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新シリーズも外さない、宮部みゆき作品って相変わらず面白いです。
2023/07/27 17:34
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
「きたきた」は、北一と喜多次のことかと途中で気づき、このシリーズは、現代の刑事ものや探偵ものにある「バディ」物語を江戸捕り物帖で展開するつもりなんだっ!と思いいたる。2人の「きた」は、まだ若者で、北一は幼少の頃に母に捨てられ、育ててくれた岡っ引き親分も物語の冒頭、ふぐに中って亡くなっている。喜多次はもしや忍者の末裔?...いや、まだよくわかりません。本作は、そう言ってしまうには充実しまくりの物語だが、まだプロローグ。読み終わったはしから、続きを早く読みたいですっ!
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「茂七の事件簿」とのつながりがありそう
2023/04/02 15:28
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投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
頼りない主人公だが、周りの人たちに助けられながら謎解きに取り組む。
主人公の仕事にこんなものがあるのか、と江戸時代の風景を想像する。
「茂七の事件簿」で出てくる謎の屋台のオヤジらしき話がちらほら出てきて関連を考えてしまう。
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面白い!
2020/06/25 06:12
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投稿者:nako - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かった!北一と喜多次、二人の「きたさん」の捕物、これからの展開が楽しみです。それから、「初ものがたり」に出てきた謎のいなりずし屋台の親爺のことが、最後に出てきました。喜多次さんとのつながり、一族の正体などの謎解きも楽しみです。
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さすが宮部みゆき!
この本を読む前に「桜ほうさら」と「初ものがり(完本)」を再読しただけに面白さ倍増だったなー。
「きたきた捕物帳」。きたきたと2回になるのはなるほど、
二人の「きたさん」なのねと納得。
どのお話も面白く、少しぞくっとなるとこは「三島屋変調百物語」のようでよい。
おかみさんもかっこいいし、富勘さんもよい。
これからが楽しみ。
そしてまだまだ謎の稲荷寿司屋の主人の正体はわからず気になる!
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何でも書いてますが、宮部みゆきは時代ものです!
そして現代物でもそうですが、他の作品と少しずつ接点があるので世界観が広がります。
深川周辺が舞台になることが多く、前は読み終わった後に深川に行ったりしました。
冒頭2行でなくなってしまう十手持ちの親分。
その親分に育てられた迷子か捨て子か分からない北一こと通称北さんが主人公です。
帯に2人のきたさんと書いてあったので、もう1人の北さんは?と思っていたら出てきました。
う~ん、謎めいている。身のこなしは忍者だけど隠密かもしれないし…
2人のきたさんも、亡くなった親分の奥さんも、どうなるのか楽しみな作品です。
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最近の宮部さんの時代ものの中で一番好きかも!登場人物達が個性的で魅力的だし、イキイキしている。シリーズものの一作目らしい、今後につながる謎もたくさん仕込まれていて、この後の展開も楽しみだ。そして何よりいいなと思ったのは、この小説の世界が開かれていて大きく、風通しの良い感じだ。出てくる食べ物も全部美味しそう。
