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<目次>
はじめに
第1章 吉原遊郭の誕生
第2章 遊郭とはどのような場所か?
第3章 遊女はどんな人たちか?
第4章 男女の「色道」と吉原文化
第5章 吉原遊郭の三六五日
第6章 近代以降の吉原遊郭
終章 遊郭をどう語り継ぐべきか
<内容>
この時期に田中優子がなぜ?だったのだが、中世から江戸初期は、「遊女」は売春よりも芸能に重きがあり、様々な日本の芸能のルーツになっている(歌・楽器・踊り・工芸品・服・化粧など)ことだ。むろん、ジェンダー論から見ても必要な所はあるのだろう。ただこの本は興味本位ではなく、微に入り細に入りではなく、本筋をサーっと流す感じ。歴史上の(吉原)遊郭を学ぶにはいいだろう。
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経済が廻る一端としてとても興味深く読了。
京都の島原に伝えられていることとは違う論点で解説するのは大変結構だが、著者の価値観[人権擁護]をところどころ挟んでくるのが面倒くさい。
一方的な観点によりいろんなところに齟齬が発生し、そこで働く人たちが苦労しているのも事実。
その人たちの人権は?
地下に潜り込むことにより余計にややこしくなる。
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遊廓とはただの風俗場という認識だったが違った視点で面白かった。芸としておもてなしとして、遊女はかなり優れた人だったというのも驚きだった。読みきれないところもあるがかなり満足した。
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最近、時代劇を見なくなりました。というか、好んで見ていたのは必殺仕事人のシリーズくらいでしょう(中村主水が出ていた方)。ドラマの中でたぶん遊郭と呼ばれるようなものをちょくちょく見かけました。花魁道中というのも見たことがあります。華やかな姿で、自信をもって歩いているように思えました。でも、結局は皆、借金のカタに自由を奪われて働かされている女性なのですね。それでも、客相手の仕事に就くわけで、お茶やお花をはじめ教養はいろいろと身につけていたとのこと。当時、時計のねじの調整ができるというのが特殊技術だったわけですね。年中行事なども行われ、遊郭は文化を継承してきたわけでしょう。遊女たちは長くその中で仕事をしていると、自分の仕事に誇りを持つようにでもなっていたのでしょうか。そのあたりの気分がちょっと分かりません。男性には「女性を性の対象としてしか見ない」というような人が多くいたわけでしょうし、それを割り切ってできていたものなのか、どうなのか。それと、遊郭という場所自体ですが、新宿歌舞伎町みたいな、何か繁華街の中の歓楽街と呼ばれるような場所とのイメージがあったのですが、どうも畑の中にポツンと人工的に作られた街だったようで驚きです。その郭の中だけが、パッと華やいでいたということなのでしょう。不思議な空間です。「千と千尋」のトンネルを抜けた先のようです。著者も最初から書かれていますが、二度と同じようなものをつくってはいけませんが、でも、文化や行事など残しておきたいものも数多くあるのは確かです。歴史をきちんと学ばないといけませんね。
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遊郭と聞くと煌びやかで雅やかで不夜城って呼ばれる現代のネオン街よりもっと格式の高い大人の遊び場って言うイメージがあったが、ジェンダーの観点や歴史的な目線で見ると色々違うものが見えて来て面白いかった。途中ダレてきたけど、まとめが良かった。歌舞伎に女性は禁止って言うのは知っていたが、元々は女性のみでやっていたと聞いて、過激になっちゃったんやろぉなぁ、と想像してみた。
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●なぜ読んだか
→遊廓というものがどんな場所なのか、
遊女とはどんな女性たちだったのか気になったから。
●感想
→遊廓とはどんな場所でどんな遊女たちがどんな理由で働いているのかを知れた。歴史には疎いため少々聞きなれない用語が多く何度も読んでしまう部分もあったが、大まかに遊廓というものを知りたい人にはいいと思う。
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裏と表が良く描かれており、一つの流行発信基地であることが分かった。蔦屋書店の由来も何となくわかった。
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江戸の捕物帳、人情もの等々に出てくる色街の裏表について整理して書いてあるのだが、いちいち説明されなくても知ってたよ〜、というぐあいに読めてしまったのが驚きというか、時代小説の効能とでもいうか…
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<目次>
はじめに
第1章吉原遊郭の誕生
第2章遊郭とはどういう場所か
第3章遊女とはどんな人たちか?
第4章男女の色道と吉原文化
第5章吉原遊郭の365日
第6章近代以降の吉原遊郭
終章遊郭をどう語り継ぐべきか
おわりに
芝居、芸事のスタート地点でもあった、吉原。
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遊郭を現代日本文化が構築された場所として話が展開。文化的な目線で遊郭を捉えた内容で非常におもしろい。
タブーだけど、そうじゃない。けど、二度と現れない。
芸と性とが一緒だった時代から、
芸は男へ、性は女へ。
日本の男尊女卑の考えの根幹にも繋がる。
太夫たちが文化人だったということもまたおもしろき。
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鬼滅の刃の放送でも「子供に説明できない」と、疎まれる遊郭。炭治郎のいる大正時代ならそうかもしれない。でも江戸時代には、文化人がこぞって足を運ぶ、格式高い社交場があったという。光と闇が混ざり合う、白黒つけられない存在で、いいじゃないか。
※※※※※
■ Before(本の選定理由)
遊郭が江戸の文化発展に寄与したって?
何故そんなことを言えるのか、気になった。
■ 気づき
遊郭は、歌の文化、もてなしの文化、文芸にも影響を及ぼした。トップ層だけの話だが、そんな時代もあった。食事が芸術を言えるのと同様、欲求を昇華した匣が、遊郭という存在だったと思う。
■ Todo
印象だけで毛嫌いしない。でも制度上の闇もあるので賞賛しない。白黒つけない。
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以前から興味のあった分野だったので読んでみた。
前知識は多少あったものの、詳しい遊郭の成り立ちであったり、芸者な一面だったりが見れて面白かった。特に遊郭が廃れていく歴史は全く知らなかったのでつい唸ってしまった。気づくの遅くない?!って思った。井戸の中の蛙状態だったのかなぁ。
あと歌舞伎とは切っても切れない関係みたいで、さらに興味が増した。著者によって見方・考え方に差が出てきそうだなと思ったので、もっと色々読んでみたいと思う。
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「遊郭と日本人 田中優子著」読了。なんとなく、AV業界に似ているのではと思った。庶民の手の届かないはかない存在。
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遊郭は日本の文化を作りました。喜多川歌麿や蔦屋重三郎などがここから誕生は非常に興味深いです。誰もがもっている遊女のイメージ。実際のところどうだったがわかりました。
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江戸時代の風俗ってどんなんだったか〜ってお話
昔は今で言う本番までしてあげることが多くて、ただコンドームがない時代だったから性病で若くして(27-28くらい)亡くなる遊女が多かったそうね。
今と違うのは、当時の遊女は茶道とか華道の作法を知ってて、歌が読めて文が書けてととても教養が高かったそう。だから大名とか商人の奥さんも驚くくらいで、「正妻に迎えてもいいんじゃない?」と奥さんから提案された記録もあったそうよ