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紙の本
武士だけがあの時代を生きていたわけじゃない
2023/03/17 18:32
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
一読して、
なるほど。幕末とヮ、
そういう時代でもあったのか、
と膝を打ちたくなりました。
どうしても政治史的な視点からのみ
捉えてしまいがちな天保期以降の
変革期を市政の人々の動態に
着目して綴った新しい幕末史の本です。
紙の本
幕末・近代は普通の人にとって何であったか
2022/04/24 10:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校生では、日本史で幕末や明治維新くらいは学んでいるであろう。
近世の幕藩体制の動揺から近代国家の成立で開国と幕末の動乱というあたりになろうか。教科書はエッセンスを抽出しているから、味気ないものになるのはやむを得ないとして、やはり、支配層の視点が大半というところでは、本書の視点は出てこない。
第二次大戦後の教科書であっても、封建社会から近代という進歩史観からか、幕末は封建社会の崩壊、近代に入ることで良くなったという視点で、当時の社会は見えてくるのであろうか。
本書は、幕藩体制が崩壊する期間が長いことや尊王攘夷運動が普通の人にとって決していいとは言えず、日常生活に多大な影響を及ぼしたことを言及する。「幕末社会」という題名に込められたことは何かということになると思う。
序章 武威と仁政という政治理念
ここで、支配層と農民等の関係を説く。百姓一揆という非日常でのあり方で、階級闘争という鋳型にはめることをせず、藩主や代官という支配側に対する農民等の強かさで生活を守る抵抗ぶりを明らかにする。
第1章、第2章で徐々に武威と仁政の揺らぎしていく姿を浮き彫りにする。
第3章で、尊王攘夷運動が燃え上がり、在地社会にも広がっていく。在地社会を支えるリーダーや中堅層の姿が示される。
第4章で内戦と分断で苦しむ在地社会の姿を描く。各章で全国各地の史料を活用してより具体的に描くことで、教科書と違った側面を明らかにしている。
筆者は幕藩体制とは何かと理念的にアプローチし、なぜ崩壊したのかを問う。誰が崩壊させたのかを個人の姿(例えば坂本龍馬みたいな)に還元させるのでなく、社会的なネットワークが成立していく姿を描く。また、欧米列強が絡んでくることで、幕末の世界史的な観点からも見る。
普通の人から見れば、尊王攘夷運動や徳川家を始め、武家を残そうとする勢力と尊王を掲げる官軍により、放火、略奪等による被害は大きいものであったことにも触れることにより社会にとってどうだったのかを問う。
一度、本書を読まれ、幕末社会とは何かを考えてほしい。
紙の本
高校日本史の授業で取り上げられない地域を取り上げている点が秀逸です
2022/03/13 14:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者はかつて、予備校で日本史講師として働いていたそうです。
当書では、高校日本史の幕末時代ではおそらく取り上げられないだろう地域に焦点を当てている記述が多々見られます。そういった地域を取り上げている点に「著者が単に大学に合格させるための日本史を教えるだけの能力止まりではなく、日本史をこよなく愛する深さを感じる」と感心させられました。
紙の本
変革期の社会
2022/01/22 10:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代260年。その初めて終わりでは、経済や社会はかなり違っているでしょう。幕末は明治へとつながる変革準備期です。本書は、社会の面からそれを見つめたものです。ただ単に黒船が来たからだけでは、明治とはなりません。その受け皿となる、社会の準備がどうなのかという問題が重要です。それについて、本書は、的確に教えてくれます。
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