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宮部みゆきさんの新シリーズ、『きたきた捕物帖』。軽快な語り口で読み易く、人々の姿、表情、声、屋敷の様子など、活き活きと頭の中に広がっていきます。
宮部さんはやはり時代物が好きです。宮部さん自身、江戸の粋がお好きなのかしら。現代ではなかなか出逢えない人柄、人情への憧れと言うのか。そんなものを感じます。
おみつちゃん、可愛いですね。これは推しになりそうな予感。おかみさんが大好きなのが愛いです。
『ふぐと福笑い』の呪い。いやはや、その呪いの封じ方、どうやってわかったのだろう。普通はもう触りたくありませんよね。最初は福笑いの呪いとは思わずに、たまたま成功したら色々治ったので“こいつの呪いだ”となったのかしら。
一発勝負と言っても、パーツパーツは置いてからも配置を吟味して良いんですね。なるほど。
そして完成した福笑いへの称賛が真に迫って面白い。
改めて千吉親分、いい男だったんだなぁ、と惜しくなりました。スピンオフシリーズがあっても良いくらいのキャラクターでは。
『双六神隠し』
武部先生! 『桜ほうさら』と世界観共有しているんですね。そりゃあ同じ江戸ですが、あちらにも怪異は存在するってことになりますね。
描写ひとつひとつに巧いなあ、と唸る。それもただ、賢ぶって難しい言葉を並べるのでなく、わかりやすい言葉ばかりなのに、センスが良く、情景が浮かぶので、やはり宮部さんが好きです。
双六×神隠しなんて、ジュマンジ彷彿とさせますね。
正月遊び×怪異シリーズ。
武部先生も富勘も、奇妙な話をちゃんと聞いてくれますね。大人ならはねつけそうな話ですが。時代の差かな。
思うに、閻魔の庁、の閻魔は武部先生のことでは。赤鬼に聞き取りされる、と言うこと。
もし仙太郎の作り話だとしたら、仙太郎のせいで死んでしまったか、松吉を諦めさせたい、逃がしてやりたいってことなのかな。
と言っていたら松吉、戻ってきましたね。不思議だわ。北一の推量は外れていないと思うのですが。むむむ。武部先生の優しさ。良い先生ですね。習子たちのことをよく見ている。
おかみさんのしゃがれ声は取り敢えずYOUさんの声で脳内再生することにしました。
千吉親分は天鵞絨の様な声。玉木宏さんとか。まだ若すぎますかね。谷原章介さんだと渋い親分って感じはないですし。現代の40代って、若いですよね。
真相はさておき、松吉と北一の問答、良かったです。そればかりになってしまいますが、やはり、巧いなあと。読ませる、惹きこむ。宮部さんの時代物だと、これまでぼんくらシリーズが一番のお気に入りでしたが、本作はそれと並ぶか下手したら取り変わるかも?! そのくらい気に入ってきました。主人公の人柄と、事件が物騒すぎないところが良いのかも。
『だんまり用心棒』
当時は親子鑑定なんかも無いし、随分と好き放題、あったでしょうね。乙次郎のヘラヘラした物言いは最低です。
政五郎親分の名も出てきましたね。いつ知った名が登場するかわくわくします。
新兵衛さん、良い人だなあ。何だかんだ言って頼りになりそう。気もきくみた���だし。若様がどんな人なのかも興味が湧きますね。
蓮太郎は松田翔太さんとかのイメージですかね。
北一は心持ちの優しい少年ですね。十六ならまだ青年でもない。身近に見ていた大人、親分がよっぽどの出来物だったんだろうなあ。年相応に最初は嫌だな、と思った仕事もきちんと最後まで全うして、真摯に向き合うことができている。立派ですよね。
喜多次は点の様な鋭い眼をしていながら、人形の様な綺麗な顔なんですね。うまく想像できません。日本人形顔ってことでしょうか。蛇の様な目と言うのはこう、瞳孔が縦に細く絞られた目ってことですかね。この点の様な目もそう言う獣の様な目なのかしら。漫画の中ではありますけどね。それって大体人外ですよね。ただの人でそんな目をした者、いるんでしょうか。
今の今まで気づいていなかったのですが、古橋様。
笙さん。『桜ほうさら』の主人公じゃありませんか。そもそも富勘長屋自体がその舞台でしたね。なんてことだ。もう一度読み直さないとダメかも知れない。笙さん、しんじゃったの?!
