が語ってくれました
・スギを診せてください
スギを伐りたい嫁と伐りたくない姑のお話
スギの花粉症の人にとっては「スギの木なんて残らず伐ってしまえ!」と思うだろうけど
木材の生産性を考えるとスギって優秀なんだよなぁ
まぁ、だからといって納得できるものでもないだろうけどね
・クヌギは嘘をつきません
クヌギが倒れてきて壊れた車を弁償しろというトラブルのお話
針葉樹と広葉樹の幹の肥大の仕方が違うのは知ってたけど、それをこんな形で利用するなんてね
枝の特性に関しては知らなかったけど、さもありなん
・モッコクの落とし物です!
認知症の症状が出たおじいちゃんがダニをモッコクにかけたりサイレンを空襲警報と勘違いしてモッコクの下に避難しようとするお話
ハダニは大抵水に弱いので、葉っぱにまんべんなく水をかければある程度は駆除できるけど
作中でも語られているように、大きな木には難しいものね
・ソメイヨシノは実は、
父への手紙に書かれたタイムカプセル的なものを桜の木の下から掘り起こそうとするが見つからないお話
これは相談内容を聞いたときから違和感を感じた部分があったので、展開が読めた
ってか、ソメイヨシがクローンだっていうけど、それでも変異はするから全部が全部全く同じ遺伝子というわけでもないんだけどね
あと、植物の「接ぎ木」って言うのも不思議だよね
属どころか科が同じくらいの遠い種でも成り立つというね
でもまぁ、人間の臓器を他の動物で作ったりとかってのも同じようにいびつではあるんだけどね
ただ、最終的な真相は結構意外というか、重めというか
それもサクラの木の真相とダブっている構造がいいな
・チャボヒバを前に無力です…・・・
チャボヒバの木に自分を重ねた患児のお話
登場人物達の構図がよく考えられているよね
自分の姿になぞらえている対象がなぁ~
・全ては、樹木が語ってくれました
紅葉さんのお母さんの依頼でサクラの木の不調の原因を探りに田舎の村に行くお話
そして最後にぶっこんでくれる隠された関係性
まぁ、伏線があると言えばあるんだけど、ねぇ?
そして紅葉さんの妹の件
何か理由があるんだろうとは思ってたけどね
いちおうきれいな形で終わってはいるけど、もし続編が出たら嬉しいなぁ
あと、どうでもいいけど天野くんの語った木に助けられたエピソード
北条司のマンガ「桜の花 咲くころ」が元ネタか?(笑)
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新しくできた「緑の窓口」への異動となった区役所職員の天野。
そこは、市民の樹木トラブルを解決する部署だった!
樹木嫌いな先輩と、偶然出会った樹木医の柊と共に様々な樹木トラブルに駆け回る。
公務員て…大変なんだな、本当に。なんてちょっと気の毒になっちゃった。
樹木医の存在は知っていたけど、木の状態であそこまでのことが分かるなんてすごいなと感心した。
樹木の問題を解決することで、周囲の人間関係も解決して、読者としてはスッキリ。
天野と柊のその後の関係が気になるところ。
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去年の春に購入したのに読む時期を逸しました。今年こそは。しかし『闇に香る嘘』とはおよそ同じ作家とは思えないこの表紙。読み始めてもやはり同じ作家だとは信じがたい文体。
区役所に新設された「緑の窓口」。木に関する何でも相談室。あの木が邪魔だとか倒木があるとか、そんな程度の相談しか思いつかないし、その通りの相談事が寄せられるわけですが、そこには木を眺めて暮らしてきた人の気持ちが存在している。その木をどうすべきか診断するのは樹木医の柊さん。柊さんの診断を聴き、謎を解きつつ人の気持ちに寄り添った解決方法を考える天野くん。
軽く読めて楽しいけれど、こうして樹木がらみのミステリーまで出てくると、ミステリーもニッチ産業のように思えてしまいます(笑)。
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この作者の本を初めて読んだ。
他の方の感想を読むと今までとは随分と違うらしい。ああそれで、と思った。
キャラクターが浮いている感じがした。会話文が入ってこない。
他の作品を読んでみたい。
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作者の作風らしからぬカジュアルな雰囲気が良かった。
割と怖さのある物語が多いイメージだったので。
樹木の何気ない様相でとんでもないトラブルが起こってるなんてよっぽど木が好きじゃないと気づかないよ。
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作品ごとに新しい分野を小説世界にする著者が、今回取り上げたのは、マイナーな存在とも言える樹木医。
樹木に関する相談を受け付けるために新設された『緑の窓口』に配属された、真面目でお人好しの区役所職員天野と、人とのコミュニケーションに難があるが植物に関しては無敵の美人樹木医柊紅葉。
区民から寄せられる揉め事に携わるうちに、二人の仲はほんわかムードに。
著者の今までの作品とは一線を画するような、文庫の表紙とも相まってライトノベル的感覚の心温まるミステリー。
しかし、巻末の参考文献で、この作品に対する著者の並々ならぬ創作スタイルが感じ取れる。
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『全ては樹木が語ってくれました。』
柊さんの決め台詞が出ると、スカッとします。
樹木にまつわるトラブルを請け負う『緑の窓口』。
まるで新幹線の窓口の様ですが、ここは区役所の一部署。
異動初日に、区役所職員の天野くんは、人より植物を愛する不思議な樹木医・柊 紅葉さんと出会う。
様々な揉め事に巻き込まれる天野くん達。
しかし、柊さんの知識に助けられて、徐々に成長する自分に気づく。
そして、柊さんと天野くんの仲も?
心温まるハートウォームミステリー。