紙の本
平安時代の庶民
2023/08/06 11:02
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投稿者:lakergirl - この投稿者のレビュー一覧を見る
ぼやっとしか知らなかった(知ろうともしなかった)平安時代をざっくり知ると、京都旅行が楽しくなる、と思って読んでみました。町の見方が変わった気がします。細かいことが知りたいわけではないので、ちょうどいい感じ。
また、庶民に関する情報も、1ページだけですが掲載されているのが、他の書籍に比べてマシ。
1000年前の庶民に関する資料はほとんど残っていないでしょうし。
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平安時代の通史として、ざっくり把握できた。
前半、中盤は藤原氏、後半は平家が牛耳る中、天皇が院政を利用して反撃。魑魅魍魎も跋扈するドロドロの時代だった。
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長い平安時代の流れが、右側に。
地理や平安京の建築配置図が左側に配され、見やすく中学校や高校時代の教科書よりわかりやすい。
全ての歴史書がこういう作りなら、社会科嫌いはいなくなりそうだと思う本。
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平安時代を4つに分けて解説している。
天皇親政と藤原氏
藤原氏の権力掌握
藤原摂関政治
院政と平氏政権
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NDC 210.36
[累計25万部を突破した『地図でスッと頭に入る~』シリーズ。江戸時代、鎌倉・室町時代などの時代区分に比べ、400年という長きに渡る平安時代。平安遷都、源平合戦、世界最古の小説『源氏物語』の成立、平将門の乱など、部分的に歴史事象がクローズアップされながら、全体の流れや背景がいまひとつ掴みどころのない平安時代を、わかりやすい解説と豊富な図解で読み解く。]
〔一部内容抜粋〕
第1章 天皇親政と藤原氏 天皇親政の影で、藤原四家の争いに決着がつく
・天皇親政による政治改革が進むなか藤原四家の主導権争いが続いた時代
【蝦夷遠征】東北植民戦争は、坂上田村麻呂の勝利と徳政論争によって終焉を迎える
【最澄と空海の入唐】入唐留学したふたりの僧により密教が平安の都を鎮護する仏教になる
【伊予親王事件】平城天皇と藤原式家の思惑が一致か?天皇の異母弟が、謀反の噂だけで南家の有力者とともに排除される
【平城太上天皇の変(薬子の変)】朝廷の分裂解消とともに、藤原氏の権力闘争に終止符が打たれる
第2章 藤原氏の権力掌握 藤原氏によってライバル氏族が次々に排斥される
・藤原氏が対抗勢力を次々に排除し、摂関政治の足場を固めた時代
【承和の変】皇太子を報奉じた謀反計画の発覚で、橘氏が没落し、藤原北家の権威が高まる
【応天門の変】朝堂院の正門炎上事件が藤原氏の躍進と伴氏の没落をもたらした
【阿衡の紛議】藤原氏の専横に不満を募らせる宇多天皇により菅原道真が抜擢される
【遣唐使の停止】菅原道真によって遣唐使の停止が建議され、260年の歴史に終止符が打たれる ほか
第3章 藤原摂関政治 権力を掌握した藤原氏が全盛期を迎える
・対抗勢力をすべて排除した藤原氏内部で、氏長者を巡る熾烈な争いが展開された時代
【平忠常の乱】東国に割拠した平氏の反乱が、源氏の東国進出の契機となった
【末法の世】終末観が漂い、浄土思想が流行した平安後期、貴族も庶民も極楽往生を願っていた
【藤原氏全盛の終焉】外戚関係のない後三条天皇の即位とともに、藤原氏隆盛の時代が終わる
【荘園整理令】後三条天皇による延久の荘園整理令が朝廷の収入を大幅に回復させる ほか
第4章 院政と平氏政権 平清盛によって武家政権への道が開かれる
・院政下で政界に進出した武家が政争に決着をつける原動力となり、主役となった時代
【奥州藤原氏の繁栄】奥州に支配を確立した藤原氏が平泉を中心に黄金文化を築く
【院政の始まり】摂関家の力が低下する一方で、上皇が政治の実権を掌握し、院庁が政治の中心となる
【平家の海賊退治】海賊と謀反人追討によって平家一門が徐々に勢力を伸ばす
【鳥羽上皇と宮中の争い】天皇家と摂関家の保元の乱へとつながる対立に、武家が動員される
【保元の乱】朝廷の政争に武士の軍事力が決着をつけ、その力を見せつける ほか
~コラム~
平安貴族の装束/平安貴族の1日/平安貴族の一生/平安貴族の隠居と死/平安貴族の喧嘩/平安武士の暮らし/平安京の人々の暮らし/平安京の怪異と呪い ほか
〔監修者〕
繁田信一(しげた・しんいち)
