紙の本
苦しんでいる中学生に渡したい。
2021/02/09 16:43
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投稿者:水彩色鉛筆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
電子書籍で大体読める世の中。
その中でも、この本が紙の書籍なのは
今、現実に苦しんでいる子どもさんに
そっと渡すためなのかもしれません。
14歳だった自分に読ませたい1冊です。
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14歳の世渡り術シリーズの一冊。
学校、いかなきゃいけないの?に答える雨宮さんの言葉は明快だ。
「あなたを大切にしてくれない場所にいてはいけない」
まえがきとあとがきで何度も繰り返されるこの言葉。それにつきると思う。
この本は不登校にかかわる大人たちへのインタビューを集めたもの。
「不登校」が入学要件の学校、東京シューレ葛飾中学校をつくった奥地圭子さん。
校則なし、宿題なし、チャイムなしを実現させた中学校の校長西郷孝彦さん。
生活保護世帯や困窮世帯のこどもたちにマンツーマンで学習支援をするアスポートの土屋匠宇三さん。
自身も不登校・ひきこもり経験のあるお笑い芸人の山田ルイ53世さん。
清原和博氏や高知東生氏を治療している精神科医の松本俊彦さん。
最後は十代から五十代までの不登校経験者による座談会。
不登校になると、本人も保護者も孤独で不安だろうと思う。
経験者や支援者のおはなしを読むことで、ひとりじゃない、話が通じる人がいる、と思えることで、だいぶ気のもち方が違うのではないか。
孫引きになるが、医師であり、脳性麻痺の当事者である熊谷晋一郎さんの言葉が沁みた。
『希望とは絶望を分かち合うこと』
相談窓口・情報サイトの紹介が巻末に載っている。
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さまざまな人へのインタビューから構成されているのでとても興味深く読むことができ、心に残る文も多かった。
中でもキーワードは「選択肢」かな。
これからの社会が「学校に行かなくても、選択肢が減らない社会」であってほしい。
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ある学者は「学校は基本的に苦しいものだと
思っている」と語ります。
なぜなら、その管理方法は刑務所と軍隊をモ
デルにしているからだそうです。
少数の人(教師)が大勢の人(生徒)をコン
トロールするには、どうしても軍隊式になっ
てしまうそうです。
そして管理される側の生徒の中にもヒエラル
キー(スクールカースト)が生じてしまいま
す。
現代では不登校の小・中学生は全国で18万
人超だとか。少子化で子どもの数は減ってい
るのに、不登校の人数は増えているのです。
一方で、ネットで授業を受けることができる
N高など、救いの手を差し伸べる機関もあり
ます。
何より大人さえも「キチンと学校を出ていな
いと真っ当な人生を送ることができないぞ」
と、胸を張って言えない時代なのです。
不登校は逃げではないです。ここに紹介され
ている生き方は、息苦しい管理社会に新しい
道を提案するロールモデルではないかと感じ
させられる一冊です。
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不登校に関するためになる内容が多岐にわたって書かれています。巻末に相談・情報サイトが書かれているのが良いです
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フリースクール運営者や不登校問題に取り組む人びと,不登校経験者へのインタビューを作家の雨宮さんが行ってまとめた一冊。髭男爵の山田ルイ53世さんの中学生からの引きこもり生活の話しなんてのもある。昔は「登校拒否」と言われてそれ自体が異常な病気のようなものとして扱われていたけど,今では「不登校」自体は誰にでもあり得ることと見なされ,それ自体を問題視することは(建前上0無くなっているそうだ。不登校だとしてもそれ以外の方法で義務教育は終えられるようになっているし,多様な選択肢がある。ということが本書を読んで理解できる。「靴が合わないときには,足を靴に合わせるのではなく靴を変えよう」というのはとても良い表現だ。
大人になってから改めて考えると,小・中学校というのは異常な世界だったなと感じる。本書でも述べられていることだが,意味の分からない規則だとか集団生活のためのルールだとかによって大人に管理・評価されるような環境は,義務教育以外なら軍隊か監獄,ブラック企業ぐらいかも。多くの子供を効率的に画一的に教育・管理するためにはある程度仕方ないことかもしれないし,だからこそ親達も教育から解放されて効率的に労働に従事できる訳なのだが。大学生ぐらいになれば解放されるのだから「大人になるまでの今だけだから我慢しよう」「みんな通る道だ」と子供に言ってしまうけど,学校が合わない子供にとってはそんなこと言われても意味ないだろうな。
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世の中あらゆるものが可視化され問題が見えるようになり、多様性が求められている。それに対応しようとする取り組みも多くある。ここで紹介されているフリースクールや校則をなくした中学校などがその一例だろう。
しかし不登校者は増え続けている。多様性に対応している学校や大人はごく一部だけなのかと愕然とする。子どもは管理するものとの考えがまだまかり通るのか。
しかしそれを打破しようという動きはある。学校以外の道筋も示されている。困っている子がその情報にたどり着きますように。そのため伝えていこう。
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フリースクールの理事長
校則、宿題、チャイムをなくした中学校元校長
学習支援の理事
お笑い芸人
精神科医
学校や不登校について語る
中学生~大人向き
コロナ禍を経て不登校児童は増加
低年齢化も進んでいる
短期間学校を休み学校に何とか戻った我が子
10ヶ月後から約1年不登校(継続中)
死を思わせる言葉を口にし
廃人のようだった小学校低学年
1年不登校(週1短時間登校有)から明るさが戻る
ここからが見通しがたたない
廃人となり1週間に1度腹痛と嘔吐の生活に戻すか
次に戻したら命が危なかったり
もっと精神にダメージがある
そう思うと学校を最終のゴールに急がすべきではない
今、母ができることは選択肢を減らさない
情報収集、冷静な対応
何気ない子供の話に耳を傾けること
学校を少し残しながら
第2の居場所を探し中
時間はかかるかもしれない
いつか、ああ、あんなときもあったね
と子供と笑いあいたい
最後の不登校経験者の談笑を読むと
少し希望がみえた