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盛岡が生んだ若き歌人・俳人・エッセイストの新作は、学生時代から現在までを振り返った日常の出来事を、素直にかつその時の感情が伝わりやすい筆致で書かれている。どこかに闇を少し感じたり、悲しみや寂しさも多少はあったりもするけど、言葉を駆使して生活を平易に綴るというシンプルな試みは簡単そうでも難しい。だからこそこういう文章の数々はとてもまぶしい。自分が彼女の歳くらいの頃は、ここまで書けただろうか。
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からあげボーイズ、でっかい目で見る夏、クロワッサン、山さん、葬式、年下のともだち、年上のともだち。
生活は死ぬまで続く長い実話。いいなぁ。
装丁も最高です。
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短編のエッセイ集です。
読みやすいですが、私にとっては内容が少し若すぎたかな。
言葉の切り取り方がとってもフレッシュな感じ。
じーんとくる話と「んー、この感覚はちょっと分からんな」って話が5:5くらいでした。
私自身は大学を卒業してもうすぐ10年になろうとしていますが、こうして下の世代と感覚が合わなくなっていくのかな、と少し寂しい気持ちにもなりました。
ぜひ他の作品も拝読してみたいです。
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『わたしを空腹にしないほうがいい』の料理エッセイが良かったので、新刊を買って読む。
20代の若い歌人による、生活の中のハッとするシーンを切り取ったエッセイで新鮮な感覚はある。
「友達」と聞くと薄ら寒いなどと嘯いて自分ではひねくれ者みたいなポジションを取りながら、恋人だとか告られた・振られただとかの青春っぽい話が多く、恋愛を良しとする健全な価値観の「ともだち」が多いようだ。そのピュアな感じが読んでてちょっと恥ずかしく、可愛いといえなくもない。
きぼうという人工衛星を探す話とか、晴れた海という名前の子と雨という名前の自分が仲良くなれそうとか、「くだらないのは意識しつつあえてやってる」風を出しつつ半分以上本気でやってる感じもしゃらくさい。
もっと若い人向けだったのかな。
今後どうなっていくのか目が離せない(笑)
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まるで小説のような随筆集。感性が豊かで表現力が素晴らしいので、盛岡を舞台にした映像が浮かんでくるようでした。
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盛岡在住で歌人の著者が日々を書き綴ったエッセイ集。
友達や出会った人、彼氏など、個性的な人たちとのエピソードが楽しい。
友達の失恋時、喪服でお葬式をする話。やりたい!と思う。
暗号で告白してくる男友達の話。伏線回収にグッとくる。
失恋し、ぬれ雪の中帰る途中、乗せてくれたタクシーのおばちゃんの話。かっこいい。
どうしてこんなに鮮やかに日常を文章化できるんだろう。
自分にも他人にも嘘がなく、言葉を真面目に楽しんでいて素敵だな。
恋人とのことも落ち着いていて、俯瞰的で、あって色々話せたらなぁと思う一方、嫌いなものに対する激しさに、私など接するの臆しちゃうなと勝手にビクついたり。でも、この弾ける感じ、大好き。
私もこんな風に日々をつづれたらいいな。
盛岡の食べ物、風景、たくさん登場して嬉しい楽しい。
西淑さんのおばけの表紙も何度見てもウキウキする。
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友達に勧められて読んだ。
あの冬の冷たさや空気の匂い、友達との距離感が、ありありと思い出されて、くらくらした。
れいんさんの感性、とても好き。
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よく飾らない文章のことを等身大っていうけど、この本の不思議なところは著者じゃなくて読者の自分の精一杯の力で読んでまうところ。脳内では自分の声で文章が再生される。追体験している、というか初めてのことなのに思い出しているような錯覚に陥る。全部よかったけど特に「暗号のスズキくん」が好き。あとがきのはじめの一文も痺れた。本当に数秒動けなかった。
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「わたしを空腹にしないほうがいい」ですっかりファンになってしまい、おもしろくないはずがないと思って買いました。なんだか読んでいて涙が出てくる。芯の強さと、心の奥底にある情熱と、それらを表現する手段であることばの操り方が本当に素敵で、私もこんな風に生きていたいと思う。あとがきまでしっかりいいのです。「ハッとしたシーンを積み重ねることで、世間や他人から求められる大きな物語に呑み込まれずに、自分の人生の手綱を自分で持ち続けることができるような気がしています。」
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若くてみずみずしい詩。
それを紡いでいく傍らでも、自身の普通の人と変わらない生活は続く。
そんな生活の書かれた日記のようなエッセイは、安心する。大きな山もドラマもないけれど、いつも私たちはいろんな感情に動かされて、泣いたり笑ったりして生きている。豊かな感情があって、そのおかげで淡々とした日常が生きられる。
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随筆ですが、まるでひとつの短編小説を読んでいるよう。登場する皆さんがへんてこで素敵です。(凄くいい意味で)
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とてもよい…とても好き…
時間をかけて、少しずつ読み進めた宝物。
日常のきらきらとした瞬間が、著者の優しく強さもある言葉で綴られている。
素敵だなあ。
手元に置いて、何度でも読み返したくなる。
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喪服着て葬式する話が良かった、わたしもやりたい。なんでも付き合ってくれる友人にわたしも感謝したいな〜
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時間も我も忘れて無我夢中で読み進めてしまった。
読み終わったあとも興奮冷めず、中々眠りに付けない。
この本は擬音の本。あぁこの世界には音がいっぱいだったなって思い出させてくれる。
自分と重なってグッとくるところもあるし、声を出して泣き笑いできるところもある。
これからの生活をちょっとだけワクワクするものに変えてくれた。
どうしようもない時はこの本を読めば大丈夫。
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日常ってこんなに面白かったっけ?
突然降ってくるできごと。誰かの何気ないひと言。なんでもない日常が特別なシーンとして残されている。とりあえず、なんでもいいから日常を書いて残しておきたくなる。