1968年、東京都に生まれる。東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了。現在、神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、東海大学文学部非常勤講師。専攻は歴史民俗資料学。 王朝時代の天皇、貴族、庶民の姿を活写する著書多数。『陰陽師と貴族社会』『呪いの都 平安京』『天皇たちの孤独』『かぐや姫の結婚』『紫式部の父親たち』『下級貴族の王朝時代』など。
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縄文時代からはじまった『地図でスッと頭に入る』日本史シリーズ。次は弥生かな?と思いきやいきなり平安。間の時代が図書館に置いていないだけかと思ったけど、調べても見つからず…
次期大河の予習だと思って読んでみることにした。
時代や文化をただツラツラと辿るのではなく、藤原氏の栄枯盛衰をバックボーンに章を進めている。範囲としては、平安京への遷都から源平合戦まで。(試験範囲の発表みたいになった笑)
平安時代特有のみやび×2した雰囲気(何じゃそりゃ)が苦手なので、それらを強調せず要点を着実に押さえてくれる感じが有り難かった。そこに清少納言さんのクスリとくるプチ解説が加わることで、全体のバランスが保たれている。
「平安時代は名前ほどには平安ではなかった」
「華やかな王朝文化の中で渦巻く貴族の陰謀と武士の野望」
これらの言葉通り、貴族武士関係なく権力の奪い合いが全体を通して顕著。藤原氏といえば真っ先に道長が思い浮かぶが、道長までの他氏追い落としがまた凄まじかった。
例えば969年の安和の変。
藤原氏は左大臣 源高明(たかあきら)が天皇の外戚になることをかねてから恐れていた。そこで源満仲という人物が起こした安和の変に乗じて謀反の嫌疑をかけ、左遷に追い込む…。
ちなみに次期大河には、この高明の娘が登場するという。後ろ盾をなくし、父親の仇が牛耳る宮中で鬱屈した想いを抱えているとの事。恐いけど汗、事件を経てどのように進展していくのか注目していきたい。
薬子の変(810年)では対立する平城(へいぜい)上皇のいる平城京に向け、嵯峨天皇が坂上田村麻呂の軍を派遣。結果は嵯峨天皇側の勝利。朝廷の権威は嵯峨天皇の元に一本化、腹心だった藤原氏の権力も確立された。
794を過ぎてもまだ平城京が機能していたり、坂上田村麻呂も蝦夷遠征以外で活躍していたことが自分にはビックリだったけど…。
他にも色々と意外性に満ちていた。
縄文時代では縄文人らの列島を跨いだ幅広い社会活動がそれに当たったが、今回は活発な貴族たちに驚かされた…とでも言おうか。それこそ、みやび×2した雰囲気(2回目)が霞むほどに。
読んだ人はみんなビックリしたと思うけど、貴族間でもケンカをしていたらしい。
言葉の裏を読んでそれとなく仕返ししたり歌を詠んで嫌がらせをするような手ぬるいやつではなく、ガッツリ体を張ったやつ。『今昔物語集』のような作品内だけでなく実際にあった事例まで取り上げられており、日常的にも平安ではなかったことがひしひしと伝わってくる。
宮中を飛び出しても疫病や災害・果ては異民族の襲来と、悪い意味でも退屈しない時代だった平安。古代史はどうも輪郭がはっきりせず苦手だったが、本当は残像が残らないほど目まぐるしかったのかもしれない。
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日本地図や系図、図解などを用いて平安時代の歴史の流れが学べる。思っていたより結構内容が濃い。日本史をきちんと勉強したい人におすすめしたいです。
また、歴史の解説だけでなく平安時代の人々の生活やエピソードなども間にあり、そちらも面白い。
ただ、詳しいが故に少し難しい印象を受けた。また、地図や図解も少しごちゃごちゃしている感じ。
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平安遷都から源平合戦の平家滅亡まで、40のトピックに分け、見開き右に説明文、左に図や地図で解説。特にいいのは、貴族の生活のページもあること。こちらも見開き1ページ、または半ページで、一日の流れ、装束、結婚、死、年中行事、住居、遊び、喧嘩、女性の仕事、後宮の仕事、平安武士の暮らし、平安京の怪異と呪い、などが図示されている。
最初に章立てを1ページで示し、藤原氏の動向から4期に分けると流れが理解しやすくなるとし、さらに簡単な説明をつけている。
1.藤原四家による権力闘争の時代
2.藤原氏による他氏排斥の時代
3.藤原摂関政治の全盛時代
4.藤原氏の衰退
このページを読めば平安時代の概観がつかめてしまう。といってもある程度のうっすらとした知識があってのことだろう。
2021.10.1第1刷第1版 図書館