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<目次>
第1章 コロナ禍で露呈した自律できない学校の問題
第2章 未来の教育を予感させる学校~休校対応の差から考える
第3章 入試問題の変化と学習評価の構造~ブルーム・タキソノミーと評価
第4章 探究と評価の折り合いをつけるマインドとは
第5章 学校における探究型の学びとPBL~ブルーム・タキソノミーの活用
第6章 ICTと学校をつなぐためには
第7章 いかにICTリテラシーを身につけるか~ブルーム・タキソノミーの新解釈
終章 これからの教育でおさえておくべきこと
<内容>
新しい学校の姿を常に探求している著者の本。矢作邦彦(探究と学校を結びつけるための指導をしている人)や田中康平(ICT教育を推進する仕事をしている人)との対談を交えながら、「ブルーム・タキソノミー」(教育目標を分類し、高度化してく尺度)をベースに、探究活動や評価、ICT教育の推進など、これからの教育の指針を示している。むろん、まだ試行錯誤が続くだろうし、自分を含めて旧世代の教員の抵抗(わからないので怖いから、新しい教育活動を尻込みする人たち)を乗り越えるのは尋常ではないと思う。教育界は、今度一気に世代交代が起こるので、その時がチャンスだろう。
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コロナ禍で浮き彫りになった学校の3つの課題から、これからのあるべき教育の姿を描いている本書。
その3つの課題とは、
①意思決定の弱さ
②ICTの遅れ
③一方通行型の授業
である。
これらの課題を踏まえた上で筆者は
ブルーム・タキソノミーを理解した上で、ICTやオンラインを上手く活用してさ、教育の在り方や教師・保護者のマインドをアップデートしていくことを本書のねらいとしている。
本書で描かれていることのうち、特に共感したのは、
ICTの導入の遅れの理由としてあげられている教員のマインドのこと。
コロナ禍で様々な課題があきらかになったが、学校はもとの形に戻ろうとしている。
一方で、GIGAスクール構想によって、一人一台端末が導入されようともしているが、それは何のため?どう使うの?というビジョンを描ききれていない教員の方が多い。
本書ではブルーム・タキソノミーを理解した上で、それらを俯瞰して眺められる教員が少ないことを嘆いているが、本書を読むだけではブルーム・タキソノミーを理解し切ることは難しいし、説明も少ないのが残念ではあったが、今の教育界の動向をざっと確認し、何をすべきかを考えたい人にはおすすめの本。
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2020/11/29
タイトルが気になって読んでみました。コロナの感染拡大で浮き彫りになった学校教育の問題点について的確に述べてくれているように感じます。
従来のように、40人学級で、黒板を使ってチョークで書き、ノートをとる、部活動を行い大会に出場し、修学旅行や式典を行う…といったようなこれまでの学校の当たり前だったことが全て無になり、ゼロベースから今までの取り組みを見直さなくてはいけなくなりました。
しかし、これはこれで良かったのではないかと思います。前例がないと決断できない意思決定の弱さ、スピード対応の遅さ、授業の動画配信の進展の無さなど問題点がいくつも浮き彫りになりました。これまでの当たり前を変えるいい機会だし、時代に合わせた新しいスタイル、新しい学びの形をいい加減考えてスタイルを整えていかないといけない時になったんだと思っています。
その中で教育のICT化が言われて何年も経ちますが、あんまり浸透しているとは思えません。結局紙ベースが楽だったり管理しやすい、学習のフォーマットを整える時間がない、やろうとしない特定の世代の人たちだったり、課題点が山積みです。
でも、できない人に合わせていてもしょうがないので、自分なりにこの本を読んで消化して考えてことを少しずつでも具現化していけたらいいなと思いました。
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簡易かつシンプルでスッキリした文章で読みやすい。問題提起をしてくれる。ソリューションは読者に任される感じ。
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学校の大問題という衝撃的なタイトルであるが、探究的な学習のすすめであると感じた。特にブルームのタキソノミ-の理論が取り上げているのが興味深かった。
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タイトルと内容が違いすぎる。探究とICTの話。一つ目の対談は良かった。結局、探究というのは情報を消費するのではなく生産するということなんだろう。卒論や修論でやるようなことを子どもに上手く伝えられるように、まず自分がやってみようと思った。ICTの話は、パソコンでタイピングから始めてみる、最初から消費側に回るのではなく情報を生産する経験から始めるという取り入れ方の考え方は納得できた。こちらもまずは大人が学んで譲り渡していくことが大事かと。