紙の本
難解な制度
2023/05/14 12:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤和 - この投稿者のレビュー一覧を見る
税金の世界史といってはいるけれど、メインは欧米。それ以外に触れているのはメソポタミアとかそう言う時代の限られた区域だけなので、欧米以外の税金の歴史を知りたい人にはちょっと弱いかもしれない。
とはいえ、どのような理由で税金が課されているのかはその都度解説されているし、現在の徴税の問題点なんかも書かれている。
最後に筆者が描いたユートピアは、実現したらいいなとは思うけれど、無理だろうな感が強い。
まさにユートピア。
投稿元:
レビューを見る
全てを網羅する訳ではなく、英米仏の税制とそれによる影響をトピック的に取り上げ、古代から近代の改革例、現代のグローバル化、デジタルやIT、仮想通貨等に対する現代政府の税制の不備と、未来への提言。
著者は金融ライター兼コメディアンだそう。面白いのはそれ故か。
投稿元:
レビューを見る
いや〜勉強になりました。世界史というのは税金を理解しなければ本当のことはわかりませんね。たとえばアメリカの独立戦争ですが、今まで私は、イギリスがアメリカを搾取して厳しい税金を取り立てていたと思い込んでいました。でも実際は、イギリス政府は財政赤字に苦しみ、イギリス人はアメリカに渡った人よりも重税に苦しんでいたのでした。
南北戦争も奴隷解放がメインテーマではなく、北部にとってドル箱の南部を独立させたくなかったから、北部が挑発して起こした戦争でした。
国家としての行動の背景には必ず財政事情があるということですよね。
投稿元:
レビューを見る
全ての政治家に読んで欲しい。戦争によって増税が行われ、現在のような高負担国家になってしまった実状がよくわかった。社会主義的民主主義により、高負担高福祉が良いかのような錯覚に陥っていたが、資産インフレを起こす事により、資産家と国家に搾取されるのは庶民であり、小さい政府の方が健全な発展を遂げるのではないかと改めて感じた。
投稿元:
レビューを見る
面白かった。現代日本の税制含め税金の知識に乏しい私でもわかりやすい内容でした。
文明の黎明からこっち税のない社会はなかったし、基本いたちごっこを延々続けてきたしこれからも続けていくだろう、という話の流れでメソポタミアから現代、また未来の税制の話と続け、著者の提唱するユートピアの税制の話で終わる。
提唱されているサブスクリプション型税制というのは面白いな。前半で紹介されていた古代ギリシャの自主的な納税の進化版というかIT時代が生き返らせた古代の叡智みがある。わからんけど。
イギリスの著者だからかイギリスの話が一番ボリュームあり、ついでアメリカとフランスの話が多かったかな。イギリスは全時代触れててイギリスの歴史の勉強になる。アメリカは南北戦争の話に詳しかった。フランスもいくつかの時代に触れてる感じだったけど個人的にフランス革命の印象強かった。韓国と日本は複数回名前出てきたくらいであまり触れられてなかった。日本の国債赤字に触れるならもうちょいつっこんでくれよ〜と思った。日本の名前出たあとに国債をどこが買っているかでまた性質が違うよねって話をしていたので…
345
投稿元:
レビューを見る
大抵の税金は戦費のため。
われわれが姓名を名乗るようになったのも徴税のため。
ヨーロッパでは13世紀まで平民は姓を持たなかった。
人頭税の徴収の際ら人々を区別するのに便利だから。
人類初の公式の税制。
「エスレトゥ」=古代の10分の1税
「ラッファー曲線」=最適な税率に設定することにより政府は最大の税収を得られるということを示す曲線。
高すぎる税率は経済活動を抑制し、むしろ税収を減らす恐れがあるため、その場合減税によって最適な税率まで下げる。
南北戦争の原因は奴隷解放のためではない。
南部を離脱させないため。
南部の連邦税収の75%を支払っていた。