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本屋で平置きになっており表紙に一目惚れして購入。
カブクワ好きにはたまらない。ただの昆虫、されど昆虫に人生を賭ける男たちの物語は終始興奮しっぱなし。
そんな虫取りだけの話かと思いきや、素晴らしいエピローグ。クワバカたちと向き合えば“大人の課題図書”というこの本の帯の文言を一笑に付すことは出来ないはず。
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1973年生まれの「いい年」した著者が、離島のマルバネクワガタにはまった人、オオクワガタ飼育の数値を編み出した「習志野クワガタセンター」、クワガタ相撲の愛好家らに取材した本。マルバネクワガタが、ハブの脅威のため採集家の目に触れず、幻のクワガタだったことなどは、なるほどと思った。採集が進めば、地元は採集禁止の方策を打ち出す。現在、最終が置かれている厳しい現状についても触れた。クワガタを愛でるのは日本ぐらいだと聞く。飼育、採集については著者が子供のころと比べて、格段の進歩を遂げている。この趣味がどうか末長く発展していってほしい。
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好きは最強。クワバカ。採集、ブリーディング、クワガタバトル。クワガタに打ち込む男たちをリアルに追いかけた逸品。
「男はどこかでバカでい続けたい生き物である。」
噂に聞いたことはあったが、「月刊むし」(むし社刊)が商売として成り立つぐらい市場があることが意外だった。クワガタに打ち込むのが大の大人ということで納得できた。何十万円を出してまでクワガタを入手する大人買い。
奄美大島でハブに怯えながらクワガタを採集する人たち。1ミリでも大きな個体を追い続ける。中には沖縄や遠くインドネシアに移住する人もいるそうだ。ネットオークションの進展、地元からの反感など一部の心もとない人たちによる負の側面もしっかり描かれる。
他の趣味でも同様だろうが、コレクターが亡くなった後、処分に苦しむ家族も多いという。
エピローグ、高校時代に野球に打ち込んだ筆者。苦しかったばかりの記憶。そんな昔の自分に言ってやりたいという。
「今は分かる。努力など必要ない。より正確に言えば、努力、努力と言い聞かせなければがんばらないようなものは、向いていないからさっさと辞めた方がいい。」
筆者は高校野球を中心にスポーツノンフィクションの傑作が多い。本書のテーマ選定は意外だったが最後につながった。
何か真剣に打ち込める物を見つけた人は幸せである。生きることに精一杯なのはやむを得ないが、どこか遊び、趣味の部分も大切、深く考えさせられた一冊でした。
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「クワガタ」を愛した人達の人生記。
好きなことに人生を捧げた者達の生き様は美しい。
コーカサスとアトラスは亜種という表記があったがおそらく別種のはず。