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梨木香歩さんがこれまでに各所で書かれてきた児童文学関係の書評や解説を一冊にまとめたもの。
梨木さんの深い洞察に、児童文学に対する熱い想いが伝わってくる。
表紙の女の子の暗く可愛げのなさにドキッとするが、『秘密の花園』ノートを読んで納得。
改めて見直すと、その表情から複雑な心情が溢れていることに気づく。
取り上げられている児童文学はどれも子どもの頃からの好きなお話ばかりで懐かしく、また手に取りたくなる。
きっと新たな発見があるだろう。
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解説と書評によるエッセイ
自分との違いの発見があったり思ってもみないところへのツッコミなど、誰かの考えを知ることは一驚することもありとても興味深い
エッセイの中にある「リンバロストの乙女」はとても印象に残っている作品で、母娘の確執、自然への造詣の深さ、当時の生活描写の細やかさは素晴らしかったといった感想を持っている
児童文学は切っても切れないというか、とても大事な存在
いつか子供だったからこそ、いつまでも手に取れるメインカテゴリだ
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梨木さんの、ものの見方が好きなのだけど、本の内容紹介でもそれは良い方向に効いていた。
実は「秘密の花園」未読な私。ここまで面白そうな話とは知らなかった。
梨木さんの解説を読んで、読みたくなった。
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梨木さんの児童文学をめぐるあれこれなエッセイをまとめた一冊。
正直ここまで深く考えて読んだことないですわーーー。
秘密の花園の解釈が大変興味深かった。
あれ、読んだことあったはずだが、メアリのインド時代、そんな精神虐待的だったっけ?
うーん、覚えてない。
まあ、読み方は読む人それぞれにあっていい、というし。
でも梨木さんの解釈を意識しつつ読んでみるのも面白そう、とおもった。
赤毛のアンは、今ネットフリックスで孤児院時代の心の傷とかもふまえつつなドラマを観てるんだが、
こんにちは、アン、はそっち風味なのかな。
これはこれで面白いし、納得がいくんだが、
その納得がいく、というのが、アン
という存在が一番リアリティがないという言葉につながった。
小学生の時に全巻買ってもらったときの嬉しさは忘れられないが、ずっと大好きだったことの奥にそのリアリティのなさが関わっていたのかも、と目がうろこ。
いやあ、興味深い。
床下の小人はミルクを運ぶ
とゆーのだけはめっちゃ覚えている。
が結構厳しい子供時代な話だったんだなあ、っと改めて。
これもまた、小学生の時に読んで好きだった覚えがあるんだが、また読んでみたいなあ。
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「秘密の花園」や「赤毛のアン」「木かげの家の小人たち」「床下の小人たち」「ピーターラビット」「不思議の国アリス」等の児童文学についてのエッセイ。エッセイと言ってもその考察はものすごく深い。梨木さんがその物語の背景や舞台などを絡めつつ、表面的に読んでいては気づかない物語の深層部分を示してくれる。これだけの知識と感性で読み込めるのは梨木さんだから。それでももう一度自分も読み返して物語の深みにはまりたくなる。きっとまた違った何かが生まれるはず。鶴見さんらとの鼎談も印象深い。この世界、河合さんと鶴見さんの影響力は大きいのだなと思う。懐の深さ。
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解説と書評で児童文学を深く語る、エッセイなど。
I 『秘密の花園』ノート・・・岩波ブックレットに収められた作品。
『秘密の花園』の世界へ誘う、案内書的な内容。
II 物語の場所・・・アリエッティ、木かげの家の小人たち、
石井桃子、赤毛のアン、リンバロストの乙女、アリス、
ビアトリクス・ポター等を語るエッセイ的な解説&書評。
座談会 物語をめぐって(鶴見俊輔・別役実・梨木香歩)
初出一覧有り。
梨木さんならではの、児童文学作品の解説と深い読み方を
紐解いて、披露してくれるエッセイと大御所たちとの座談会。
いぬいとみこやモンゴメリの作品に込められた、想い。
石井桃子や村岡花子の翻訳で作品を紹介したい、想い。
理想や憧れを込めた登場人物たち。
自然に導かれ、扉を開き、母なる青空に包まれて、
生きる喜びを教えられた、メアリとコリン。
深い考察の中に、作家としての鋭い視線も感じます。
そして『秘密の花園』ノートにある一文、
「百人の読み手が居れば、百の主人公が居る。
すなわち、百の読み方と受け取り方がある」は、
凡庸なる読者の私に、勇気を与えてくれました。
本と読書を楽しむために。
