Ｓ捜査官は跪かない Ｄｏｍ／Ｓｕｂユニバース みんなのレビュー

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投稿者：のりのり　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

D/S設定というのはまだ新しく、他に読んでいないからわかりにくいところもありますが、まず設定関係なくグッと引き込まれるお話でした。
話の展開もテンポもよく、主人公のキャラも魅力的でした。二人とも、悩みを抱えながら精いっぱい生きているのが好感が持てます。
攻が私的な部分で関西弁になるのも、相手を甘やかしたいDという設定に合っていてよかった。
SMと似たところもありますが、性癖ではなく本能・体質？で意志とは関係なくDかSに目覚めてしまうかもしれないのがSMとの違いのようで、そこに葛藤やら問題やら色々と出てくるのでしょう。そこはオメガバースと近いのかも。でも、オメガバースと違って必ずしも性的発情が必須ではないらしく、D/Sって設定次第で色々楽しめるようです。
ま、面白かったし最後はハピエンなので、まずは読んでみることをお勧めします。
最後、二人とも今後の新しい仕事が始まるので、続編で二人の関係の深まりとかあれこれをもっと読んでみたいです。

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投稿者：apple2　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

みずかねさんの挿絵と事件設定に吊られ購入。
先日、初めて同ジャンルの本を特殊設定と知らずに読み、苦手かな……という認識のままに、此方の作品を読みました。

先ず冒頭にDom/Subユニバース(というらしい)の解説があり、検索せずとも何となく把握でき、初心者に優しいです。
事件要素が強く、刑事ものが大好きなこともあり、筋立てもしっかりしていたので引き込まれました。

D/Sの性向を拡大し、更に催淫効果を高める違法ドラッグ『アポロ』が巷で流行し、他の犯罪を促進している。
ドラッグ根絶のため、麻取と警察がタッグを組んで『特殊性向犯罪対策本部』が発足された。
美濃輪議員の私生児である刑事の羽田静は、自分を律し強く生きてきた。
父親の指金で『特性対』への移動が掛かるが、厚生省からの特別人事で派遣されてきた櫛田のお守りとして、特命班ペアを任命されてしまう。
エリート然としたドム性の櫛田審議官に反発を覚えながらも、捜査に取り組む矢先、手配中の車に隠されていたアポロの粉末を誤って吸引してしまった静は、潜在的にあったサブ性に覚醒してしまう。
何としても刑事を続けたい静と、事件解決を悲願とする櫛田の利害一致により、疑似パートナーとして公私ともに相棒となった２人は……。

素の状態になった櫛田の関西弁には、読者である私までトキメキ。
私がワードに反応してどうするんだですけれども。

ドムとサブの苦悩はもちろん、中間層であるノーマルの苦悩もきちんと拾い上げていましたし、D/S性とは関係のない人間としての悩みも織り込まれてて、ストーリーの面白さと、挿絵のバランスも絶妙でした。

是非また２人でペアになって、これからも事件を解決して欲しいです。

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり
（事件に関してはしてません）

Dom/Subユニバースもの。
警察官の静はドラッグ・アポロを捜査中に接種してしまったことによって
Sub性を覚醒させてしまう。
厚生労働省官僚で静が組まされていた櫛田はDomということはな流れは
既定路線。
疑似パートナーになる。
（余談ですが、Dom/Subユニバースものはこのパターンが多いなぁと思う）

静はそのSub性だけでなく、
婚外子で警察から代議士になった
父親に生き方を支配されている
（これは母親も間接的に加担していると思う）
櫛田も櫛田で色々と抱えているものがある
そんな二人の関係と
ドラッグ密売の事件が絡んで話が展開していきます。
この事件の話が骨太に描かれているので
ずんずんと読み進めることができます。

静は元々色々と抱えているのに
そこにSub性まで加わって
もうかなりふらふら状態です。
「優しくしないで」っていう言葉が切なすぎる。
なので、もう櫛田の台詞とおり
「君が優しくせんとってって言う時は、優しくしたい」
気分に乗ってしまう。
櫛田のプライベートの関西弁が
平常時の慇懃無礼な感じの標準語とのギャップで
萌えてしまうのはわかるなぁって感じ。

Dom/Subユニバースはまだまだ少なくて
小説は手当たりしだい的なのですが
これは面白く読みました。