うーむ。ここまで読んできて、おかみさんのイメージはどんどん稲森いずみさんぽくなってきているのですが。年齢的にも合いますよね。しゃがれ声ではありませんが。“すべすべの瞼”と言うのが何度も出てきますね。肌にハリがあるってことなのかしら。瞼は歳と共に痩せやすいですもんね。
何なんだ?! 喜多次は何者なんだ?! 元々タダ者ではなさそうでしたが、ますますミステリアスですね。薄汚れてゴミの臭いと言う隠れ蓑の下に、どんな本性を隠しているのか。身なりを整えれば美男子なんでしょうかね。
『冥土の花嫁』
おたまがこんなに卑しいと言うか、がめついのには、何か格別なワケがあるのかと、寧ろそうであってくれと思うほど憎たらしい人柄。
笊にすっぽり入った赤ちゃんがばぶばぶしてるって想像したらめちゃくちゃ可愛くて、つい笑ってしまいました。
北一自身人との縁に恵まれているけれど、素直にやろう! と決めて飛び込んで行くところがまた気持ちが良いですね。偉いなあ。本人は己の心根の卑しさに嫌だな、と思うけれど、そこに気づかず省みない人の方が多いと思う。まだ16だし。そこも引っくるめて人がいい。
村田屋の治兵衛さんはぺこぱのシュウヘイさんみたいな顔を想像してます。顎は長く無いですけど。そして新兵衛さんはぐっさん? 年齢不詳ですがもう少し若いかな。四角い顔。豪胆なイメージの方が思い浮かばない……。小澤征悦さん辺りですかね……。
まさかの若様。
本作は舞台こそお江戸で、きちんと捕物帖と言う時代物の衣を纏ってはいますが、軽快な語り口はどちらかと言うと、ボツコニアンの方に近いかも知れません。いや、もちろんあすこまでではないですが、宮部さんが楽しんで書かれているのが物凄く伝わってきます。読み手も置いてけぼりにならずに丁度いい塩梅で楽しいです。
タイトルから甦りだろうとは思っていましたが。散々ですね。おかみさんと北一の母子感にじんわり感動していたところへ。おかみさん、最初の印象よりずっと気風が良いと言うか、姐御肌と言いますか、強者でしたね。凄い。
おとしさん、いわい屋のおかみさんのこと、ちっとも恨みに思ってなかったんですね。働き者の良い母ちゃんだ。
犯人は一体何が目的なんでしょう。万太郎と親しかった恒吉が怪しいかな、と思いますけれども。でも母親を手に掛けますかね。何かしら煩わしく思っていたんでしょうか。
生まれ変わりを信じてしまう遺された人達の気持ち。実際世界中でこう言った話、ありますよね。生まれ変わりどころか、本人だと騙った話もあります。そして遺族は信じてしまう。信じたいから。そうであって欲しいと思ってしまう。私も父を亡くした時、初めて幽霊とか魂とか、そう言うものがいてくれたらいいのに、と思いました。死に別れってとてもとても人を弱くしてしまいますよね。奇跡に縋りたくなってしまう。
そうくると思ってましたよ! あれはどの作品でしたか。詐欺師の悪事を逆手に取って、人形遣いと役者を使って悪者を懲らしめる話がありませんでしたっけ。あれは畠中さんの方かな。宮部さんの作品だった気がするけれど。ぼんくらシリーズかな。そうだそうだ、葵さんの人脈だった。
岡っ引きって、そんなに裕福では無さそうに思うのですが、やはりあれですかね。裕福な大店を見廻りしながら、今後ともどうぞよろしくお願いします、的な袖の下? を結構いただいてるんですかね。しゃばけシリーズの日限の親分のように。多分そう言うものなのでしょう。詳しくはわかりませんが。しかも千吉さんは大層頼りにされていた親分ですし。
おかみさんとは言え、女が十手を挿して大立ち回り、もとい、大口上なんて、実際には当時、できなかったのではと思いますけれど。物語ですしね。
喜多次、チートキャラと言っても過言ではありませんね。便利さでは新兵衛さんも負けちゃいませんが。何と言うか、喜太次はオタクウケするキャラクターだなあと感じます。時代物の枠を超えて、キャラクターっぽさが強いと言うのか。リアリティよりも、キャラものに近い。本作は全体的にそうかな。キャラクターにデフォルメがきいている。私は好きなんですけどね。
これは今後が楽しみなシリーズ。早く次回作、出ないかしら。
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新シリーズ!
