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櫛木さんの書くこの厭な感じに慣れてしまっていく自分がもう怖い笑。
内臓出てくる系とかもはや慣れっこになりつつあるよ。やだやだ。
こういうマザコン系も苦手なのに受け入れつつ…だめだめ
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※
星3としましたが、4にとても近い3です。
これまで読んできた櫛木理宇さんの小説は、
殺人や虐待など凄惨な場面が多くて、
読んでいて気持ちが塞いだり、時に少し
間を置かないと胸苦しい感じがありました。
自分本位に酷く歪んだ思考をもった、
狂気な主人公が起こす犯罪の物語は
とても印象深く、同時にどこかで誰かが
苦しんでいる可能性が強く示唆させられて
危機感を感じるほどです。
この『氷の致死量』は歪んだ欲求が事件を
引き起こす点は同じなのですが、どこか
悲しくて切ない。
理不尽なことは依然として世の中に
きっとたくさんあるはずなのに、
主人公の受容と変容を根っこに感じるので、
人の再生力を信じたくなるお話でした。
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聖ヨアキム学院に赴任した十和子は自分に似ていたという教師・戸川更紗が14年前、学院で殺害された事件に興味を持つ。自分と同じアセクシュアルかもしれないと…
中身がぎゅうぎゅうに詰まった作品。特に母子の関係性など興味深い。ミステリとしても面白い。※グロ有り
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櫛木先生の作品はやっぱり好き。
1日で読了しました。
誰が味方で誰が敵なのか。
犯人は?
上質のミステリー。
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精神的に母を失った男どもが、母性を求めて犯罪を犯すミステリ。歪な愛を求められた女性(たち)は、セックスの雰囲気を持たぬ人間だった。故に男どもは彼女を神聖視し、異常な行動に走るのであった。愛とは何か、セクシュアリティとは何か、普通とは何かを問うてくるお話。
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一気読み。
ラストは魂の救済的な、非常に清々しい読了感でした。
…
…って思わせる櫛木さんが、自分の感覚が怖いんだよ。
シリアルキラーがすることなので、殺害後の描写はグロいです。(櫛木さんに慣れていてもやばかった)
なのですが、最後、シリアルキラーだっけ?というぐらい普通な言動をしています…だからシリアルキラーなのか…
感想としては、こわいのは結局ヒトだということ。櫛木さん本の読了後には「子育てちゃんとしよ」がいつもあるのですが今回も同じ。
殺人未遂のトラウマより自分を肯定できた喜びで終わるラストに十和子の傷の深さを感じるし、一方で十和子が性的マイノリティでなければ「考えてもみて」に今も耐えていた気もする…
初老なのに性的マイノリティに関しては無知すぎました。
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マイノリティたちのお話。ありのままでよいということより、極端さと異常さが印象に残ってしまう。
十和子と樹里の交流に救われる。
新しいニックネームって何でしょうか?
