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社会人になって2〜3年目まで、ずっとお金のことや将来が不安で仕方なかった。だから、仕事を辞めるなんてとんでもないと、ストレスで半年間生理が止まっても働き続けた。
その頃に感じていた気持ちをを具体的に現したような状態が描かれている。どん詰まりの様に感じたり、自分のことにいつも自信がなかったり、誰かの棘のある発言にいちいち反応してしまったり。
もうだめかもと、限界を察知できるのは自分しかいない。周りが何と言おうと、自分をかばってくれるのは自分しかいないのだ。どんな手を使ったって、思い切り逃げ出したってかまわない。
そう気づくことができると、生きるのが途端にしんどくなくなった。
そんな今までを少し思い出した。
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休職した時の安堵と不安の狭間に苦しむ気持ちや
夢が叶った瞬間から不安になる気持ち。繊細な心の動きがわかるお話です。また、衝突があっても、お互い必要として補い合える関係にホッとする、出会えて良かったお話でした。
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社会人になったって、完璧な大人になれるわけじゃない。
結婚して夫婦になったって、相手のことを支え切れるわけでもない。
自分だけで力んで生きなくても、お互いさま、自分の足りないところは相手を頼りにしていいんだということをじんわりほっこり感じられる話でした。
最後のシーンみたいなセリフ、私も言われてみたい。本好きとしては。
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学生の頃に描いていた未来と現実とのギャップ。
多かれ少なかれ誰もが感じるものだと思う。
それに対して感じるストレスは人それぞれなんだけど、過敏な人は「毎日世界が生きづらい」のだと思う。
でも、一番身近なところに良き理解者がいてくれるなんて、美景と雄大は幸せなんだろうな。
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ADHDの美景(みかげ)と、恐らくはHSPの雄大(作中にはHSPという言葉は出てこないのであくまでも私の受けた印象)。
生きづらさを抱える夫婦は、職場で・パート先で・ようやく掴んだチャンスにおいても、うまくやれずに思い悩む。
それでも二人は、鬱になったり適応障害になったりしながらも「あるべき思考」や「自責思考」の呪縛から、少しずつ自らを解放していく。
2人の気質や障害を察知しているかのように寄ってきては心無い言葉を浴びせて来る高橋や絵里奈のような人間が本当に吐き気がするくらい嫌いだと思った。自分の薄っぺらさを紛らわすために、人を見下して言葉のナイフを振り翳すのはやめろ!
それでも、そういう輩を切り離して「いてくれるだけでいい」と互いを受け入れ合う夫婦の姿が清々しかった。
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二択では言い表せない感情があったのに、それに耳を傾けてくれなかった、理解しようとしてくれなかったという悲しみは、いつしか、「母には何を言っても無駄だ」という失望に変わった。
夫の悩みを解決する方法が分からず、家計を担えるようにパートを始めてもそこでストレスを溜めるばかりで、家事も疎かになって、うまくいかない自分を責める妻の気持ちを、想像することもできないのだろう。
確かに、書店に行くと、何か新しいことをしてみようかと、前向きになる気がする。ネットとは違って、自分が意図しないところで、新しい情報が目に飛び込んでくる。
仕様書、目を通しました。プログラマーになって十五年経ちますが、こんなに丁寧な書類が、こんなに早くあがってきたのは初めてです。ありがとうございます。
素直に、嬉しかった。
なるべく相手に伝わるように、見やすい書類を目指してきた。伝わったんだ、と思う。
復職して大切にしてきたことが、少しずつ評価されるようになってきていた。それは無理をして相手に合わせることではなく、自分の中で譲れないと思って、敢えて空気を読まずに貫き通してきたことだった。
「・・・ひきこもり主婦が、いきなり東京の出版社のエリートに会うのは、荷が重い」
夢が叶えば、すべてうまくいくと思っていた。ずっと非正規雇用で働いてきて、立派な学歴や、特別な技術もない。そんな自分が、いつかまた夫が辛くなったとき、「お金のことは私がなんとかするから、なにも考えずに休んで」と言えるようになるには、夢を叶えるしか、作家になって小説を出版するくらいのことが起こらなければ、無理だと疑わなかった。
「いろいろ買ってきましたよー」
「俺は考えたのよ。なんで穿くパンツがなくなるのか。どうしたあrなくならないのか。その結果がこれよ。なくなるなら、増やせばいい」
「これで平日、一度も洗濯しなくてもパンツがなくならない!」
パンツの横で決め顔。その落差に涙と笑いが一度に押し寄せた。いい夫でしょ、もっと褒めてもいいよ、とタグを切る雄大は、本当によく美景のことが分かっていた。洗濯ができないからといって、通勤前や帰宅後に夫に選択をいてもらいたい訳ではなかった。きっと申し訳なさと不甲斐なさで、もっと自分を責めると思う。それに、動ける日もあるのだった。自分のペースで、できると思った瞬間になら動ける。雄大が「できないなら俺がやる」と仕事を取り上げず、二人ともが困らない方法を考えてくれたのが嬉しかった。
「・・・前は自分自身を疑っている感じがしました。自分が悪いんじゃないか、がんばれていないんじゃないか。そういう風に。だけど今は、ただ、行きたくない、と。でも」
「・・・夫は多分、今、自分のことは疑ってないと思うんです。自分の仕事のやり方が間違っているとは思っていなくて。ちゃんと自信を持っていて。でも、行きたくないって。どうして行きたくないんだろう」
「すべてにお金をかけるのは無理だけど、自分が大切なものには、ちゃんとお金を使いたいなって思った。それが、自分の価値観なんだろうなぁって。ついついケチになっちゃうけど」
