紙の本
人を生かすお話です
2020/05/21 22:39
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
東野圭吾さま、人を生かす話、
本当ですね!
家族、親族の絆の奥深さを描き、
最後に明らかになったパースがはまると、
嫌な人がいなくなるというマジック!
多幸感あふれるお話でした。
紙の本
らしくはないが
2020/05/04 14:26
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
東野作品らしくはないと、読み始めましたが、どんどん引き込まれ、最後は東野ワールドといった結末で満足でした。
紙の本
心あたたまるファンタジー
2021/06/12 07:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
不遇な生い立ちから犯罪に手を染めてしまった直井玲斗
留置場へ彼が依頼した覚えのない弁護士が現れ「伯母さんから依頼された。条件をのめばここから出られる」と言われる。
条件はクスノキの番人
不思議なクスノキ
言葉では言い表せない不思議な体験
最後は心が温かくなるファンタジー
紙の本
待望の最新作
2020/04/06 19:34
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投稿者:AI - この投稿者のレビュー一覧を見る
東野圭吾さんの待望の最新作でしたが、久しぶりにミステリーとは違う雰囲気で、家族や親族の絆が色濃く描かれた心温まる作品でした。
紙の本
見事に引き込まれました
2020/05/05 17:43
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投稿者:おに - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすが東野圭吾。
どんどん物語に引き込まれていって、気が付いたら読み終わっていました。
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ページをめくる手が止まらない!早く続きがきになる!みたいにはならないけど、ずっとふわふわとしていて、どうなるのかなークスノキってなにかなーとふわふわしながら進んでく感じ。なので読み終わるのに少し時間がかかった。ラストはウルっと。千舟と玲斗の関係のゆっくりとした変化が胸を熱くする
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「クスノキの番人」
その番人を任された青年とクスノキのもとへ祈念に訪れる人々の織りなす物語。
クスノキを巡るファンタジーと言うべきか、ミステリーと言うべきか。
不当な理由で職場を解雇され、その腹いせに罪を犯し逮捕されてしまう。このまま送検、起訴されるところを伯母である千舟によって釈放される。その代わりに課せられたものが、クスノキの番人になること。そこから玲斗とクスノキの物語が始まる。
主人公は玲斗である。あまり褒められた生き方をせず、将来の展望もないと言う玲斗には、不倫の子であることから卑屈になり、投げやりになっている節がある。そんな玲斗が、千舟やクスノキに会いに来る人々と関わるにつれ、自分の在り方を見つめ直し、最後には見違える程になる。
玲斗は主人公だが、やはりクスノキに祈念(本当は違うのだが)する人々も主人公だ。クスノキの祈念には謎が多く、見習いとしてやらされている玲斗は、何が何だかさっぱり分からない。その謎を解こうとして、人々の祈念に足を突っ込む訳だが、それが玲斗にとって大きな転機になる。
その祈念は二つ。一つは疎遠になっていた兄の預念を受け取りに来る弟とその家族の物語。こちらは感動的だ。もう一つは、大企業の跡取り息子として指名された長男の苦悩の末の決意だ。こちらは、玲斗と近い境遇の話であり、血は関係ないんだと思わせるストーリー。
どちらも通じて、念、想いの大切さが詰まっている。特に前者は、兄の苦悩や懺悔や感謝が詰まった預念を音楽で現し、それを受け取るシーンは良かった。前者だけでも十分だが、二つ組み込まれることで玲斗のクスノキの番人としての成長を垣間見える形になっている。
そして、千舟との最後の展開。クスノキの番人ではなく、一人の青年として玲斗が大きくなり、最後には千舟を待つ身となる。最後に見る玲斗は、もう見違えてしまう。久々に東野圭吾作品で、清々しい成長ストーリーを読んだ気がする。
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東野圭吾さんの『ナミヤ雑貨店』寄りの小説。念を伝える事のできるクスノキの番人を成り行きでやることになった玲斗。玲斗がだんだん成長していくのがいいよね。ドラマ化するな!うん、絶対
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新月ワークという占星術の世界の願い事を
ファンタジー調に現実に落とし込んで
その「祈念」をする人々の人間ドラマを描く作品。
東野圭吾さんにしては
ミステリー色が薄くて、人間ドラマもそこまで重厚な部分は見られなかったけど、先へ先へと読ませる技術はさすがで、最後まで読んでしまった。
というか最後の最後で、
おいおいそんなラストが待ってんのかよ!さすが東野圭吾さんやで〜!とひと驚きだ残っていた(笑)
中盤が間延びしてしまったので、この評価。
でもやっぱり面白い!