まっさらな気持で読みたいと思いつつ、つい帯の惹句も読んでしまってわくわく。
出だしから「え?いきなり?どうなるの?」と引き込まれてしまう。
新しい主人公は、見た目もイマイチ、出自もわからない、下っ端扱いはくやしいが歯向かう度胸もなく、けれど心根が優しくて素直で、何ともいじらしい“きたさん”北一。
そして第三話から登場した、もう一人の“きたさん”、喜多次。こちらは場末の湯屋の釜焚きに身を窶しているが、実は見目もよく体術の心得もあり、いかにも只者ではない。
ないないだらけの北一だけれど、ちゃあんと応援してくれる人がいる。
千吉親分なら…と自分の未熟さをいちいち気にする北一、実は親分の良いところをしっかり身につけている愛すべき下っ端なのだ。
盲目ながら鋭い洞察力を持つ亡き千吉親分のおかみさんの松葉、欅屋敷の御家人でこれまた愛敬のある何でも屋の新兵衛、そして差配人の富勘。みんな北一の人柄を知って、甘やかしも急かしもせず、見守ってくれる情のある大人たち。
このさじ加減がまたいい。
事件をひとつ解き明かすたびに、少しずつ成長していく北一が嬉しくて、『頑張れ北さん!』とこっちの世界からも応援したくなる。
『三島屋』シリーズも聞き手が代替わりして少し軽やかに明るくなったけれど、怪異や人の情念のおぞましさがより強い。
対して『きたきた』は、怪異はそれほど色濃くなく、あくまで本所深川の生身の市井の人々の、その日その日を生きるたくましさ、人情のあたたかさが一層からりと気持ち良いシリーズになりそう。
で、今日のお昼は稲荷寿司を食べました。
次巻では、烏天狗の一族の謎がもうちょっと明らかになると期待!
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やはり、宮部さんにはずれはない。
新シリーズも先が楽しみでならない。
人望厚く有能な千吉親分が急死した後、手下はちりぢりになってしまう。
そんな中、親分の生業文庫売りを引き継いだ北一。
1番の下っ端でまだ若く頼りないものの、ひたむきでまじめな姿が好もしい。
1番の手下であったはずの万作おたま夫婦とは大違い。
あの、引き出物の一件は胸がすく思いだった。
親分の奥方であった松葉の頭脳には驚くばかり。
どうしてそんなことまで気が回るのか。
今後、北一喜多次コンビがどんな活躍を見せてくれるのか、本当に楽しみ。
帯を見ると、『桜ほうさら』や『初ものがたり』とつながっているらしい。読み返してみたいところ。
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2020年6月11日 第1版第1刷発行
これはなんとも楽しみなシリーズ物が出たなぁ!
とても嬉しいです。これからが楽しみ。
全4話。
捕物帖なのに、親分は最初の2行で死んじゃうという…。
たたり、人さらい、生まれ変わり、等のミステリーの中に、現代にも通じる問題が織り混ぜてあり、一気読み。
4話目は、もうスカッと気持ちいいくらいに小気味いい。
浅田次郎さんの『天切り松』シリーズを思い出すくらい、おかみさんが粋でかっこいい。
仕事とは、商売とは、能ある鷹とは、いろいろ教えられます。
素敵な世界。
「きたきた」という事は、あの2人がコンビを組むんだな。早く次を読みたいです!
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気弱だけど心根は優しい北さん
「北さん、しっかり!」なんて応援したくなる、まだまだ下端な岡っ引き、これからが楽しみに成長していくんだろうな。
シリーズが楽しみです。
もう1人の喜多さんの素性も、「初ものがたり」で繋がってました。
人情味ある時代物語にほっこりです。
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おおお、最後にそう来たか。
まだまだ謎だらけだけど、続編が楽しみ!
