虹色の翼王は黒い孔雀に花嫁衣装をまとわせる みんなのレビュー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

作者さんの「花吸い鳥～」を読んだ時に、
鳥人のイメージが違って驚いていたけど
こちらはそのとき思っていたイメージな鳥人だったので
また足元救われた感じ。
翻弄されていると言えましょう（笑）

鳥描写がとても秀逸。
まさに鳥人ですよ。
本物の孔雀は超怖いけど（と子供の頃から思っている）
文字で描写される孔雀はとても綺麗。

世界観がすごい。
人間が作った鳥人が生き残って、人間はいない世界。
（これすごい皮肉で好きな設定だ）
鳥の楽園というわけではない。
やっぱり人なんですよ。
階級制度と繁殖。
絶滅種とか色々織り込ませて
恋と友情と裏切りとで話しが進んでいきます。
間に子供の従者とか、蛇捕まえるシーンとかあって
物語を重く沈ませないです。

主役二人よりもイアンが可哀想で気持ち持っていかれちゃいました。
ちなみに繁殖に関しての義務は果たされなくても大丈夫なんでしょうかね？
この国・・・。
ちょっとだけ気になった野暮ですが。

それと最初タイトル見て思っていた
「花嫁衣装」もある意味裏切られて、なるほどって思いました。
タイトルのここにちょっと引っかかっていたものでなくて個人的には良かったです。
これは「みにくいアヒルの子」なんですね。

奈良千春さんの鳥人のイラストが素敵で眼福ものです
もふもふ系はそれほどでもないのですが
鳥はなんかやはり心惹かれるなー

☆3.5評価の鳥描写加点での4です。
（５点評価はいつも難しい・・・）