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共感できる所が少なく、意味のわからない内容だと感じた。今は学生なので、歳月がたった後、もう一回読んでみたい。
ただ、現代の夫婦の関係性、年月によって変わる価値観、考え方を如実に描写していると感じた。付き合っていた頃と夫婦になった頃と何年も経った頃の心境の変化が詳細に書かれていた。章ごとに交互に夫と妻目線で物語が進んでいくので、お互いが自分とパートナーのことをどう思っているのかが、逐一わかる。そのため、気持ちが噛み合わず衝突したり、逆に想いが通じあったりすることが何度もできてた。リアルな夫婦像を表している。
夫が妻のことを大切に想う気持ちが伝わってきて、心優しい夫だなと思った。お互いが歩み寄りながら、共に生きて行こうとする姿勢を見せてくれた。
悩みを抱えた夫婦に寄り添った作風だと感じたので、そういった夫婦にはぜひとも読んでいただきたい。
最近の本なので、コロナ禍の描写があった。コロナ禍を書いた小説を読んだことがなかったため、新鮮だった。病気と闘っているのではなくて、マスコミと闘っている所と、テレビを観るといつも誰かが誰かを批判していると書かれた所が印象に残った。コロナ禍が変わった日常を的確に表していると思った。
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無神経な周りの声にも
自分の気持ちも
なかなか折り合いがつけれず
夫婦そろって 自己嫌悪の日々
毎日 生きづらさを感じながらも
二人はだんだん成長していき
世界と折り合いをつけていきます
二人の成長物語に
明るい希望が見えて ほっとします
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毎日世界が生きづらい
宮西真冬さん。
ADHDであったり、
適応障害であったり、
生きづらい世の中であったり、
わたしは、主人公の父に似て、
まぁ、いいか。
と、気持ちを切り替えられるほう。
でも、
ちゃんと、合う人が側に居るんだなぁー。
いい夫婦だなぁー。
と、思いました。
毎日世界が生きづらくても、
ゆっくり自分のペースで歩いていけたらよいな。
表紙のセキセイインコ
ピピ
が可愛いなー。
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なんだか身近にいる人間に当てはまる事が多く。
読んでいて目の前が明るくなるようだった。
確かに生きづらかっただろう…。
病気があるなし関係なく
誰しも自分の得意とすることを
好きなことを、
好きな人のためにできることをでき、
真っすぐに生きていけるといいなぁ
と心から思った。
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タイトルどおりの内容で、生きづらさを言葉にしたらこんな感じなんだなーと思った。
メンタル強め、楽観的、と思っていた自分でさえ環境によっては落ちるのだと知ってからは、そんなの気のせいだとか気の持ちようだとかは思わない。
ただ、生きづらい人と合わせて歩めるかと言うと、たぶんしんどくなって距離を置いてしまうので、この夫婦の在り方は尊敬レベル。
冷たいようだけど、自分のメンタルを保つ為の自己防衛も必要で、そこに愛情があればどこまで寄り添えるのか未知数。
文中の、死にたくても一緒に行きよう
が、この本のメッセージかな。
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今の世の中、生き辛さを感じていない人なんているんだろうか?
私も日々、何かしら生き辛さの種を拾っては、それを必死に消化していく事の繰り返しだ。
本作の主人公、小説家の妻と会社員の夫もご多分にもれず、仕事や日常生活で生じる雑多な出来事にもがき、苦しんでいる。
夫婦、親子、友人、様々な関係性が描かれるが、其々が発する言葉のキツさにたじろいでしまう。
あのピリピリとした独特な空気感はきっと誰もが一度は経験して来た事があるはずだ。
皆、自分とは違う人間。
全て分かり合える事はなくとも生き辛さを共有する事できっと生きていける。
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題名の通り、生きづらい主人公夫婦。
職場でのストレスで鬱になる夫、成功してもその先に良くない事が起こりそうで心療内科を受診する妻。結果ADHDと診断される。
お互いが相手を思いながら、自己肯定感が低い為に疑心暗鬼になる。
一気に読んだけれど、何かモヤモヤが残る話でした。
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泣いてしまった。
そして、羨ましいと思った。
あなたがいてくれるだけでいい。
実際には、なかなか言えない。些細なことでイライラしてしまうし、それを相手のせいにしてしまう。
私もよく怒られて、100%、私が直すか、我慢する。私が歩み寄っている。
では…。それでも、主人に、いてくれるだけでいいって、果たして言えるだろうか…。
正直…言えない。ただ、争いたくないし、怒られたくないから、我慢しているだけ…。
だから…生きづらいって思ってしまう。
旦那さんが歩み寄ってくれて、羨ましい…。
お互い…半分ずつ歩み寄れたら…どんなにいいだろう…。
世界は生きづらいと思うけど、この2人はお互い信じ合って、2人で補い合いながら生きて、とても幸せだと思う。
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奥さんの美影と旦那さんの雄大、2人それぞれの視点で進んでいくお話
読書しているというよりは、夫婦が葛藤しながらも支え合いながら日常を送っている....そんな様子を垣間見ている感じ。
美影も雄大もそれぞれ人間関係に悩んでストレスを溜め込んでいるんだけど、その描写がすごくリアリティがあって共感できました。