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広告代理店に勤めていた著者による、これからの広告代理店及び広告業界のあり方について、メディアとクリエイティブ、ビジネスの観点から盛りだくさんにまとめられている1冊。広告業界に勤めている人だけでなく、広告のことを知らない人に向けても、専門用語や仕組み、これまでの広告の潮流もまとめられているところがわかりやすかった。
個人的に面白かったのは、カンヌで受賞した作品から見た、これからのクリエイティブの潮流についてだった。映像から始まって、ただプロモーション施策を行うだけでなくて、データを分析し、掛け合わせることで見た人に衝撃を与える情報を新しく作るデータクリエイティブについての説明が、今の時代を反映しているようで面白かった。著書内で取り上げられていたクリエイティブ・ブティック代表者の「新しいアートディレクターとコピーライターは戦略家とデータ解析者であることを信じたい。」という言葉も印象的だった。
広告のことに少しでも興味がある人にとっては、教科書的な感じで概要を掴める1冊だ。(業界関係者であれば初心者用の説明も多いので一部飛ばしながら読むのがちょうどいいかもしれない。)