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語り方が絵本的であるのに世界観が独特すぎて面白さが理解できなかった。他の人の感想がみたい。
サイコパスアザラシがゆく世紀末の狂気的な世界。
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毎日はいらないけど時々無性に欲しくなって他のものでは満足できない。自分の中ではそんな作家の一人である一條ワールドを存分に堪能した。いや、堪能はしたが正直分からないことは多くて、それでもちょっと物悲しい気分で読み終えた。
真面目なのか不真面目なのか真面目に不真面目なのかツッコミどころ満載でニヤニヤさせられっぱなしなのに、ハッとさせられる鋭いセリフが随所に出てきて色々な感情が忙しなく押し寄せるようだった。
主人公は文字が読めずプールで溺れたことがあるヒョウアザラシのヒョー。警官に銃殺された後に幽霊となって現れるマフィアのボスであるシベリアーリョ・ヘヘヘノヴィチ・チェレンコフ。働かざるもの食うべからずが口癖のラーゲル店長。マーケティングとブランディングを怠らずビジネスをする座座座テレパスに大金持ちで資産運用をしつつ次の地球を製造しようとする未来ゴザ夫人。
物語の始まりはシベリアーリョ・ヘヘヘノヴィチ・チェレンコフの一味が銃殺されるところから始まり、一緒に暮らしていたヒョーはひとり町へと彷徨いこのキャラ立ちし過ぎな人物(?)たちと出会い進んでいく。地震で倒壊した放射性廃棄物処理場の後処理が放置された“死の町”が舞台となっているが、陸は汚染され海はプラスチックまみれというなんとも部分的に現実的な設定もあり、可笑しなことばかりとも言えない。生い立ちを知り、さらには沢山の喪失感を味わった、純粋で繊細なヒョーにはこの世界は生きづらかったのかもしれないなと感じた。
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全編悲しいし、ほとんど何も良いことが起こらない。
でも何故か読んでいて笑っている自分がいる。
キャラクターのやり取りや皮肉な表現にあはは!と思わず笑っているうちはよくて、は、はは……とあまり笑えなくなってきた時にはもう遅いってかんじです。
登場人物全員マトモじゃないのに、他がおかしすぎるせいでヒョーが常識人、いや常識アザラシに見える。
(んでも、ヒョーは結構良いこと言ってると思います。たぶんね)
読み終えた後は、あぁ…ヒョー…というセリフしか出てこなかった。悲しい。
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可愛らしい表紙とは真逆なシュールで救いようのないお話。マフィアのボス、チェレンコフに飼われていたアザラシのヒョーが、荒廃した世界を彷徨う。シーフードレストランで働かせられたり、歌を歌ったり、放射能で汚染された土地を彷徨ったり・・・。
文中から「あ、あの国のことかな?」と思わすところもあったり、これが人類、地球の成れの果てかとも思ったり。綺麗に無理やりまとめてしまうと、人類の傲慢さゆえに起こるべきして起こった近未来の地球。というところかと思うのですが、とにかく社会風刺が的確でした。
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殺し屋に飼われていたアザラシのヒョー。その殺し屋が殺されヒョーは一人に。奇妙な姿をしている人間や、放射能で汚染されたり、プラスチックで埋め尽くされた海。そんな世界の中でどこに行けばいいのかわからなくなったヒョーの旅。不思議で理不尽ででも何処か現実とつながっているようなものもあって鰭脚歩行で移動するヒョーのかわいらしさと終わりに向かっているような地球の対比が面白い。著者特有の空気感と人間に対する皮肉と読みどころ満載でアザラシのヒョーをもっと読んでいたかった。
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今の状況・環境が変えられない現状の中で
自分はどう生きていくのか。
環境破壊について、もしかしたらこれからあり得るかもしれない世界観の中で、自分はどう生きていくのかを考えさせられる作品でした。
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近未来の地球が舞台かな?ヒョウアザラシのヒョーが主人公。大事に育てられていた生活が、警官隊の突入で一変する。世間知を持たない箱入りの為に、、、と言う話だが、彼の投げかける本質がとても的を得ていて静かに深く心に響いた。
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悲惨ではあるけれどどこかユーモラスな前半からだんだん風刺が効いた不思議な世界へ。最後の方はよくわからなくなってしまった。言葉の使い方が好き。ヒューの素直な物の見方に心が洗われた。共感できないと売れないなんて自己中心的、なんてすごく本質ついてる。