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誰しもが息を吸うように地図を使うようになった時代において、確かに地図リテラシーは不足している。本書を読んでいて気付かされたが、地理は必修科目ではなかったという点も影響していそうだ。
「主題図」を軸に地図を正しく読み解く「リテラシー」を身に着けてゆく本書の狙いは正鵠を得るものだ。
位置情報・地理に関わる人間はもちろんだが、「よくわからないけれどもスマホの地図をつかってる」といった方々にはぜひご一読いただきたい。
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図書館で借りた。
「地図好きだし、地図の本読んでみよう」で軽い気持ちで借りたが、瓢箪から駒。名著だった。
単純な「地図の読み方・描き方」の本ではない。ニュースを正しく読み解く方法、統計・プレゼンに騙されない方法、引いてはデザインや物事をわかりやすく伝える手法と、幅広い観点で学びがある本。広さだけではなく奥深さまで感じさせた。
早速、著者のTwitterをフォローさせてもらった。要注目。
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国連のSDGs ピストグラム(直感的な絵文字) 17種と多色円マーク
一般図と主題図(thematic map 特定のテーマを強調した地図)
2019年長崎でボーリング調査・鉄道トンネル貫通 2万5,000分の1地図を使用していた・80メートルズレと報道→地図上で50メートルは2ミリ・中縮尺地図を利用する事が間違い
2019年防衛省の基地選定 グーグルアースで山影となる地を計算 道路標識の角度・勾配10%(角度では5.7度)印象が異なる
北朝鮮からのミサイルの射程報道 メルカトル図法に同心円を描くのはおかしい 平面の地図に3次元のミサイル弾道を描こうとした場合→日本のどこ上空を通過するのかが重要
メルカトル図法→歪みが少ない赤道付近 日本、ロシア…赤道付近に移動させて比較すべき The True Size of
面積を揃えた地域メッシュ
スタージェスの公式 データ数nとすると階級数は1+log_2 n→データの個数によっていくつにグループ分けすれば良いのかの目安
全国1741市町村であれば11か12
円グラフ pie chart (グラフは軸があるモノに使うのが正しい)
南北方向の線を子午線 東西方向→ ぼうゆうせん ????
北を表すマーク 世界地図で使うのは間違い 日本で東経135度の場所以外はズレる
看板 自分で回す事ができない地図は地図に向った方向が上に書かれるのが一般的
地球の大きさ GRS80楕円体 赤道周長:40,075,016.686メートル 地球の扁平率は1/298
グーグルマップ 2005年登場 現在目にする世界の様子はほとんどがメルカトル図法 (ロシアの面積はオーストラリアの2倍☆オーストラリアにとっては迷惑?)
地球儀に糸を張って長さ計算 直線ではなく弧☆糸は円の一部・三角関数で弧の長さ計算可能
進路と方位は異なる 東京から真東の方位にチリ、真東に進み続けるとアメリカ
海図はメルカトル図法で製作する事がIHO国際水路機関決定 メルカトル図法に描いた直線→真北に対して一定の角度で進み続けた進路
日本の標高0m→東京湾平均海面
GPS アメリカ国防省が開発、運用する衛星測位システム
GNSS global navigation satellite system
日本の準天頂衛星システム みちびき
エケルト図法 本来点である南極、北極を直線で示す
天気図 アルベルス正積円錐図法
2007年 地理空間情報活用推進基本法 行政機関からのデータが無償になった
衛星写真→×写真 satellite imagery 衛星画像 誤って訳されて浸透した悪例
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地図について基礎から説明されていて良かった。地球がどんな球体か、球面を平面に投影する方法、どんな地図をどんなときに利用するかなどうっすら知ってて理解してないことをきちんと理解することができた。座標については理解が不足してるけどまた読み直す。
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これはすごい!と思い、図書館で借りるだけではと思い、自分でも購入してしまった。
「GIS」について基本的な理解をしたいと思い、手に取ったが、「地図はなぜ読むというのか」とか、「地図を過大に信じてはいけない」など、地図というものを理解するために必要な基本知識が解説されていて、非常に読みやすい。
例えば「地図は真北になるとは限らない」というわけで、北極星を指す真北(しんぼく)と、磁気が差す磁北、地図上の北である「方眼北」があるという解説も「ああ、そういえばそうだったね・・」とぼんやり思い出したりした。
ほかにもGoogleマップをはじめとする各種地図の特徴を知り、正しく読む方法、理解する方法が示されていて面白い。
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地図に関する仕事をしているので。
なるほど、地図の目的が、「空間的情報を伝えること」である以上、
地図ごとの特徴や、心理的印象も最低限理解してないと情報が歪んでしまうのは必至なのだろう。
昔の人が自分の所有する領土を大きく書いてたりしてたように、あえてそう描画する側面もあるとして笑
作る側が、地図の要素(図法、注釈、表現技法、、)によってどのように変わるかは認識すべきなのは当然として、見る側もそのような「地図リテラシー」は持った方がいいよね。
Twitterでよくテレビの表現が不適切だ!ってバズってるけど、果たして、テレビを当時見てたとして貴方は気づけましたか?
