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豊富な種類の地図と文章でロシアを示す。まず最初は見開きで山川海、冬日が年間270日以上の線、冬の北極海氷の最大域の線が入った地図。これを見るとやはり寒い国なんだなあと感じる。
モスクワ中心の同心円地図だと日本は6600km以上離れた最遠地。
そのほか領土の変遷、民族分布、農作物、鉱物資源、原子力、などのいろいろな地図が示される。後半はベラルーシ、バルト諸国、ウクライナ、モルドヴァ、カフカス、バルカン半島、カザフスタン、中央アジア、極東などにもページをさいている。
領土でカリーニングラードという飛び地があるのを初めて知った。バルト海沿岸で北はリトアニア、南はポーランドにはさまれている。もともとは13世紀のドイツ騎士団の土地で1945年にソ連とポーランドに分割されドイツ人は追放された。
最初に歴史と文化の説明。ロシアの領土の変遷が10個の地図で示される。1100年当初はモスクワ周辺だけだったのが最大はやはりソ連時代。最初の国家は「ルーシ」と呼ばれる王国でスラヴ諸部族がヴァイキングの族長リューリクに統治を求めて、ノブゴロドに862年建国されたという。小学生の頃ロシアの昔話を読んだ時「ノブゴロド王国」が出てきた記憶。
2021.7.31第1刷 図書館
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ロシアの歴史とか地政学的なことを一気に学べる本。
図が中心なこともあり、かなり分かり易いです。
佐藤優氏のロシア説明で理解できていなかった結構な点が腹落ちした。
一応隣国なので知っていても損はないと思う。
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ロシアのウクライナ侵攻の連日の報道に触発され、ロシアを体系的に理解できないかと思い、読み始める。
歴史を紐解くと、ロシアが周辺国から数多くの侵略を受け、甚大な被害を受け、その安全保障上の危機感を抱えていることや、ウクライナがロシアにとって地理的な重要性を持ち、経済的にロシアの復活に必要な国でもあり、この侵攻前から長年紛争していたことを知る。
数多くの核を保有する巨大な軍事力、石炭やガスの豊かな天然資源、突出した宇宙開発力に目を奪われるも、ソビエト連邦崩壊後、いびつな産業構造と貧弱な国家財政の貧しい大国に逆戻りしたロシア。
その復活を夢見るプーチンがウクライナ侵攻に手を染めてしまった今、この結末は本当にどうなるのか?
アメリカ、中国、ロシア、EU各国、日本、世界の未来、世界経済への波及、目が離せないこの状況が悩ましい!
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【こんな本】
・ロシアと関わりの近い国を多面的に切り取って解説
・内容を理解するのに、おそらく世界史や地理の基礎知識(大学受験レベル?)はあったほうがよさそう
・冒頭にロシアは第二次世界大戦によるトラウマが大きい、みたいな記載があり、私はその時期の事柄を詳しく知りたかったが、あまり見当たらず少し残念だった。「当たり前に知ってるよね?」ってことかな〜
【私にとって】
・難しかった!一つ一つ調べて読んでたら終わらなさそうで、知らない固有名詞は飛ばし読み。
【印象に残った内容】
・ウクライナ国籍を持つ人のうち、自分をロシア人と思ったり、ロシア語を母国語と考える人は一定数(10%以上)いるのは驚きだった。
・この本が出版されたのは2021/7と、現在の戦争が大きく取り上げられる前だがやはりNATO、ウクライナといったキーワードは頻出だった。今回怒っている戦争はプーチンの気まぐれだけではない気がしてきた。