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作者が言うように『この物語を書くために小説家にならなければ』というほどの想いが込められていたように思う。
エッセイでなく、小説とした形をとることで思いがけずこの話に触れる人も多いだろう
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おもしろかったので、一気に読んでしまいました。異邦の子という題名の意味が最後の最後になってわかりました。
日本のODA援助の裏側も見られたような気がしました。確かにそんなこともあるかなぁと。外国人を監視するだけで300万。しかし、50度の気温との戦い。政情不安の状況。300万でも安いといえそうです。
読後感はよかったです。
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主人公が毎日座る電車の座席が爆破される。たまたま難を逃れたが、次に昔かかわりのあった人が爆弾で殺され、これは偶然じゃない、なぜ?
話は30年前の海外でのバイトに飛ぶ、その時あったでき事が関係?犯人はあの時置き去りにした人か?
というストーリーで、テンポがよく、次が気になる展開で一気読みした。最後は凶悪犯に、自分一人で出向かんでも、公安と協力しろよとおもったけど、まあいいでしょう。
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あとがきに書かれているように、アルバイトのエッセイを読み存在を知った本
エッセイを読み終えてすぐの時には単行本のみの発売で、話題になったからか価格が高騰しとても手が出ない状態だった
私たちが垂れ流すように使っている石油はいろんな人の犠牲に上に成り立っているのだと思った
そういった描写は強くないがそう思った
犯人は山科さんの恋人だと思っていたが、まさか奥さんになっているとは思わなかった
タイトルの異邦の仔の意味が終盤で納得できた
考えがまとまらないが、戦争の始まりを体験した作者の描写力は臨場感たっぷりでとても怖い
読めてよかった
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印象に残っているのは、宗教を強く持たない日本人が異国の環境に置かれた時に天皇を拠り所にしてたという箇所。
エピソードとしては瑣末ですが、それほどに過酷な環境で有ったのでしょう。
結果としてどれほどの意味のあるODAになったのだろう。
小説としても一気に読ませる面白いものでした。
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小説として読むだけであればそんなに印象に残らない本である。
しかし本書は「ほぼ事実に近い設定」で、著者が「これまで体験し、伝えなければならないと思ったすべてのことを詰め込んだ」ものである(あとがきより)。
著者は1980年にバイトとしてイラクに渡り、日本のイラクへのODAの建設事業に関わっていた。
その最中イランイラク戦争が始まる。突然の空爆。爆音。破壊された家々。散乱する人間の体の一部。逃亡途中に爆撃にあって殺された日本人仲間。
本書でも当時のイラクの雰囲気とともにそのあたりが記述される。灼熱の異国の地。矛盾や腐敗を抱えたODA事業。イランイラク戦争開戦時の混乱、凄惨で緊迫した展開。
どこまでがリアルでどこまでが虚構かは不明だが、おそらくリアルなものが多いのだろう。
貴重で重要な歴史の一コマに触れたということも含めて、自分にとっては重要な読書関係体験であった。
ちなみに本書を知ることになったのはこちらの記事。
日雇いアルバイトでイラクへ行った。そこで見た地獄. ジョブリストマガジン
https://m.job-list.net/articles/195