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突然現れた伯母の千舟にクスノキの番人を命じられた玲斗。
優美との絡みが軽くて、クスノキの神秘性が弱く感じる。
数年後の玲斗がどう成長していくのか続編は読んでみたいとは思う。
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久々の東野圭吾。一気読みで読了できた。
ミステリーの方が好きなので、ちょっとイマイチな感じがしたけど想いの伝え方って難しいなぁと思った。
壮貴君の話が1番良かった。カッコいい。
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クスノキの番人
人々の念を受け継ぐ物語
東野圭吾
心に響く人間ドラマ
【物語】
この本は、神社の神木であるクスノキにまつわる物語です。クスノキには、人々の念が集まり、時代を超えて伝えられていきます。
主人公は、窃盗で逮捕された後、叔母からクスノキの番人を引き継ぐように頼まれます。そこで、彼はクスノキに参る人々と出会い、彼らの想いや人生に触れていきます。
この本は、ミステリーではありませんが、東野圭吾さんらしい人間ドラマが展開されます。
登場人物たちは、言葉では伝えきれない想いや、自分の認知の障害に向き合う姿など、読者に感動や考えさせるものを与えてくれます。
また、念というテーマは、経営理念や遺言など、様々な形で物語に織り込まれています。
【以下のような人におすすめ】
・東野圭吾さんのファンで、ミステリー以外の作品にも興味がある人。
・心にふわっとしたもやもや感を抱えている人。
【著者・本からのメッセージ】
1;言葉では伝えきれない想い。
生きていると、言いたいことや伝えたいことがあっても、なかなか言えなかったり、言っても伝わらなかったりすることがあります。
でも、それは決して無駄ではありません。その想いは、別の形で、別の時に、別の人に届くかもしれません。
2;念。
神社に願をかけるといいます。おみくじもそのならわしのひとつです。でも、小説の舞台となる「クスノキ」でやりとりがされるのは「願」ではなく、「念」です。「願」と「念」の違いは何でしょうか?
それが、物語の「テーマ」です。
念とは、自分の魂や生き様を表すものです。念は、時代や場所を超えて、人から人へと伝わっていきます。念は、自分だけのものではなく、共有するものです。
3;時代を超えて
念は、時代を超えて、引き継がれていくものです。会社や組織に存在するのが「経営理念」です。創業から現在まで、なぜ、代々語り継がれるのか?
それは、「想い」だからです。生産する製品やサービスは、時代の変遷とともに変わります。しかし、製品やサービスの根底に流れる「想い」は、不変です。
念は、自分のためだけではなく、後世のためにも残すものです。
4;年齢を重ねる
年齢を重ねると、できることやできないことが変わってきます。記憶や認知の低下もそのひとつです。
人が「自身の認知の障害」に気づいた時、本人はどう感じ、どう生きるのでしょうか?そして、周囲は、当人にどう寄り添うのでしょうか?