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初、櫛木理宇さん。
主人公の鹿原十和子は35歳、既婚者です。
教師として新しい学校に赴任してきます。
そこでは、14年前に戸川更紗という教師が何者かに殺されたという事件がありました。
十和子は皆から更紗と雰囲気がよく似ているといわれます。
そんな十和子の元に「おまえをころす ふつうの女のふりするな これは天ばつ」という紙片が入れられ何度も危険にさらされます。
十和子は性的マイノリティがアセクシャル(誰にも性的魅力を感じず、他人を性的に求めることがない性的指向者)でした。
殺された更紗もまたアセクシャルでした。
14年前更紗を殺したのは誰か…。
そして、十和子を狙っているのは誰なのか…。
十和子を狙っている犯人は後半、どの人物かすぐにわかりました。
しかし、最後の仕掛けだけは全く分からず驚かされました。
十和子が一番最後に、何を言おうとしたのが描かれていませんが、大変気になるところです。
書評サイトで面白い本に挙げられていたので、期待値が高くちょっとハズされた感がありました。
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娘たちは「毒母」に支配され、息子たちは「母」への思慕に狂わされた‥‥
物語は殺人鬼、私立中学の女性教師、現場を離れた元刑事3人の目線で語られる。14年前に起きた未解決の女性教師殺害事件と、彼女に似た教師が着任したことから始まる今の事件。
殺人鬼が女性を殺害後に死体を解体する場面が詳細に過ぎて、想像力を働かせると辛いレベル。
登場人物皆が怪しく、ほっとしたのも束の間次の危機が‥‥。そういう意味で事件の展開には最後まで目が離せない。
育児放棄、毒母、性的マイノリティなど、作品を貫くテーマは深く、重い。
毒母と育児放棄は対極にあるようだけど、どちらも子供を損なうという点で相当に罪が重い。
性的マイノリティの問題には特に鋭く切り込んでいる。知らなかった言葉もたくさん出てくるし、類型化できない彼ら彼女らの性的指向や、理解されない苦しみが描かれる。
心に残ったのは、「少数派イコール異常ではないのだ」という言葉。主人公がアセクシャルである自分を肯定し、さらに毒親の支配から自由になるラストは希望に満ちて清々しい。
これだけグロくて重い内容なのに読後が爽やかという離れ業をやってのける櫛木さん、流石です。
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ヘンタイっぷりが行き過ぎててスゴイ。
こういう話は好きじゃない・・・けど、途中で投げ出すことなく最後まで読めたってことは面白かったということか。
こんな内容の本をママが読んでいることは、自分の子供には知られたなくない!
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ここ数年櫛木さんには楽しませてもらっている。この暑さに涼を届けてくれそうなタイトルと装丁。内容はゾッとするシリアルキラーサスペンス。
しかし昨今の流れで多様性を認め合う社会の構築が重要になっている。基本的になんでも受け入れてしまう私なのだが、この本に出てくるようなジャンルは初めて知った。アセクシュアル、フィクトセクシュアル、リスロマンティック等々。そんな今の潮流にマッチした内容に、更に宗教を絡めての物語。とても興味深く面白かった。
櫛木さんの物語らしい非人道的な感じもあり、ラストに驚かされることもありでした。ニックネームの答えが気になる。
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セクシュアルマイノリティをテーマに猟奇殺人と宗教とネグレクトを取り入れたお話。
色々と新しい発見ありの内容。
グロテスクな表現もかなりあるのでご注意。
櫛木氏の作品は初めてでしたが他のも今後読んでみようと思う。
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14年前に殺害された戸川更紗に雰囲気が似ていると言われたことから、主人公の鹿原十和子は彼女のことを知りたくて同じ聖ヨキアム学園に赴任すことになった。2人はアセクシャルでしかも境遇も似通っていた…。シリアルキラーで、戸川更紗にいまだ異常な執着を持ち続ける八木沼武史が、鹿原十和子の存在に気づき…明らかになる過去の事件と新たに引き起こされる事件の真相とは…。櫛木理宇さんの作品初読みです。性的マイノリティー、ネグレクト、霊感商法…すべてがこの作品に含まれている…読み応えのある内容でした!読み終えて気になるのは、鹿原十和子の新たなニックネームのこと、あとこの作品のタイトル、氷のはわかるけど、致死量って?ってことくらいです。
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セクシュアルマイノリティの奥の深さに驚くと共に実際悩んでいる人たちが生きやすい世の中になればいいと思いました.物語はベースに聖母崇拝のような性質があるとはいえ,そもそもの発端はネグレクトとその連鎖が引き起こした悲劇です.犯人もいろいろ怪しく思え最後まで振り回されながら,納得の結末でした.
新しいニックネームだけが気がかりですが.
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少し前にやっていたNHKのドラマを見ていたのでアセクシュアル何それ?とならずに内容に集中出来た。最後の八木の言動は思いもよらなかった!久しぶりに一冊丸ごと面白いと感じた本。読みやすいし一気に読んでしまった。