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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治の世、相場師でもあるお坊さんの慌ただしい日々。
ラストがフワッとしていてあまり印象に残らないこと、お坊さんにして相場師という設定がそんなに活きてない。
暴漢の一人・沼田さんはあれからどうなったのか。
ずっと一攫千金を夢見て無茶をしているから哀れ。
紙の本
面白かったです
2022/03/14 12:03
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投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治の東京を生きるお坊様の話です。著者の別作品しゃばけシリーズ同様のゆるい謎解きですが、ゆったりとした江戸の世はとうの昔。維新より20年も経ってしまいました。昔を回顧しつつも、激動の明治になんとか合わせて生きようとするお坊様がとても興味深かったです。
紙の本
移りゆく日々を書き留める
2022/02/24 05:58
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治20年頃の東京浅草の寺が舞台。
東春寺の僧侶冬伯が一井の人から相談を受け、一捻りされた解決策で人々を助けてゆく。
しかし冬伯は突然亡くなった師僧の死を調べていた。
日本は江戸から明治に変わり、人も町も大きく変わっていった。
そこには弱い人たちは大勢の人たちの犠牲になることもやむを得ないと考える政治家の思惑があった。
いつの時代もと思ってしまうが、常に変わり続け、その変化に取り残されない様に必死で追いかける庶民の姿が間違いないものと思える。
日々の移り変わりに気づけるように日々を書き留め続ける。
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明治20年、東京浅草の東春寺は相場師も兼ねるユニークな僧侶・冬伯と弟子の玄泉が切り盛りしている。そんな中、檀家から舞い込むよろず相談に応えていてた。
お気に入りは「維新と息子」。
老舗の北新屋の跡取りの昌太郎は、産まれた時に同じ時に男の子を産んだ小間物屋・井十屋の奥さんが出産で亡くなり、昌太郎の母が母乳をあげていた。それを姑に見られて我が子だと主張しているのと逆の子を跡取りだと言われて、姑と大揉めになり関係が悪化。悪がった井十屋は産まれた子供を引き取りにきたが、その事が後々事件に発展し…
結局、どちらが本当の昌太郎なのかは解らないけれど、井十屋の息子の文吉が借金を抱えている事実が発覚。それでも嫁と子供を守るためにその借金を肩代わりしてでも実家と縁を切った昌太郎が格好いい。冬伯げそのお金を貸してくれて、尚且つ書面でしっかり残すアドバイスをくれたのも良かったです。
ひょうひょうとしててもきっちり物事を見極める冬伯の裁きは見事でした。
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は一時廃寺となったものを冬伯が相場で稼ぎ買い戻した東春寺に住む冬伯と弟子の玄泉。
廃仏毀釈や江戸から明治への移り変わりや、東春寺に持ち込まれる相談毎など楽しく読めるので、師僧の死にそこまで話の展開でこだわる必要性はない気がする。
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廃寺を建て直した僧冬伯、そして、
弟子の玄白のコンビが、寺を訪れる人達の相談事を聞き、悩み事を解決しながら、師僧の死の真相にふれていくという設定は面白いんだけど、ストーリーにあまり興味が沸かず、全体的にあまり面白くなかったかな・・・徳川埋蔵金との絡みとかが、「ん?」て感じで入っていけなかった。
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明治20年の東京浅草の寺町、東春寺が舞台
渋沢栄一が「徳川バンザーイ!」と叫び
上野の不忍池の周りで競馬に歓声が、あがっていた時代の話しです。
短編5偏
家族がいても孤独な人。
家族も無く、残飯を食べ、生き抜いて、貧民窟から這い出る為にあがき、もがき、苦しんでいた人達が、東春寺で縁がつながり、話が進んで行きます。
重い話が、何故か?軽やかに進みます。
畠中恵さんの力です。
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明治20年を舞台にした連作時代ミステリ。相場師でもある僧侶の冬伯のもとに訪れる様々な人たちと、彼らが持ち込む相談ごとや厄介ごと。それらをまるく収めるようにすると同時に、冬伯自身が囚われている師僧の不慮の死の謎にも迫ることに。当時の時代の様相に思いを馳せ、しかし今の世でも同じようなものなのかもなあ、と感じました。時代がうつろい変わっていくことはいつでも一緒ですよね。だからこそ柔軟な思考を持たなければ。