舞台では、認知に障害があるふたりの女性が登場します。このふたりの描写によって、著者東野さんが私たちに投げかけてくるメッセージも、また「念」なのかもしれません。
念は、自分の状態や境遇に関係なく、人と人とをつなぐものです。
5;兄と弟
小説で兄と弟が登場します。
兄には才能があります。弟にはそこまでの才能がありません。兄は普通に生きる弟を、弟は、両親の敬愛を一心に受ける兄を疎ましく思います。そう、すれ違いです。兄は、才能の壁にぶつかり、病に倒れます���病のなか、兄は、クスノキに念を預け、亡くなります。
クスノキの下で、向こう側の世界にいる兄と現代に生きる弟が「分かち合い」を始めます。念は、血のつながりや生死を超えて、兄弟の絆を深めるものです。
【さいごに】
この本は、東野圭吾さんが描く念の物語です。念とは、人間の魂や生き様を表すものであり、時代や場所を超えて、人から人へと伝わっていくものです。
この本を読むことで、自分の念や他人の念に気づき、心に響く人間ドラマを楽しむことができます。
【書籍より。(ページ)】
経営理念 は、代々柳澤家によって伝えられてきた念が基盤になっています。その念とは三つの概念によっ 構成されるものです。その三つとは」玲斗は右手の指を三 本立てた。「努力、協力、質素——この三つです。社長も御存じですよね」
「もちろん知っている。努力を怠るな、人と協力せよ、質素であれ、親から何度いわれたかわからない」
「そう、たしかにいわれたでしょう。でも念というのは元来、到底言葉だけで表しきれるもので はないんです。念とは魂であり、生き様です。そこで代々の指導者たちは、事業や仕事という形 で後世に伝えてきました。(425)
「ただひとつ だけアドバイスするならば、この世に生まれるべきでなかった人間などいません。どこにもいません。どんな人間でも、生まれてきた理由があります。そのことだけは覚えておきなさい」(390)
でも覚悟はできています。失うものが何もないので、怖くありま せん。一瞬一瞬を大切にして、前から石が転がってきたら素早くよけ、川があれば跳び越し、越せない時は跳び込んで泳いで、
場合によっては流れに身を任せる。そんなふうに生きていこうと 思っています。そうして死ぬ時、何か一つでも自分のものがあればいいです。
それはお金じゃなくていいし、家や土地みたいな大層な財産じゃなくていいです。ぼろぼろの洋服一着でも、壊れた時計でもかまいません。
だって生まれた時には、この手には何もなかったんですから。だから死ぬ時に何か一つでも持っていたら、俺の勝ちです」(164)
「自分たちが食べたいと思ったものを、お客様に召し上がっていただく。
つまり自分がしてほしいと思うことをお客 様にしてさしあげる、それがサービスの基本だと改めて思い知ったのです。
以後、迷った時にはそれを第1に考えるようになりました」(235)
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「人は誰も一人きりではない」と東野小説はいつも私に教えてくれる。
たとえ、今は一人きりだとしても、誰かから私へ、そして私から誰かへ続く何かがあるはずだと。
そしてそこには「家族の物語」がきっとあるのだと。
私ならだれにどんな思いを残すだろうとふと考える。でも今はまだ、何も思い浮かばない。逆に受け取りたい思いならたくさんある。私に、どんな思いを残してくれたのだろう、と。とても知りたい。受け取ってみたい。いつか、クスノキの中で。
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安定の東野圭吾。いわゆるミステリーだけど人は死なない。家族や人の繋がりに関するミステリーかな。東野圭吾は最近こう言うのが多くなってきたように思う。それでもだんだんと謎が明らかになってくるので謎解きを味わいながら読めます。その謎にも冷静に考えれば,んなアホな,というようなファンタジー要素があるんだけど,謎が明らかになって来る頃には自然と受け入れられようになっているのが不思議。そして本筋とは少しずれつつも最終盤になって明らかになることも。タイトルから想像した内容とは全然異なっていたけど楽しめました。
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数ある東野圭吾作品の中で、特に最近の作品の中で、秀逸な作品でした。後半部分は先が知りたくて一気に読み切りました。
ある意味、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」以来久びさの感動を感じたように思います。