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デモクリトスと量子計算 みんなのレビュー
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紙の本
古代ギリシア思想起点の量子計算論!
2020/10/08 20:45
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Hyperion64 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『デモクリトスと量子計算』とはひいき目に言って奇怪なタイトルだ。多分、ギリシア哲学へ関心がある人も量子コンピュータを知りたい人も引いてしまうだろう。両者に魅かれる読者層でないと手に取る可能性は低い。
実際には、デモクリトスが出てくるのは第一章だけだ。もちろん古代原子論者の問題提起はアーロンソンの思考の導きにはなっている。その思考はとてもとても興味深い。集合論、ゲーデルとチューリング、計算複雑性、ランダムネス、量子計算に暗号と最先端の話題と数学基礎論の絡み合いを文章力で、つまり、最小限の数式で説明している。第十一章にはノーベル賞のペンローズも取りあげれている。ブテックホールの業績ではなく、脳が超チューリングマシンだという主張のほうを批判するためだ。
といっても選択公理とか、計算理論とかをどこかで聞き知っていない人には難しい本かもしれない。
個人的には、認知能力とコンピュータ科学と量子力学の深い関係を究明する貴重で面白い試みだと考える。そう、人間存在を思索したい人には心地よい本だとだけ伝えておこう。
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