お気に入りは「維新と息子」。これは一番の難題だったのでは。確たる証拠を見つけることができなければ、事実がどうなのかということよりはほぼほぼ気持ちの問題なのですよね。今の世の中ならそこそこ簡単なのだけれど、この時代では到底無理だし。どうするんだろう……とはらはらさせられました。まあこの解決は、この状況では最善だったのでしょうね。心情的に引っかかる部分が残らないではないけれど、おそらくこれ以上の解決はなかったのだと思います。
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明治という激動の時代を洒脱に強かに生きる僧侶と、彼らを取り巻く人達から持ち込まれる問題を解決していくお話。
帯に「ミステリー感」を匂わせていますが、ミステリーではないです。
謎を解くというより、知恵を絞って問題を解決していく人情物で、テーマは「縁」。
本筋に「師僧の死の謎」がありますが、本筋よりも各話で舞い込んでくる問題解決の方が良かったです。
私的には2話目が1番良かった。
1話ごとに繋がっていく人の縁に優しさを感じせるストーリーで、私にとっての「縁」というものを考えるきっかけになりました。
主人公の冬伯さんが、人間味があり、御坊さんだけどとても身近に感じさせるフランクさもあり魅力的です。
そして、冬伯さんを支えるしっかり者のお弟子さん。
彼らの日々のやり取りがほのぼのしてて好きです。
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明治維新の混乱期を過ぎた頃。
廃寺を立て直した僧侶が、知り合った人達の相談に応え、少しずつ檀家を増やしていく。
混沌とした世情が現在に通じ、それぞれの主張に頷けた。
[図書館·初読·12月31日読了]
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明治20年。僧冬伯のもとへは困り事の相談に日々客人が訪れる。本日は店の経営不振に悩む料理屋の女将で……。僧侶兼相場師の型破りな僧侶と弟子の名コンビが、檀家たちの悩みを解決しながら、師僧の死の真相を追う。連作短編エンターテイメント!
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僧侶が主人公の物語なのだが、説教臭さは全くなく、かえって人間臭い印象である。江戸から明治に移り変わり、時代の流れに遅れないように生きる人々の懸命さや、乗り切れなかった人たちの苦悩もわかりやすく、寺の師弟の信頼関係も微笑ましい。悟りすましていない師僧・冬伯と、生真面目な弟子・玄泉のやり取りも心温まるものである。檀家がどんどん増えて、寺の運営が楽になってほしいと思う反面、このまま貧乏寺で、自由に動き回り謎を解く状態が続いてほしいとも思ってしまう。もっと東春寺界隈のことを知りたくなる一冊である。
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廃仏毀釈の波を被り、更に住職が急死し、廃寺となり、檀家も、墓すら他へ移されて、訪れる人も居なくなり、荒れ果ててしまった「東春寺」を、維新後20年も経った頃、買い戻し、立て直したのが、今の住職・冬伯である。
冬伯は、住職でありながら、相場師をして、寺を維持していた。
弟子の玄泉が一人いるだけで今も、人の出入りは少ない。が、誰の悩みも分け隔てなく聞いてくれるというので、檀家以外の者が、少しずつ寺を訪れ、愚痴をこぼしていく。
冬伯は、師僧の急死の訳を知りたいと思っている。
ようやく檀家も七人に増え、新たに檀家となった四人は、冬伯の為に、元住職・宗伯の死の真相を究明しょうと、策を練った。
何やら、とりとめなく、ぽわんぽわんとした内容。
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【収録作品】序/色硝子と幽霊/維新と息子/明治と薬/お宝と刀/道と明日/終
苦手な時代だからか、すいすいと頭に入ってこない。主人公の僧侶は作者らしいキャラで悪くはないのだが。
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江戸時代が終わり、明治が始まり、どんどん社会が変化していく時代が舞台。
廃仏毀釈や檀家さんがいなくなったお寺の困難さなども描かれていて、興味深かった。
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御一新で潰れた寺を相場師になった小僧が再建し、という設定もかなり変わっているし、そこに相談に訪れる人々の悩みの解決法も現実離れしてはいるのだが、なんとなくいい人情話を聞いた気になるのは作者の持ち味だったり筆力だったりするのだろう。