紙の本
多摩里山の変貌を温かい視点で捉えた傑作
2023/01/19 09:51
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投稿者:MACHIDA - この投稿者のレビュー一覧を見る
近代の多摩丘陵歴史絵巻のような本。数世代にわたるこの地区の旧家およびそれを囲む界隈がどのように変化したかを俯瞰的にかつ細かく描いていて、毎回絵を眺める度に新しい発見があって感慨深い。
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お地蔵さんたちを中心に周りの風景が変わっていくところを時代と季節を替えながら丁寧に描いている.お地蔵さんの表情がとてもよくて,おもわず笑ってしまった.
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丁寧に描かれた力作だと思う
多摩の歴史的な変化を年代と四季を通して描いている
狂言回しの16羅漢さんが、表情豊かで小さい生き物と仲が良いのがほほえましい
この農家の様子は、半世紀を生きた私にはとても親しい
田植えや稲刈りの様子は、そのまま自分の幼少期の様子と重なる
稲刈りをすると、稲のくずが洋服の中に残って、チクチクとかゆかったことや
田んぼのぬかるんだ気持ちよさなどがよみがえってくる
そして、山を削って住宅地ができ、道路が通り、町が「発展」していく様子もそのまま自分の経験と重なってくる
もっとも、わたしは途中で上京してしまったから、半年ごとの帰省のたびにその変化を見るだけだった
山が削られ、住宅地に替わり、大きな道路が走って、静かだった家の周囲に常に音がある状態に変化したことに、寂しいと思っていた
それは、その土地を離れたものの無責任なノスタルジーなのかもしれない
その土地に生きている人にとっては、ありがたい開発だったという
田舎でいることは、恥ずかしいことだったからと
そんなことを思う絵本だった
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少し『ちいさいおうち』に似ているなぁと感じた。
この絵本の舞台が多摩ニュータウンであり、実際の話に忠実に描かれたものだと知り、より興味をもった。
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時代とともに移り変わる多摩丘陵の谷戸の様子を描いた絵本。街の開発を見守る十六羅漢の表情も素敵。産経児童出版文化賞大賞作品。
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東京多摩地域の谷戸の明治・大正・昭和・平成を定点観測する絵本。十六羅漢さんが見守り続けている。
バートンの「ちいさいおうち」を思い起こさせる。
左ページの羅漢さんたちが、微妙に表情を変えているとことが楽しい。
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6歳4ヶ月の娘に読み聞かせ
私がお気に入りに
こういうの大好きなんです
だんだん暮らしが変わって
景色が変わって
せつないかなしい
でもそれもまた大切なことであったり
街中にあるお地蔵さま見ると
いろいろと想像してしまうね
いろいろと考えさせられる本でした
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物悲しいな。
1868年から2019年、
奥深い村が開発されていく様子を、定点から描いている。
変わらないのはお地蔵様と、その土地に代々住んでいる家族だけか‥
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「やと」という地形に作られた村の一軒の大きな農家を中心に、時と共に移り変わる村の様子がとても繊細な絵で描かれている。およそ150年という年月は農家も新しく建て替えられ、すっかり景色を変えてしまうが、16体の可愛い「らかんさん」は変わらずそこにいてくれて人々を見守っている。
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谷戸って初めて聞いた。
羅漢さんの祈りの視点で村の時代の移り変わりを描写してある。
子どもには、じいじが生まれた頃とかお母さんが生まれた頃、、、とか家族と結びつけながらページをくっていったら、興味深げに見てくれた。
開発と、戦争や災害が、同列に見えてきてしまった。
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細やかで丁寧な絵は、見る人の年齢によって思い出だったり目新しい発見であったりするのかな。
題名は「やとのいえ」だけど、主役はらかん地蔵たち。
声を上げる事なくただ手を合わせて佇むかれらを開発の波が乱暴に飲み込んでいく。地方の田舎の姿が重なってつらい。失ったもの、生み出されたもの、かわったもの、変わらないもの。問う時間もなく、人の営みは続いていく。
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地域の移り変わりをお地蔵さんの目線から書かれている。お地蔵さんの表情と風景画が素敵
2021絵本50