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人生は選択の連続。
もしあのとき違う選択をしていたら、という分岐点は誰にでもあるだろう。
「今がいちばん若い」というありきたりな励ましは具体性に欠ける。
今を生きることに弱気になっているとき、人は昔話をよくするようになる。
「今度生まれたら」なんて考えずに、今の自分の人生をどう生きるか現在進行形で生きていきたいと思った。
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2021/05/06Kindleで、第1章だけ読んでしまった…まだ図書館の順番は回ってこないのに。
早く読みたい!
以前、「終わった人」を読んで面白かったので、同じシリーズと思い読んでみた。
夏江(70)は、新聞紙上に(70)と書かれたことに大変な衝撃を受ける。
69と70は全然違うのだ、と。
そこでここまでの自分の人生を振り返る。
学力的にもいけそうで、何より好きな園芸を学べる大学へ進学を勧められたのに、女の幸せは結婚、それにたどり着く最短ルートはお嬢様短大を出て、さっさとエリート候補を見つけ、落とす。その男に養われ生活するのが安泰な一生だと思い込んで、うまく落とす。
ところが、エリートと思われた男は、飲めない酒の席でも大失態をして、海外勤務がなくなり窓際に追いやられる。
そんな時、この男は高卒で将来もない、そう見くびり振った男がテレビに出ていた。
今や世界的に有名になった園芸家、旧姓小野、現在は山家を名乗る有名人になっていた。そしてもちろん妻がいた。
その席に座るのは自分だったかも、と今頃になり後悔する…
人生の分岐点は一つではないし、分岐してもその先にもいくつもある。
今度生まれたら、そんなことも考えるけど、そして人生の決断を失敗したと内心思うこともあるけど、でも無理矢理でも、
「選んだ道を正解にする」
これを呪文の言葉のように唱えている今日この頃。
大好きなジェーンスーさんが、よく言ってる。
そして年齢を重ねたら本当に好きなこと得意なことを生かす。それが回り回って、周囲の人をも幸せにする。
何年か後にこの本を読んだら、また違う感想を持つのかもしれない。それもまた楽しみ。
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70を過ぎてから気がつくこと。
もっとやりたいことをやっておけば良かった、という後悔。
そこで皆さんカルチャースクールに通い始めるが、その結果老人ばかりのサークルになる。主人公は自分が初老にもかかわらずそんな風潮に反発。そんな時にいきなり恋愛をしてしまう旦那さんに翻弄され。
結局なんだかんだと自分が若かりし頃に出来なかった仕事に人生の価値を見出す。
内館さんの年齢そのものの主人公なんですね。内館節という感じでの主人公の毒舌も面白い。
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12/19 王様のブランチ
(70)のテロップに衝撃を受けた主婦が、過去のターニングポイントに思いをはせて、ひたすら後悔するのかと思って辟易したけど。それだけではなくて。
自由人な私は人の言うことなんて聞かずに好きなこと、自分がこれと思うことをしてきたけど。
いちばん嫌いなのは、自分が選択しなかったことを人に責任なすりつけて「なんで俺にそうさせたんだよ(させなかったんだよ)」というやつ。
ほんとに嫌い。
自分で選択して自分で責任とるしかないんだよ。
うまくいってもだめでも、過去のある地点には戻れないし、そうする必要もない。
気持ちがわかる面もあって、旦那に子育てを理由に就職させてもらえなかったとか。ありえない。
それを受け入れるしかない現実もある。どれをとるかになってくるけど、自分が後悔しないように思い切りやるしかないとおもうけどな。
周りの意見や細かい環境の調整は、あとでできる。
どうにもならなくなるとこまで、やりたいならやるだけ。
あとは、人生に残り時間が少なくなってきたとき。
なんのために生きるのかっていう問いは、そこまでの人生とつながっている、よね?
好きなことや、大事な人のためのことに時間を使いたい。
大事な人が変わってくる可能性も、大いにあるね。この本のようにね。
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前半から展開が早く、かなり引き込まれた。私は息子娘世代だが、ドンピシャの年齢の母にぜひ読んでもらいたい。
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老人3部作。脚本家出身だけに引き込むの上手だけど、あまりにドラマチックな佐川一家。結論は一度は諦めた趣味をブラシアップして社会貢献?学校に行こうか。「今度生まれたら」より今なのだ。何があるか分からない先々のために今を犠牲にするほどバカなことはない。ただ動く!前に出る!
