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「未来を担う子どもたちには可能性があって、その可能性を引き出す教育にも大きな可能性がある。」
改めてそう感じた。
誰もが魅力ある教育にアクセスできるような環境が必要だな。
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2020年21冊目。
日本の教育現場の本を久しぶりに読んだかもしれない。著者の税所篤快さんは、バングラデシュをはじめとした途上国で映像授業を使った教育改革を行ってきたことで有名な方。その効果はすごく、農村地域から国内随一の大学への入学者を次々と輩出したという。
そんな税所さんが今回描いたのは国内のこと。「2030年の学校教育」の姿を想像するときに、その道標となるような先進的な５つの教育現場（大阪市立大空小学校、N高、杉並区、侍学園、大槌町）を４年半かけて取材。各現場の様子やそこにある物語をまとめたのが本書。
各現場のストーリーからは、学校関係者たちの本当に真摯で熱い想いが「これでもか」と言うほど伝わってくる。その姿勢や取り組み内容から伝わってくるエッセンスは多様。「学校の都合ではなく子どもたちの都合を第一に考える」という根本姿勢はどの現場にもある。それは大前提として、一言で「カギとなるのはこれだ」とはまとめがたい。多様な現場にオーダーメイドで必要な教育体制をつくるためには、むしろそうであるべきだとも思う。ただ、いくつかのことが強く印象に残っている。
その一つが、多様な関係者が持つ「当事者意識」。学校の運営者といえば「教員」が真っ先に思い浮かぶ。けれど、特に最初に語られる大空小学校の事例を見ると、その幅広さと意識の強さに驚く。
この学校では「先生」という言葉を使わずに「教職員」と呼ぶらしい。教壇に立つ者だけが学校を運営しているのではなく、その背景には給食を作っている方々や清掃員など、多くのスタッフたちがいるからだ。
子どもたちに「この学校は誰がつくっている？」と尋ねると、なんと「自分」を指差すらしい。子どもたちの親のことも保護者ではなく「サポーター」と呼び、学校づくりにコミットしてもらうことで、我が子だけの利益を考えるモンスターペアレンツも現れないという。地域住民の参加も積極的。その様子は実際に読んでもらえればと思うが、学校にとって「お願いをすべきお客さん」のような存在がいない。誰もが作り手という当事者になっていた。
学校は「木」であり、その木を育てる「土」は地域であり、そして教員は、そこに必要な物を運んでくる「風」である......その言葉にも強く感銘を受けた。地域という土台を活かし、学校に携わる能動的な当事者を増やす。それによって、世代という縦軸も、人々の多様性という横軸も広がり、より豊かになった知恵を育めるのではないか。
そう考えたときに、教員の役割は「自身の知を教える伝達者」から、「地域を土台にした多様な知を子どもたちと繋ぐ編集者・ファシリテーター」に変遷していくのではないかと感じた。知そのものへのアクセスは、ますますITネイティブになる子どもたちにとっては大ごとではなくなっていくと思う。そうなってくると、大人側に求められる役割は、ただの伝達ではない、場のコーディネート的なものになっていくのかもしれない（もちろん、基礎的な知をわかりやすく伝えていくフェーズも大事だと思うけれど）。
そうは言っても、実際にそうするには様々なしがらみや、余力の足りなさや、リスク管理の難しさなどが足枷になってしまうのが、多くの現場の悩みなのではないかとも思う。この本に書かれている事例に教育現場の方々が触れたときに、どんなことを思うだろう......などと言っている時点で、僕自身に当事者意識が足りないのかもしれない。地域住民が教育の当事者になっていくのならば、僕自身だってその例外ではないはずだから。
そんなふうに、いわゆる教育現場にいるわけではない自分にまで、この本からは教育に対する当事者意識を育んでもらえた気がする。そうやって一般の人の意識が変わっていくことで、学校側が変化しやすい機運も生まれてくるのかもしれない。一つひとつの声が空気をつくり、その空気が制度や取り組みを生み出す。
だからこそ、この本に書かれている取り組みや教育現場の方々の熱心さには、多くの人に触れてほしいなと感じた。そっくりそのまま真似すればいいだけの模範としてではなく、自分の周囲の子どもたちとの関わり方や教育のあり方を模索し始める起爆剤として。
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N高や杉並区、大槌町の学校など学校を教育施設ではなくコミュニティの一つとして活性化させようとしている現場の取り組みを筆者が取材している。学校に行って、何かお手伝いできることはありますか、と聞いてみたくなる感覚を覚えた。
