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一部のネットで盛り上がっている、陰謀論の元というかキーワードである「Qアノン」とは、何かについて考察した本。
世の中に陰謀は絶対ないか、といえばそんなことはなく、必ず陰謀は存在する。
が、米国大統領選挙は集計マシーン製造業のドミニオン社が操作した不正選挙のためにトランプが負けた(ドミニオン社には不正の事実がなかった)とか、このドミニオン社は民主党に牛耳られている(民主党だけでなく、政治献金や人を雇うなど共和党にも行っており、中立を保っている)とか、ファクトチェックをちゃんとすればわかるようなことを、調べる時間がない人向けにもわかりやすくまとめてありました。
QアノンのQは、Qアクセス権限という、機密情報の最高のアクセス権限を有している人を「Qクリアランス」といい、一方、アノンは「アノニマス」の略で、昔の2チャンネルの投稿者の「名無しさん」と同じ意味。ただ、アノニマス自体は、匿名の掲示板を利用する表現の規制や情報統制に対して、様々な組織や個人に抗議する個人が「アノニマス」を2006年頃から自ら名乗っており、最近出てきた「Qアノン」とは別物です。
今までの陰謀論は、○月×日までに△△が起きる、と予言めいたものが多かったのですが、Qの投稿は読者に問を掛けて、読者がリンク先をクリックして先を確認するよう誘導しており、まるでパズルを解くかのようになっているのが特徴。Qの質問の通りに調べていくと、多くの人が知らない世界を垣間見ることができる、そう思わせ、巧みに人々を誘導し、そうか世界はそうなっていたのか、と気づくように仕向けるところが新しい。
ネットの検索は、キーワードにより偏りが出てくるため、客観的じゃないのは周知の事実ですが、似たような思考の持った人たちのSNSなり、ブログなりばかりが表示されるとどんどん「たこつぼ化」していくので、それによりハマる人がでてきてしまうという現象と分析されていました。自分で調べて、なるほど!と達成感が得られる点が、ネット社会特有の陰謀論ともいえるでしょう。 ネットでわいわいやっているだけならいいのですが、信じ切ってしまった一部の純粋な人が、破壊行為に及んだり、人的被害も出てきたりしていることもあるので、カルトは怖いですね。
もう「あちら側に行ってしまった人」は放っておくしかないので、ネットに左右されず、自分の軸をしっかり持つ必要性を感じつつ、面白かったけど、すかっとはしない、なんとも言えない読後感でした。
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Qアノンという存在をこの本で初めて知った。
自分で答えにたどり着いたとみせる、謎解きのような浸透戦略はすごい。
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発売後に生まれた運動「反ワク」も判るのが本書
誰でもQアノンになる環境がネット社会の現代
リアルタイムに本書の世界を流されてきたアタクシには、書かれている内容が乾いたスポンジに吸われる水のような感覚( ̄ー ̄)
なお、ミラクルミラクルソリューション(MMS)漂白剤の薄めた物が新型コロナウイルスの治療薬だと信じて飲む・勧める人はQアノン支持者だと内藤先生は言う・・・今時ねー・・・tweet検索・・・おるがな❗️
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世間を賑わす「〇〇はXXのせいだ!!」と単純理論で喝破する論調(陰謀論ほか)の真実性に疑問を抱いている(であろう)著者が、真偽検討の一助として 欧米各国で流布された陰謀論を題材として豊富な具体例を提示して論じていく本の第2弾。
抽象論と具体論の狭間で展開されているように思え、とても読みやすかった。
世の中のニュースで頭の体操をしたいアナタへオススメ