紙の本
別に料理人じゃなくても
2023/03/08 12:10
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほとんどタイトル詐欺。
主人公が料理人である必要が1ミクロンもない。
料理人というより飯炊き。
せめて美味しそうな料理を出すとか、印象的な食事場面やエピソードが欲しい。
そういう細やかさに欠けた作品だった。
紙の本
裏方ストーリー
2021/04/17 02:11
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
新選組という組織の裏側が見られるのかな、
と期待したけれど、
どちらかというと歴史の転換点ではあるけれど、
一つの物語にするには小粒な新選組関連の事件を
新選組を支えた隊士の目を借りて連ねた感じ。
新選組自体が家庭を持たない戦闘集団だから、
まあ仕方ないこととはいえ
主人公と思われる人物の登場シーン自体が少なくて、
ただ作者が新選組書きたかっただけ説。
エンディングは奇麗。
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202102/タイトルや帯に惹かれて購入したけど、期待とは違っていた。原田左之助によって新撰組の賄方にさせられた非戦闘員である主人公から見た新選組話。料理・料理人ネタは殆どないし左之助のほうが主人公って感じ。新撰組モノなので面白くは読めたけど、タイトルにやられた感があるので減点。このタイトルならもっと料理エピソードがあって欲しかった。もしくは内容にあった別のタイトルであれば、ひっかからずに楽しめたのに惜しい。
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書評が良かったので楽しみにしていたけど、料理人、というとに必然性を感じられず。主人公のキャラがイマイチたっていないのも残念。
新撰組ものというだけでまぁ、楽しく読めたけれど、料理に絡めたりして、もっと面白くできたのでは?
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軽いなあ。
『銀河鉄道の父』で直木賞後の第一作です。
タイトルは『・・料理人』で、実際に前半は武道は全くダメで赤子の世話と料理が得意な菅沼鉢四郎という元浪人が主人公です。しかし、話が進むにつれ十番隊組長の原田左之助が、最後には隊長の近藤勇が中心になり、鉢四郎は端役に追いやられて行きます。それに従い、最初は新選組の衣食住を扱っていた物語が、幕末の政情と近藤勇の政治的活動が大きなボリュームを占める様になり、特異性が失われてありきたりの「新選組もの」になってしまいます。
そうなると、どこまで人物が描けるかという事が作品の良し悪しを決める要素になると思うのですが、どうもそこがプアな気がします。その例が第二の主人公ともいうべき原田左之助の妻子に対する言動です。背後に大きな人格の塊が有って、時と場合によってその右端から、あるいは左端からその言動が出て来るように感じられたら素晴らしいのです。ところがそうした大きな人格(優れたという意味では無く幅があるという意味です)が感じられず、人格そのものが右往左往しているように感じられてしまいます。そうなると、あまり魅力的には思えません。
紹介文には「新直木賞作家の野心作」と書かれていますが、どうもこの「野心作」という言葉は「やって見たけど、失敗だったかな」という意味で使われる事が多いように思えます。
文句ばかり書きましたが・・・・
軽いところも、時勢をシンプルにバサッと切り取ってしまうところも本来は門井さんの特徴で『自由は死せず』ではこれが上手く生きていました。期待している作家さんなので辛口になったという事で。。。
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料理人から見た新選組,なのだが,料理人でなくとも話が成立してしまう点に違和感を覚える.もちろん,剣士でなければ料理人ぐらいしか組に存在する意義のある立ち位置はないのかも知れないが.
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料理作りを任務として新選組に入隊した鉢四郎。料理人の目線をメインに新選組を描いた変化球な小説。
角度が変わってオリジナリティのある内容になっている。なかなかにおもしろい。
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剣の腕はからきしだけど、食事の支度や子守には天賦の才を持った、かなり「とほほ」な人生を歩んできた主人公が、新選組の隊士になってしまいます。
滋養のあるおいしいものを作ることは生きることに直結していて、それが命を捨てて道を行く集団の中にあることの場違い感。だけど、話が進むにつれ、彼は死に向かって生きる新選組の一員になっていき、彼が入隊するきっかけを作った原田左之助の方は、妻帯し子をなし、生の喜びに出会いながら、それを否定しようとするかのような姿を見せるようになっていきます。
新選組を英雄視するお話は、正直、好きではないけど、この作品は、どこかから哀しさが漂ってきて、私は好きです。
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初めての作家さん。初めての時代小説!
大好きな新撰組と料理人って言うテーマに惹かれて借りてみました。
時代小説は難しそうだったけど、これは読みやすかった。
料理がテーマなのかと思ったら、しっかり武士の人生的な話になってて読み応えあった。
途中政治的な話で人がいろいろ出て来て飽きたのはごめんなさい。
ラストが最高でした。
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新選組には実はそれほど思い入れはない。
昔大河ドラマで見た、程度のものだ。
ただ、料理人目線で描いていく面白さに期待したのだ。
主人公は、菅沼鉢四郎という。
かろうじて、武士。
禄を取る甲斐性もなく、不器用で内職もできず。
故郷を捨てて一緒になった妻に養ってもらう生活。
他の男との子どもとも知らず、娘を育ててきた。
ところが、蛤御門の変での大火事を機に、妻に捨てられる。
この男を拾ったのが、新選組の原田左之助。
新選組に詳しくないので、この左之助なる人物については全く知らなかった。
屯所の設営などに尽力した人らしい。
そして、新選組の幹部には珍しく、京で妻帯した人でもあるとのこと。
そして、この人に関わってしまったがために、鉢四郎にもだんだんと変化が起こってくる。
(この人にそんな心境の変化が起こるのかなあ、とやや訝しく思ったりするのだが。)
ベテラン作家らしい、そつない作品だなあ、と思う。