気になる人
その1:沢井の若旦那 (先代より切れそう)
その2:欅屋敷の若殿 (重要人物になりそうな気配)
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大好きな宮部さんの江戸モノ。本書も素直に楽しませて頂きました。
主人公の北一は、ちょいと気弱な文庫売り(本や小間物を入れる箱を売る商売)ですが、彼の周りの人々の助けもあり、様々な謎や事件の解決に奔走します。
育て親の千吉親分が亡くなってしまった為、引っ越しを余儀なくされた北一が移ってきたのが“富勘長屋”。そう、同著者『桜ほうさら』の古橋笙之介が住んでいた所です。登場人物もかなりかぶっているので、『桜ほうさら』がお手元にある方はリンクを楽しめる事請け合いです(因みに、私は2013年に図書館から借りて読んだので、殆ど覚えていないのですが・・汗)。
で、“きたきた”ですが、北一ともう一人、喜多次という、一見薄汚い釜焚きだけど、ポテンシャルが底知れない謎の青年が登場するのでこの二人で“きたきたコンビ”なのかな、と。
差配人の富勘さん、千吉親分のおかみさん・松葉さんや、欅屋敷の新兵衛様等、北一を助けてくれる人々がとても魅力的ですし、勿論北一にも性根の真っ直ぐさがあるから周りも味方してくれるのだと思います。(ま、おたまのような超意地悪な人もいますが、置いといて。)
そもそも北一は十手を引き継いでおらず、今はしがない文庫売りの為“捕物”はできないのですが、今後また展開があるのでしょうか。“シリーズ始動!”と帯にあったので、勝手に続きを期待しています。
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宮部みゆきの新シリーズは二人のきたさんの謎解き深川人情モノ。
いやぁ、宮部さん、やっぱりすごいわ。
いきなり岡っ引きの親分がふぐに中毒って死んじまうなんて、そこからどうやって捕物帖が続くんだい?と思わせておいて、の展開。
親分の本業文庫売りを受け継いだみそっかす弟弟子の北一が、まさか謎解きまで受け継ぐとはね。
16歳の北一と、盲目のおかみさん、そしてとある事情で「仲間」になった喜多次との、絶妙なトライアングル。
いいねいいね。舞い込む謎も怪異あり人情あり、それぞれにわくわくしちゃいますね。
桜ほうさらや初ものがたりとのリンクも楽しい。読み終わってすぐ第二弾が楽しみすぎて!
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江戸深川を舞台に、若き北一と喜多次のきたさん二人が、
人情、怪異、そして事件の謎解きに挑む、新シリーズ。
第一話 ふぐと福笑い・・・千吉親分の死去で富勘長屋へ移った
北一は、ある日呪いの福笑いの話を聞く。
第二話 双六神隠し・・・双六で遊んだ子供が行方不明に。
神隠しのからくりに見えるのは、親の願い、子の想い。
第三話 だんまり用心棒・・・揉め事を仲裁した富勘が攫われた!
北一は喜多次と出逢い、富勘の行方を追う。
第四話 冥土の花嫁・・・私はあなたの亡き妻の生まれ変わり。
死人が出たのは祟り?松葉が解決に乗り出す。そして北一は・・・。
なんと時代劇&捕物の新シリーズ始動!
北一はまだ16歳。小柄で痩せっぽち、意気地なしの文庫の振り売り。
だが、気は優しく、人を見る目は確かで思いやり深い。
足を使って聞き込みをし、おつむりを使って考えられる。
かたや喜多次。小柄で貧相。無口で素っ気ない湯屋の釜焚き。
だが、身体能力の素晴らしさは特筆もの。まだ謎多き人物。
特に北一は若さゆえの行動もあるが、周囲には、差配人の富勘、
欅屋敷の用人新兵衛、若き同心の沢井蓮太郎、
盲目のおかみさん松葉等の多彩な大人たちが集ってきていて、
彼の成長に必要な何かを、与えてくれているように感じます。
回向院の茂七や政五郎のような完成された岡っ引きの親分ではなく、
若い駆け出しの二人がどのように成長していくかの、物語でしょう。
たぶん岡っ引きになるのかなと予想もしたりして。
「桜ほうさら」の登場人物たち、「初ものがたり」との関連、
政五郎親分は名前で出てきた・・・もしや「ぼんくら」シリーズも
繋がってくるとしたら面白いなぁ。今後の展開に期待します。