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少女時代に児童文学と深く触れ合ってこなかったが、本書で、梨木さん節で語られる物語の表面だけではない魅力に興味が湧いてきた。過去のエッセイを児童文学に絞ってまとめたのが面白い。幼少期にもっと『秘密の花園』や『赤毛のアン』を読んでいたら違う自分が形成されていたかな。
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梨木香歩さんによる児童文学のエッセイ集。
原作を読んだことのある作品にはうんうんと首肯するしかないし、原作を読んだことのない作品には(読んでみたいなぁ)と思わせる、そんなエッセイでした。やっぱり私は梨木香歩さんの感性や文章が好きなんだなぁ。
『秘密の花園』のエッセイが素敵だったので、原作読みたいなと思いつつ、帰りに立ちよった本屋さんでなんとなく石井ゆかりさんの占いの本を手に取ったら「水瓶座さんの風景は『秘密の花園』のイメージです」って書いてあって、ゾッとしちゃった。
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こんにちのわたくしを育てて下さったさまざまな児童文学に今更なが御礼申し上げます。
と言うことで。
大好きな『秘密の花園』は実はとても可愛くない子どもたちが登場人物だということに大人になってから気付き、大人のための物語なのだと思ってました。まさしく、梨木さんのこの本を開いたとき心の中で快哉を叫びました。
この本に紹介してある児童文学に改めて接してみて、あの時代に置いてきぼりにしてしまった気持ちを思い出しました。(そうそう、アリスは私もヘンな物語!?と思ってた)
これまでいっぱい本を読んできて良かった!
これからもいっぱい本を読めますように!
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梨木果歩のエッセイも小説も好き
児童文学 大好き
文体なのかなあ
生き物への怜悧で愛にあふれた目ざしが好き
すきッとした文なのにファンタジーみたいで魅力がある
これは誰もが知っているような「児童文学」のエッセイということで、ワクワク読んだ
おー、そうなのか!
メアリもアンもピーターラビットもアリエッティも
私は表層しか読んでないなあ
でも
メアリもアンもピーターラビットもアリエッティも
大好きなのよねえ
ほんと好き
いぬいとみこ、モンゴメリ、バーネット、ポター、石井桃子
ありがとう!
そんな思いを抱かせてくれました。
やっぱり好きです
梨木果歩
京都の梨木神社行きたいな
≪ 先人の 核心へ誘う 物語 ≫
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「秘密の花園」とても大好き。私が「読書って素晴らしい」と思ったきっかけになった本。それはたぶん小学生の頃で、物語に描かれたそのヒースの丘に行きたいと思っていた。雲雀の鳴き声をその草原で聞いてみたいとずっと思っていた。
ビブリオバトルをやった時に何度も読み返していたので、この解説は本当にワクワクした。なるほど!と思った。
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梨木さんの紡ぐ言葉は、ひたひたと心に沁みこんでくる。なんだか情報がたくさん飛び交いすぎている今、「想像力」の持つ力について、考える。映像と違い、流れる時間がゆっくりなのだ。自分の中で時にぱっと、時にじわじわと想う時間がある。最後の対談で出てきた「気配」という言葉もしっくりくる。
最後に「自分は何に惹かれ、没頭し、どう感銘を受けてきたのか、書いてあるのは、実はそれだけである。」と書かれているけれど、その「それだけ」が今、とても尊い。現代に生きる私たちは、損得や実効性抜きに、どれだけ没頭できるものを持っている人がいるだろうか。どれだけ、その没頭できるものがあることの豊かさを共有できているだろうか。
大好きな「赤毛のアン」「ピーターラビット」「秘密の花園」をもう一度ゆっくり読み返してみたくなった。
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秘密の花園、赤毛のアンといった物語の解説?
そんな風に深く読み込んだ事が無かったので、刺激になった。
秘密の花園、子どもの頃から大好きなお話。
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初読。図書館。児童文学エッセイ集。ここに紹介された本は子供のときにしか読んでいないので、深く考察することなどなく、単純に物語を楽しんでいたのだろう(あまり記憶にはないのだけれど)。特に『秘密の花園』などは子供向けに書き直されたものしか知らないので、こんなに複雑で豊かな話だとは知らなかった。もう一度大人の目線から児童文学を味わってみたい。あとがきの梨木さんのファンタジー論も新鮮な視点だった。
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秘密の花園は私も子供の頃読みまくっていたので思いつく話。みなしごとかよくわからなかったけど、当時そんな話が多かったのはなんでなんだろー。