はいと即答できる自信はない笑
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本書の冒頭で挙げられている、誤った地図の読み方について、それが誤っていることは分かった。
しかし、地図が提示された時、瞬時に直感的にその誤りの理由を理解できるだろうか。本書を読んで、地図についての1歩踏み込んだ理解が出来るようになったと思う。
データを可視化するという点においては、データ可視化入門(キーラン・ヒーリー著)に通ずるところがあった。
地図のみならず、データを可視化するという行為には、それに適した手法、読み方があり、意識して触れることが大切だと改めて認識した。
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情報やデータのビジュアル化としてエクセルでグラフを描くように、GISソフトを使って地図を一般の人が描ける時代がほぼそこまで来ています。その時に、不適切なグラフをエクセルで作るひとが居るように、不適切な地図をGISソフトで作成するおそれが非常に高いと予想できます。
不適切なビジュアル化の大元は、適切か不適切かを判断する知識が作成者に無いことであり、大きな問題となってくるであろう。その知識を身に付けるために必要な本がこれです。
地図の図法だけではなく、この図法でこのようなデータを示すと誤解を招く、という実用に役立つ知識も多く載せられています。例えば各都道府県の人口を色分けした図(階級区分図/コロプレス図)を人口そのもの(絶対数)で色分けするのは不適切であり、単位量(人口密度)で色分けすべきであること、など。また「浸水危険区域は赤と青のどちらで示すべきか」では色の印象の説明から詳しく解説しています。
また細かいところでは、地球楕円体やジオイドのこと、垂直と鉛直の違い(垂直は回転楕円体の面に垂直な方向、鉛直は重力方向の反対(ジオイド面に垂直)で天頂の方向)、更には垂直線も鉛直線も地球上の殆どの場所で地球の中心を通らないこと、などなど目から鱗が落ちる知識が大量に詰まっています。
特に「メルカトル図法は非投影図法であり、世間一般でよく説明される『地球に円筒を巻き付けて中心から光を当てて出来た影(心射円筒図法)』では無い」ことを知ったときの驚き!この本を読んで本当に良かったと感じた瞬間でした。
GISソフトで地図を作成するひとに最低限必要な知識が載っているので、教科書や参考書として必携の一冊だと思います。今回は図書館で借りましたが、購入予定です。
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これはとても良い本ですね。
ちょっと分厚いですが、内容豊富。地図の話だけあって、絵や図がたくさん出てきて、とてもわかりやすい。そして地図の奥深さもよく分かります。
内容は地図についてですが、表やグラフを作るときの類慰する点を学ぶこともできます。表紙に「データビジュアライゼーションの基礎としても有用」とある通りです。
自分がデータ作るときだけじゃなく、何らかの意図を持って巧妙に作られたデータに騙されないためにもこういうことを勉強しておくのは役に立ちますね。
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地図に関する教科書。
タイトルは地図リテラシー入門とあり、情報をいかに考察するかと言うよりかは、地図の作り方であったり、正確さ用語を詳しく説明してくれている参考書のようなもの。