投稿元:
レビューを見る
野鳥について専門的な分野も含めて幅広くまとめられていた。まだまだわからないことが多い野鳥の世界。保護に繋がる研究は是非進めて欲しいが、本来持っている機能を人為的に損なわせて繁殖率や給餌率が低下することを突き止めたりするのはあまりして欲しくないなと思った。もし自分がその立場の野鳥だったらと思うと胸が痛い。
投稿元:
レビューを見る
島に暮らしていると、留め鳥(一年を通じて島で過ごす鳥)と渡り鳥が居る事が普通に暮らしているだけでなんとなく分かってきたりして興味を持って購入。豊富なデータや写真や図を使い、詳しくない者にも分かり易く、かつ興味を持ちやすい文章で綴られています。大勢の執筆者による分担で色々なテーマについて書かれた編集本なのですが、どの筆者も鳥への興味と愛情あふれる文章で、多くの人に鳥の魅力と不思議について知って欲しい!という気持ちが伝わって来るようで、その熱意を感じて素敵な気分になる良い本でした。蜜蜂や昆虫が近年激減していることは報道その他で知っていましたし、フランス映画の「グランド・ジャーニー」を見て人間による土地開発や建造物などが鳥がもともと通っていたコースを分断してしまったり風向きを変えてしまったりして安全な渡りが出来にくくなったりしていることを知ったばかりでしたが、そういった異変はヨーロッパだけでなくもちろん世界各地で起きており、その一例としてアジアにおけるシマアオジというかつては普通種であった小鳥が激減している事例についての一章は、絶滅危惧種であっても鰻を食べ続ける日本の私たちの鏡像を見せられたような気持ちになりました。一方でタンチョウヅルとシマフクロウの保護活動の事例についての詳細な報告もあり、そちらはまだ課題はあるものの効果が認められているそうで、読了したときには少し明るい気持ちになることが出来ました。BBC製作の映像などで海鳥がズバーンと海中に飛び込んで泳いで魚を獲っているのを初めて見た時は衝撃を受けましたが、鳥が空を飛び(または飛べなくなり)空中でホバリングしたり滑空したりするその能力を、骨格と筋肉から解きほぐし詳しく解説している章も大変読み応えがありました。とても面白かったです。満足して読了。
投稿元:
レビューを見る
とても興味深く読了。
個人的に白眉は「モズのはやにえ」の研究成果の章。オスとメスの自然の摂理が深い…