紙の本
『強制終了、いつか再起動』
2021/04/16 20:59
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新潟の中高一貫校に通う中学3年生の加地隆秋(かじ たかあき)
父の栄転で東京の系列中学に転校したが、クラスに馴染めず落ち込んでいる
励ましてくれた家庭教師の部屋で見つけたパイプは……大麻
「おまえもやってみる?」
好奇心で手を出した加地はのめりこみ、やめられなくなってしまう
そんなカジに気づいたのが、いっしょに動画をつくっているクラスメイトの伊佐木周伍(いさき しゅうご)と麻矢夕都希(まや ゆづき)
二人が来ていることに気づいた加地は三階のベランダから身を乗り出して……
誘惑に負けた中学生の“強制終了”と、友情の“再起動”を描く《著者渾身の社会派ヤングアダルト小説》
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序盤は登場人物の一人一人の悪い所ばかり見えて好感も持てず微妙だったが終盤に入ってくると隠れていた魅力などが見え始めて加地さんを応援したくなるのがよかった。特にラストシーンが好きだった。
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一回だけ、という安易な気持ちで手を出してはいけないということがとてもよくわかるお話だった。主な登場人物三人の持つ特徴がお話の中で上手く配分されていて、ラストに救いがあるのも良い。
メインの話ではないが、YouTuberが出てくるので、高学年男子にちょっと勧める時に食いついてくれそうな気がする。
でも、表紙が残念。もっと子どもが手に取りたくなる表紙にして欲しかった。
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ドラックは親しみのある顔をして、日常に潜んでいる。
加地は新潟から東京に越してきたばかりの中学生。学校では孤立している。ある日、気さくな家庭教師の部屋でガラスのパイプを見つけた。「おまえもやってみる?」
伊佐木はフォロワー数に悩む出たてのYouTuberだ。同級生の料理の得意な麻矢と声の良い加地を動画作成に勧誘する。
伊佐木と麻矢は、加地の様子を訝しみ、やがて事件が起こる。
作中のような状況でゲートの鍵が開けられたときどうやって逃げたら良いんだろうと怖くなった。
如何にもな場所や人、時間帯には近寄らないけど…。
「イイネ」に囚われたYouTuberの倫理観の垣根が低くなっていく様子も描かれていた。最初は楽しもう!だったハズなのに。
不安感を誘う装丁も良かった。
ハナギレと栞の色も良い!
関連書籍といっしょに。
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読売新聞の書評をみて読んでみたもの。2018年に、厚労省主管で薬物乱用に関する全国中学生の実態調査がされた(補助金事業)ということに驚き。題名になんとなく惹かれたが内容的にはいたって平凡。最後に出てきた夕都希の章で何か仕掛けがあるかと期待したものの。。。
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タイトルが印象的だなぁ。と思いながら読み始めたが、終わりまで一気に読め、最後のところでこのタイトルに納得し、言わんとすることにも、大いに共感でき、読後感も良かった。
物語の形は、章ごとに語り手が変わっていくタイプ。新潟から東京へ転校したばかりの加地隆秋と同じクラスの伊佐木周伍、麻矢夕都希(ゆづき)の3人。中学生という設定だが、少し大人っぽく感じた。それぞれに悩みもあり、能天気には生きていられなかったのかな?
薬物を扱っているし、中学生の話なので、中学生が読むのに最適かもしれないが、小学校でも薬物を注意喚起する為にゲストティチャーで授業を行ってもらう事もあるから、高学年でも良いかと思った。
個人的で勝手な要望だが、強いて言うならこうなりたいと思えるような頼りになる大人の存在が欲しかった。のと、他のクラスメイトにも良いところのカケラが欲しかったな。
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悩みはあるものの平穏な家庭の中学生男子に、いきなり大麻が出てきて、その設定に驚いた。危ういところを、主人公はどうやって前向きに切り抜けて行くのか。
ブログ・YouTube・TikTokなど、SNSと切れない生活を送る現代の少年をハラハラしつつ、吉野万里子さんだから安心して読めたかな。
#中高生
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サードブックでおすすめされていた本。
薬物乱用をするまでの過程やそこから更生するまでを描いている。
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中高一貫の私立中学に編入して三ヶ月の。長身のくせに運動神経が良くないところが悪目立ちして、未だに学校に馴染むことができずにいて、揶揄いや好奇の目に晒されている。
望んでもいない父親の転勤に振り回されている中で、唯一感謝していることは、家庭教師の安岡さんをつけてくれたことだ。大学生の安岡さんは自分の話に共感してくれて励ましてくれる。
ある時、大学を案内してくれた安岡さんに、うちに寄っていくか?と誘われた。二つ返事で遊びに行かせてもらった先で、目にしたものは…。
中学生の薬物使用を取り扱ったお話。
YouTubeやTikTokなど中高生にとって身近な題材を使っていて、その背景に、想像以上にすぐそばに薬物が存在するのだということを思い知りました。
始まりはこんなに簡単なのだと。大人の目線で読んでゾッとします。