超空気支配社会 みんなのレビュー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：かずさん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

1984年生まれの評論家・近現代史研究者の評論集。2016年から2021年までの評論を再編集している。ＳＮＳの登場により多種多様な情報が瞬時に空間を行きかい、批判・中傷・フェイク、論拠がない情報にまで惑わされている。それらの情報によって空気に流されやすい日本人はそれでよし。と判断する。氾濫する情報からいかにして健全な情報を選び考えていくか。大切な問題。そういえば、こんな発言から問題が生じたんだっけ。と思い出させられる評論も多い。健全な意見を知るために著者は「総合知」とジャーナリズムの再興を提示している。情報の混雑に巻き込まれないためにも読む価値あり。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：ぴー　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

現代のSNSから戦時の状況まで、日本特有の「空気」による支配を解説する。明確に先導する者がおらず、ひたすら多数者に従って動く様子は、イワシの群れのように見えますね。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：BB　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

敵か味方か、右か左か、そんなふうに人と人との間に線を引いて、二元論で相手を打ちまかして喜ぶような空気は、ますます濃くなっている。
でも世の中も、人間も、複雑で、多様で、輻輳的だ。是が非かとか、二元論で語れることばかりではない。
こうした社会に向き合う手段として著者は、どっちが悪いとか、どっちもどっち論でなく、総合知を提示している。気になるのは、こうした重要な提示を、本や論文(活字)を読まない層に、どう伝えるか、だ。