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こういう話あるあるって、ついうなずいてしまうことが愉快。私なら、こうしたいと、解決策が爽快。こうきたか、と感心するのみ。読んだ後、さっぱりしました。
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既婚、23区内の一軒家で出来の良い息子2人を育て上げ、2年ほど義母の介護も経験し、今は夫と二人暮らしの(70)の女性が主人公
心の中で毒を吐くのに、安定を求め本心を押し殺し忖度発言で上手く世渡り。なのに人生に不満が残り、「たられば」に縛られて迷走気味
世代は違うが、自分にも思い当たる節がたくさんあり、そうなんだよねー、と言いながら一気に面白く読めた
人生を振り返るなんて誰にでもあること
主人公と同世代は元より、彼女らの子ども世代、孫世代の方も共感出来る部分が多いと思います
自分も初心に戻り、やりたい事に挑戦してみようと思わせてくれました
前作2冊より、今回の主人公が好きです
主人公と同世代の母も早速楽しみながら読んでます
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裏表があまりにも違うので、読んでいて嫌な気分になるけど、それでそれで…と一気に読めてしまう。さすが内館さんだ。
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前作の期待を受けてのこの作品。上品に纏まっていて、盛り上がりに欠けるなと思っていたが、後半にやっぱり波乱がありました(笑)
また、NHKでテレビドラマ化希望。70歳の女優さん、誰になるのか楽しみです。
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『残りの人生の中心に趣味を置きたくない』って別に社会貢献とか仕事とかじゃなくてものんびり過ごせればいい。
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元気な高齢者 3部作?
どれも 皆面白かった。「今度生まれたら」は少し中弛み的な感じもあったけど ラストに向けて又一波乱で盛り上がり。年寄りくさくなく でも 張り切り過ぎず 読み終わって清々しい気分。
ドラマや映画化期待します。
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団塊の世代の女性の物語。得意なこと、はっきりと好きなことがあったのに、女性が好きなことを仕事にする(できる)ような時代じゃなかったために、それをあきらめ(というか、最初っからそんなこと思いもしなかった)、安定した仕事に就いているエリート社員と結婚し、男の子を二人育てあげ、70歳になり、「さて。」と思った女性の物語です。
私は思いっきり団塊ジュニアなので、もうまるっきり、自分の母親とかぶりました(笑)。主人公の夏江は本音と建前が全然違って、心の中で悪態をつきつつ、その場に忖度しまくっているとってもずる賢い、そしてそれを充分に自覚している女性。心の中で思っている「本音」がかなりヒドいけど、なんか憎めない。みんなそんなものかもな、と私は思うし。怖いのは夫に対してもずっと、本音は言わず、心の中で罵倒しながらも表面では「あなたってスゴイ^^」とか言って持ちあげてるところ。怖いわー。夫婦の間で本音を言えないっていうの、不幸だと思うけど、団塊夫婦にはあるのかも!?その時代の女性は、夫をたてて、夫に出世してもらわないことには生活力がなかった。
夏江はある意味不幸だが、近所に住んでいて、彼女のことをとても理解しており、選んだ道は異なるが競い合うこともない姉がいるというところが良い。姉には本音で「今度生まれたらあの人とは結婚しないわ」などと言いながら、憂さ晴らしをしている。さてさて、ぐだぐだと、ああでもないこうでもないと考え続ける夏江はどこへ向かうのか…というのがこのお話の醍醐味かな、と思いながら読みました。すごいチャンスを偶然につかんで夢を実現させるっていうのもなんか違うし、かといって、やっぱり夫と仲良く共通の趣味を見つけてやっていくのが幸せだと気づく、っていう展開も違うよねー、と。落としどころが難しいぞ。
夏江の人生の落としどころは「ま、そんなもんか」という結末でした。
でも夏江の周りの人達(姉や息子夫婦)の人生に、いろんな思わぬ展開が待っていて、おやおや・・・と思いました。姉夫婦の出来事はちょっと、あり得ないかな~。
団塊世代の女性の中にも、時代に合わせなかった人はいるのだろうし、団塊ジュニアの私たち世代はいわゆる「ロストジェネレーション」で、時代に裏切られたので、我が子には、自分の価値観を押しつけず、好きなことをさせるのが正解なんだろうな、と思います。小さい頃から「あ、これ、好き」って思えるものがあるなら、それを大事にしなくっちゃ。
私は小さいときから作文は好きで、得意だったな。それが職業につながるなんて夢にも思わなかったけど、そんな夢を持ってみても良かったのかもしれない。
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主人公は70歳ですが、アラフィフの専業主婦にもガンガンに刺さりました!
自分がモヤモヤ考えていることに何かしらの答えが書いてあるかも!と期待を持たせるテーマでもあり、一気読みしてしまいました。
あと(共感ポイントは人それぞれでしょうが)泣けるシーンも沢山あります。
子供達には、作中に出てくる「自分が何をやりたいのか、どう生きたいのかを、現在の風潮に合わせすぎずに進め」という台詞を伝えたいです。
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著者の老後三部作の完結編とでも言える一冊。「終わった人」、「すぐ死ぬんだから」を押さえた方は必読。後半、やや話の流れや展開に冗長な感じもあるが軽妙なタッチかつユーモア満載で辛辣な会話を次々と繰り出すテンポの良さは流石。50歳を超え、セカンドキャリアを考え始める層にもお勧め。