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話題の大空小、N高、侍学園、大槌町の教育実戦を一気に知れる。
教育の成果と成功についての内容。それぞれの影となる教員の労働時間、ブラック的な部分も触れてあるとよかった。これを実践に取り入れるのは大変である。
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これまでの税所さんの本に比べるとずいぶん真面目な本。
日本の先駆的な教育の取組を取材し、まとめている。
それぞれ素晴らしい取組をされていて、大変刺激を受ける。
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５人の教育者には覚悟を感じる。その覚悟に触れることができただけでも読んだ価値がある。学校はあるものではなく作るもの。教育について考えさせられました。
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【教育関係者 特に教育委員会や学校の管理職、それから若手の教員】に読んでもらいたい一冊
５つの教育現場を、隅から隅まで取材した作者の熱量に感謝。「教育とは誰のため、なんの為にあるのか。」ということを、ボクたち日本人は真剣に議論し続けていくことが再確認できる本。
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日本のトップダウンの教育システムは、世界の中では平均的に見て高い学力を実現するのには適しているかもしれない。
でも、教育現場は画一的・硬直的になりがちです。公立校はどこの学校もおなじで個性・地域性に欠けてるのではないでしょうか？
だから、ひとりひとりが、自分の能力を存分に発揮できる、個性を伸ばしていけるようなシステムではないように思います。
この本に出てくる５つの学校が、未来の日本では普通にある学校になっていてほしいと願います。
どんな学校かは、本書を読んでみてください。
最初に紹介されている大空小学校（みんなの学校）については、以前、元校長先生の講演を聞いたり、本を読んだりしたことがありました。この本には出てこないエピソードがたくさんありました。
ということは…本書をきっかけに、他の４つの学校についても、もっと詳しく知ると、もっと学びが深まるのではないかな？と思いました。
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https://www.kyouiku-kaihatu.co.jp/bookstore/products/detail/000523
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【夏の１５冊目】
ずっと読みたかった本、サムガクのこと、鈴木さんとの対談が印象に残ったかな。
よく取材された生きた言葉が流れる問題提起された一冊。大事なのは2030年の教育は自分自身が考え抜いていくものなんだということ。
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図書館で教育の棚を眺めているときに、ふと見かけて手に取った本。一気読み！日本の教育現場で特色のある教育を実践されている学校のうち、５つが紹介されている。
著者自身も、バングラディッシュでe-Educationを立ち上げるなど、幅広い経験の持ち主。
私は５つの学校の中でも「大空小学校」と「N高」の取組に興味を持った。これまで名前を聞いたことはあっても、深く調べたことはなかったが、大空小学校は学校に関わる全ての人で教育を創る、という理念が素敵だと感じたし、N高に関してはとがった人材をそのまま包含して伸ばしていく良さがありまた通信制のイメージを変えたいというミッションもとても共感した。
親としてできることは、子どもの様子を良く観察し、多様な選択肢があることを提示してあげるくらいだろうと思っているので、いわゆる普通の学校教育だけではない選択肢をもっと知りたいと感じていたところ、とてもタイムリーな本だった。
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バングラデシュで教育システムの改革に挑んだ税所くん。
しばらく名前を聞かなかったので何をしていたかというと…。
４年半の日本教育の現場取材。というわりには中身は薄い。
こんな学校がありましたという５つの事例を挙げているにすぎない。
２０３０年に日本の学校が滅びそうだというが解決策を提示したわけでもない。
それととにかく文字が小さすぎて読みにくい。
